ホステスの接客

ホステスの接客
ホステスの接客

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^

「接客スキルを上げたい」そう考えたとき、あなたは最初に何をしようとするでしょうか。

多くのホステスは、「会話スキルを磨く」または「気遣いができるようになる」などを挙げるでしょう。

もちろん、間違いではありません。それも、大切な『接客スキル』です。

でも、そもそも『接客の基本』が身についているホステスは、どれくらいいるのでしょうか。

あなたは、自分で「基本的な接客のイロハは身についている」と、自信を持って言えますか?

もし「言えない」と思うのであれば、この記事を読み進めてください。あなたが抱えている問題へのヒントが見つかると思います。

接客とは

まずは、『接客』という意味を正しく認識しておきましょう。

客に応対すること。客を接待すること。

『応対』なので、お店での会話はもちろん、LINEや電話でのやり取りなども『接客』に含まれます。

▼ 『応対』と『対応』の違い

対応とは、何かの事柄に対して応じることを言います。たとえば、クレームの対応などです。

応対は、相手になって受け答えをすることを言います。対面、電話、メール、手紙など、すべてのやり取りが対象です。端的に言うと、

  • 対応=事柄に応じる
  • 応対=人に応じる

ということです。

接客の基本的な心得

接客の基本的な心得は、

▼ 笑顔

笑顔であることの重要性』でも書きましたが、残念ながら人は『外見で判断する生き物』です。

あなたの機嫌が悪かろうと、落ち込んでいようと、お客様には関係ありません。

知らないと損!ホステスの「見た目が与える印象」が半年続く件』でもお伝えしましたが、

『今日のあなたがお客様に与えた印象は、半年間は払拭できない』

と覚えておきましょう。

また、『いい連鎖は、誰がスタートでもいい』でも書いたように、いいことは自分からスタートしてもいいのです。

『目が合ったら反射的に笑顔になる』レベルで、笑顔の習慣をつけましょう。

▼ 身だしなみ

ホステスとして働いている以上、身だしなみに気を遣わない人は少ないと思います。

お店からも厳しく言われるので、一番気にかけている部分と言っても過言ではないでしょう。でも、

  • 自分に似合う衣装
  • 自分に似合うヘアメイク

がわからない・・・というホステスさんは多いのではないでしょうか。これもまた身だしなみのひとつです。

なんとなく・・・で終わらせず、商品としての身だしなみを研究しましょう。

▼ 明るく

「暗いホステスと明るいホステス、どちらが好きですか?」と言われたら、100%のお客様が「明るいホステス」と答えるでしょう。

これもまた、あなたの印象を決めるポイントです。

だからといって、にぎやか・騒がしいなどは、度を越してしまうので、お客様や場に合わせて調整しましょう。

表情が笑顔でも、ボソボソとした話し方では、印象が悪くなってしまいます。話し方にも気を配りましょう。

▼ 姿勢良く

いい姿勢を保つって、実はとても大変なことですよね。でも、姿勢のいい人は、それだけで見ていて気持ちがいいし、美しく見えるものです。

疲れてくると、どうしてもアゴが上がり、猫背になってしまいますが、最後までビシッと背筋を保ちましょう。

▼ 感情を込める

お客様とお話しをする際は、感情を込めましょう。

売れないホステスさんに多いのが、一直線の棒読みトーク。会話トレーニングの場でも、一番目立ちます。

しかも、「自分では抑揚をつけているつもり」なのですが、聞いている側としては一本調子で感情がわからないことがほとんどです。

楽しいなら楽しい、嬉しいなら嬉しい、申し訳ないなら申し訳ないと、ちゃんと伝わるようにしましょう。

▼ 丁寧な対応

お客様には、丁寧な対応をしましょう。先述したように、『対応=事柄』です。

たとえば、お客様が電話でお店のシステムについて尋ねたとします。そして、あなたがその答えを知らなかったとします。そこで、

「さあ・・・ちょっとわかんないです」
「うーん、どうですかね・・・」

で終わるのは、丁寧な対応と言えるでしょうか。同じ『わからない』でも、

「確認して、すぐに折り返しますね」

と言えるほうが、丁寧ですよね。また、忘れ物をした際にも「忘れてますよー」で終わるより、

「差し支えなければ、会社にお送りしましょうか?」

「よろしければ、お届けにあがりましょうか?」

など、こちらからお渡しする方法を提案したほうが丁寧です。そのためにも、クッション言葉を使いこなせるようにしておきましょう。

▼ しっかり聴く

丁寧な対応をするためにも、お客様に楽しんでいただくにも、お客様のお話をしっかり聴くことはとても重要です。

多くのホステスは『聞く=耳に入れる・聞き流す』ことは得意ですが、『聴く=身を入れて聴く』ことができません。

事実、コンサルの場でも「お客様はなんて言ったの?」と尋ねても、

「〇〇みたいなことを言ってました」
「〇〇みたいな感じでした」

と、非常に抽象的です。これでは、お客様への応対や対応の策も取れません。まずは『お客様のお話をしっかり聴く』をできるようになりましょう。

▼ 聞き取りやすい声

多くのホステスがまったく意識していないのが『声』です。

コンサル生さんでたったひとりだけ『この子は絶対に売れる!』と確信を持った女性がいましたが、そう思った理由はまさに『声がいいから』です。

私たちホステスは、お客様と会話をする時間が長くなります。そのときに、耳障りな声だとお客様の居心地も悪くなります。

また、声が小さく聞き取りづらいとなると、お客様は何度も聞き返したり、聞き取ろうと集中しなければならなかったりするので、疲れてしまいます。

必要以上に大きな声で話す必要はありませんが、聞き取りやすい声を出せるようになりましょう。

▼ 正しい言葉遣い

言葉づかいには、そのホステスの知性や教養が表れます。プライベートでの言葉遣いは自由ですが、仕事中やお客様相手には、そうはいきません。

とはいえ、私たちの仕事は、一般の接客とは違い、砕けた話し方が好まれる場合もありますよね。

さじ加減のむずかしいところではありますが、敬語でも、タメ口でも、お客様が不快に感じない言葉遣いを心がけましょう。

▼ 簡潔に話す

自分の話は、簡潔に話すように心がけましょう。

ほとんどのお客様は『自分の話』をしたいのであって、よほどの知識や経験があるなどのプラスがない限り、あなたの話には興味がありません。

伝えたいことの要点を押さえ、わかりやすい言葉で短く話すようにしましょう。

▼ 所作

どんなに言葉遣いが美しくても、どんなに笑顔で丁寧な対応を心がけても、所作が美しくなければ魅力半減です。

ドアをバンッと閉めたり、ドスドスと歩いたり、だらしない指の動きをしたりはしていませんか?

自分の所作が美しいか、意識して振り返り、改善していきましょう。

▼ 感謝の気持ち

お客様は、「来店してあたりまえ」ではありません。「お金を払ってあたりまえ」でもありません。

お客様がご来店くださることは、とてもありがたいことなのです。

なぜなら、あなたはホステスとしてまだまだ未熟で、お客様の満たされない何かを満たすには不十分だからです。

また、お客様にはたくさんの選択肢があり、どのお店へも自由に足を運ぶことができます。

その中で、あなたのお店を選び、あなたをご指名くださることは、あたりまえではないのです。

そのことを忘れないようにしましょう。

の7つです。

こうして羅列すると、とてもカンタンなように見えますが、ほとんどのホステスは基本ができていません。

当たり前のことを「あたりまえにやる」は難しい。だからこそ意味がある』でも書いたように、あたりまえのことを維持するのはむずかしいのです。

いつ、どんなときでもこの基本を実践できるように、しっかり習慣づけておきましょう。

接客業で得られる最大のメリットは、「人として自分が成長できること」ではないかと思います。

同じ言葉でも、お客様1人1人受け取り方も感じ方も異なります。同じ接し方をしても通用しないときもあります。

他の人がやればうまくいくことを、自分がやるとうまくいかない、といったことも起きます。

仕事としてお客様と接することは、とても大変ではありますが、だからこそおもしろいとも思います。さまざまなお客様と接する中で、

  • 自分の価値観が大きく変化する
  • 数年前までは気付きもしなかった視点を持てる
  • 許容範囲が広がる
  • 人を見る目を養える

など、接客から学ぶことは、お金には代えがたい経験です。

接客のコツは?

あなたの接客態度次第で、お客様が受ける『あなたへの印象』は大きく変わります。

好印象を与える接客態度を身につけて、お客様に不快な思いをさせないことが、接客の基本です。

だれに対しても同じ接客をするのではなく、お客様や場によって応対を変えるなど、臨機応変に振る舞えるようにしましょう。

以下を参考に、対処法を身につけていってくださいね。

▼ 沈黙がこわい

ときには、あえて黙ることも必要です。

仲間内でお仕事のお話に夢中になったり、じっくり言葉を選んでいて黙っていたり、そういう場面も頻繁に起こり得ます。

必要以上に沈黙を怖がると、そういった空気を壊してしまうので「黙っていたほうが心地よいこともある」と心得ておくことです。

それを前提に、沈黙への対処法を取り入れていきましょう。

▼ コミュ力が低い

おそらくあなたの言う「コミュニケーション能力」とは、

  • お客様が楽しいと感じる
  • 話術的なもので笑わせる
  • 沈黙にならないスムーズな会話
  • 気の利いたことが言える

などをイメージしているのではないかと思います。もちろんこれらも大事ですが、本当に必要なコミュニケーション能力はそこではありません。必要なのは、

  • 伝える力(自分という商品を分かりやすく響くように表現できる)
  • 察する力(お客様の要望や会話の数歩先を読める)
  • 問題を解決する力(トラブル処理はもちろん、事前回避含め)

などです。特に接待の多いお店では、目の前のお客様だけが満足すればいい、というわけではないので、上記の能力は重要になります。

▼ 接客上手=会話上手?

『接客が上手=会話上手』とは限りません。たとえば、通常の会話は上手でも、クレーム対応ができないとなると、接客スキルとしては低いことになります。

会話スキル云々よりも、場を最適化できるホステスが接客上手と言えるのではないでしょうか。

最適化とは、その日、その場、そのお席でベストな状態をつくることです。そのためには、

  • 本当に今日の接客はベストだったか
  • なぜベストな状態にならなかったのか
  • 改善するとしたらどこか

などなど、常に考え、実践していく必要があります。特にクラブホステスやママには、この能力が必要ですね。

▼ チームワークって必要?

水商売にも、チームワークは必要です。というか、チームワークがないと、自分が一番困ります。

1人で大きな売上を作ることは不可能、必ずヘルプや黒服の協力が必要になります。

また、高い売上を望まないホステスであっても、いざ自分が困ったときに誰も助けてくれない状況に陥らないようにしておくことはとても重要です。

▼ 無視するお客様の対処は?

▼ 初対面で意識すべきこと

▼ 名刺をもらえない

▼ 人見知りしてしまう

▼ 何を話せばいいか悩む

▼ 第一印象を良くするためには?

▼ 敬語が良いのかタメグチが良いのか悩む

初対面のお客様は、基本的に敬語で話すようにしましょう。だからといって、あまりにも堅苦しい敬語はかえってお客様が気疲れしてしまいます。

その場の雰囲気や、お客様のお人柄などを考慮した上で判断することが大切です。

ノリのいいお客様でフランクな場であれば、敬語でなくても良い場合もあります。

敬語であろうとタメグチであろうと、丁寧できれいな言葉遣いができるように、日ごろから訓練しておきましょう。

▼ 対応に困るお客様がいます

▼ スナックでの接客

スナックは、地域密着型でお客様との心理距離が最も近くなります。

そのため、クラブやラウンジなどに比べると、どうしてもホステスのプライバシーを守ることがむずかしい側面があります。

何気ない会話から私生活や自宅が分かってしまったり、他の女性のプライバシーが洩れてしまうキーワードが出やすい環境なので、注意しましょう。

また、心理距離の近さからお客様への甘えも出やすいため、色恋でなくてもトラブルが起きがちです。

お父さんみたい、お兄ちゃんみたい、などの関係性に甘えすぎないよう、礼儀を心がけましょう。

▼ クラブでの接客

▼ 接客で喜ばれたことは?

一見ノリがよく盛り上げ上手なお客様でも、本当はそういうことが苦手だったり、しんどく感じる日もありますよね。

そういうことは早々に察知して、少なくとも私のお店ではがんばらなくていいよう女性を配置したり、話題をいつもと少し変えたりなどします。

それに気付いてくださるお客様方は「全部任せられるからラク」と喜んでくださいます。

▼ ありえない接客

▼ すごいと思った接客は?

銀座高級クラブ「麻衣子」にお邪魔した際、方向音痴の私に帰り道を案内をしてくれた30代半ばくらいの男性黒服の対応です。

私は生まれつき股関節の軟骨がなく、歩くスピードが遅かったり、長時間歩けなかったりします。

が、通常は誰も気づきませんし、伝えても忘れられる勢いで目立ちません。

その黒服さんには伝えていないどころか、言葉も交わしていなかったのですが、道案内の際に私の3歩くらい先を歩きつつ、

「大丈夫ですか?」
「僕、歩くの早くないですか?」
「疲れてませんか、少し休みますか?」

と、とても気遣ってくださって驚きました。

店内での私の様子を見て気付いてくださったのでしょうが、すごい観察力だなあと感動しましたね。

今でもその黒服さんのことは忘れられず、ああいう黒服さんが増えてくれたらどんなに業界がレベルアップするだろうと、事ある毎に思い出します。

▼ 触ってくるお客様

▼ 色恋目的のお客様

接客でのメンタル

▼ 小さなミスを引きずる

ずっと引きずるホステスさんの共通点は「完璧にできる(できている)前提」の完璧主義思考です。

まじめな性格のホステスさんに多く、失敗に対する考え方が極端にネガティブ。

100点じゃなければすべて失敗、100点が取れない・取れる保障がないなら最初からやらない、という行動が多く「自信がない」としょっちゅう言います。

何を言ってもなかなか行動できないことが大半で、「じゃあやらなくていいよ」と言われるとホッとする反面、そう言われたことにまた傷付いて落ち込んで引きずる・・・のエンドレス状態です。

落ち込む気持ちは重々分かりますが、プロなら傷付いて終わるのではなく、どうしたらそのミスを防げたのかを考え、次に生かしましょう。

クレーム対応

▼ クレームで注意すべきこと

▼ クレームで落ち込む

もちろんです。

嫌な気分にもなるし、ときには「分かってくれてもいいじゃないか」と思うこともあるし、落ち込んでやる気が失せてしまうこともあります。

私個人は性格的に「悔しい」と感じる割合が大きく、またそれが原動力になるタイプなので、言葉だけを聞いていると落ち込んでないように見えるそうですが、落ち込んでます(笑)

でも落ち込むだけでは何も解決しないので次に同じこと・似たことが起きたらどうするのかに目を向けて、改善案を考えます。

その他

 

マンツーセッション

ホステス専門アドバイザー秋好玲那(管理人)

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ホステス歴15年、年商1億の元No.1ホステス。ママ、オーナーママを経て、コンサル歴14年目に突入。家庭には恵まれませんでしたが、社会に出てたくさんの人に恵...

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