色恋営業と擬似恋愛の区別もつかないクソホステスが売れるには
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
「バカはオマエだよ」
今の私から『売れないころの私』に贈りたい一言です。「ホステス相手に本気(の恋愛感情)になるほうがバカだ」と、本気で思っていたからです。
若いころの私は、自分が色恋営業をしているつもりはまったくありませんでした。むしろ『色恋営業なんかしたくない!』と思っていました。
でも、20歳のとき、あるお店のママに「そんな(色恋の)売り方しちゃダメ!!」と怒られたんです。
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面と向かって「色恋営業はダメ!」と怒られた衝撃
そのママは、高級スナックを営んでいて、私が働いていたお店とお隣同士でした。共通のお客様がいたこともあり、お互いに行き来する親しい仲。
私も、妖艶なママが大好きで、よくお客様と顔を出していました。ある日、ママから、
と言われ『何だろう?』と思いながら閉店後に立ち寄ると、
と、1枚の名刺を差し出されました。
Tくんは、ママが息子のようにかわいがっている、20代後半のお客様。そして、差し出された名刺は、確かに私がTくんに渡したものでした。
24時間、いつでもOK
そこには、私の名前と電話番号とともに、
24時間、いつでも電話OKです
と書いてありました。
『これが何なんだろう?』と不思議そうに名刺を見ている私に、ママは見たことがない険しい顔、そしてとても厳しい口調で言いました。
・・・と、懇々と叱られました。本当にありがたいご指導をいただいたのに、当時の私はクソホステスのお手本みたいな人間だったので、
くらいにしか受け取れませんでした。
「バカにつける薬はない」とは、まさにこのことです。そう、私は、クソホステスであり、バカホステスでもあったのです。
色恋営業=クソホステスが気付かない消費型ビジネスモデル
『水商売=色恋や擬似恋愛が仕事』と教わることもあるし、そういうイメージがあるのも分かります。
お店、または私と同業のコンサルタントが、「最初は色恋でつかんで、徐々に関係性を変えていくんだよ」と教えることも多くあります。
では、なぜ「色恋が仕事」、「最初は色恋でつかめ」と言うのか、わかりますか?
バカでもできる、再現性の高いビジネスモデルだから。
短時間でコスト回収できる方法だから。
いいホステスを育てようと思ったら、最低でも半年、最長5年かかります。ほとんどのお店には、それだけの時間とお金を投入する余裕がありません。
また、働く側も、それだけの年月と労力をかけてまでプロになろうとは思っていませんよね。
お客様側も、ホステスが育つのを待つ余裕がなく、すぐに満足させてくれる女性を求める。
お店も、働く女性も、飲みに出る人も、『手っ取り早く結果を手にしたい』という利害が一致しているわけです。
手っ取り早く結果につなげたいなら色恋しかない
となると、いち早く結果につながる手法を取らなければなりません。お店は、ド素人をすぐに『金の生る木』に仕上げなければならない。
ド素人にお湯かけて、3分で稼げるホステスにするには、色恋が一番手っ取り早いんです。
お店は人材確保や教育にかけるコストを大幅にカットできて、かつコスト回収も時間がかからない。お客様は、支払った飲み代分の満足度を最短で回収できる。
ホステス自身も、手っ取り早くカンタンに、最短で、お金になる。お店やお客様は育てる気がない、ホステスも育つ気がない。
だから、利用価値がなくなればお互いにカンタンに切ってしまう。つまり、すべてが消費型なのです。
このサイクルに乗っている以上、自転車操業になるのは、あたりまえなんです。
クソホステスやバカホステスは気付かない
そして、バカホステスだった私は、自分がそのサイクルに乗っていることにまったく気付いていませんでした。
でも書いたように、
- 色恋営業・・・お客様をだますこと
- 疑似恋愛・・・お互いに遊びだと分かっていること
という違いがあるのに、わかったようなつもりでいたんです、バカだから。
さらにクソホステスの見本市のような人間だったので、自分のストレスはすべて他人のせいだと思っていました。
「自分は一生懸命やってるのに、周りが〇〇してくれないから悪い」みたいに全部のことを自分以外のせいにしていたんです、クソだから。
インスタントホステスである自覚も、『成長しよう』という気持ちもなく、完全に思考停止していました。
私を叱ってくれたママは、私が他店のホステスであるにもかかわらず、私を育てようとしてくれていたのに、「なに怒ってんだろこの人( 一一)?」くらいに思っていた私。
あの日に戻って、ハンマーで頭をかち割りたいです。