こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
お礼メールは、多くのホステスさんが「何を書けばいいか」と悩むものです。大体のホステスさんは自分なりの定型を持っていて、
- 挨拶
- お礼
- 何を話したか(覚えてますよ感)
- 気遣い(体調気をつけて)
といった感じで構成されていると思います。コンサル生さんたちの文章を添削していても、
〇〇さんこんにちは!
昨日はありがとうございました。
久しぶりにお会いできて、とっても嬉しかったです。
お忙しいと思いますが、体調には気をつけてくださいね。
という構成で成り立っています。その上で、自信がないホステスさんは、過剰な敬語を使ったり、業務的な文章になりがちです。
あなたも、心当たりがあるのではないでしょうか。今回は、その一例をご紹介しますね。
実際にお客様に送った文章
今回の添削にあたり、文章をつくったホステスさんの条件は以下です。
- 初対面のお客様
- 会社宛にメール
- お姉さんの計らいによりその場で翌週の同伴が決まった
- お礼メールを出す前に先方から「同伴で行くお店を予約した」とメールが入った
- お客様は30代後半の起業家、礼儀正しく仕事できるタイプ
- ホステス側のほうが3歳ほど年上
そして、実際に送ったのが以下の文章です。
日頃より大変お世話になっております。
クラブ○○の▲▲でございます。
昨日はお時間取っていただきありがとうございます。
早速の同伴手配ありがとうございます。
水曜は承知致しました。
13日の水曜日よろしくお願いいたします。
お仕事で忙しいお時間にメール失礼いたしました。
体調にはくれぐれもお気おつけ下さい。
本人に直接言いましたが・・・よくこのメールを送ったな、と思います。
業務的&丁寧すぎると関係性が壊れる
せっかくお店で楽しく仲良く話しても、盛り上がっても、こんな固い文章を送られては、お客様は心理的距離を感じてしまいます。
など、お店で見た姿と文章から感じる人柄に、大きなギャップを感じてしまうからです。
会社のアドレスに送るにしても、固すぎます。お客様にギャップを感じさせないコツとしては、
- 自分のキャラクターに合った言葉選び
- 上記を踏まえて、少し丁寧にする
くらいがちょうどいいでしょう。1行ずつの細かい指摘は、以下に記載しました。クリックすると見られるので、ぜひ参考にしてくださいね。
▼ 日頃より大変お世話になっております。
この書き出しは、固すぎます。また、漢字が多いので、圧迫感も出てしまいます。
圧迫感を減らすには、ひらがなでも通じる部分をひらがなに直すことです。たとえば、「日頃より」という部分は「日ごろより」でも通じますよね。
また、「日ごろより大変お世話になっております」では、昨日のご来店に対するお礼にはなりません。
きちんと「先日はありがとうございます」と書くべきです。
さらに重要なのは、この一文で「しょっちゅう足を運んでいる常連客」というイメージがついてしまうことです。
会社のメールはだれが見るかわからないので、第三者が見たときに「そんなにこのお店に行ってるんだ」という印象を持たせてはいけません。
▼ クラブ〇〇の▲▲でございます。
初対面のお客様の場合、自分がだれなのかを名乗ることはとても重要なことです。
ただ、「クラブ〇〇の××でございます」という表現は、丁寧かもしれませんが、業務的です。
メールはお手紙ではないので、ここまで堅苦しく書く必要はありません。普通に「クラブ〇〇の××です」で大丈夫です。
▼ 昨日はお時間取っていただきありがとうございます。
おそらく、この「昨日はお時間取っていただきありがとうございます。」という一文が、来店のお礼のつもりなのだと思います。
でも、お客様は、あなたのために時間を取って会いに行ったわけではありません。
あなたが何らかの理由で呼び出したのなら良いのですが、そうでないことのほうが多いでしょう。
なので、「昨日はお時間取っていただきありがとうございます。」という表現は不適切です。今回のお礼メールには、この一文は不要ということになります。
▼ 早速の同伴手配ありがとうございます。
この表現も、業務的で冷たいですよね。実際にお客様とお話しするときに、「早速の同伴手配ありがとうございます」とは言わないと思います。
その時点で、お店で実際に会ったときのあなたと、文章から感じるあなたにギャップを感じさせてしまいます。
実際に会ったときに「お店の予約ありがとう!」と言うのであれば、「お店の予約、ありがとうございます」を基準に文章を考えたほうがいいです。
▼ 水曜は承知致しました。
お客様からのメールに「水曜に予約取ったよ」と書いてあったことを受けての文章だと思います。
でも、こちらも口頭で話す際には「水曜は承知致しました」とは言わないと思います。
「承知致しました」は謙譲語なので、ホステスとお客様という関係、ツールがメールという点を踏まえても「承知しました」という丁寧語で十分です。
▼ 13日の水曜日よろしくお願いいたします。
前文で「水曜は承知致しました」と書いているので、似たような文章が重複していることになります。
この場合、「13日(水)ですね、かしこまりました」の1文で済みます。
文章は「長ければいい(丁寧に見える)」ではなく、できるだけ無駄を省いたほうが読みやすいです。
同じ内容、似た文章が重複しないようにしましょう。
▼ お仕事で忙しいお時間にメール失礼いたしました。
ホステスがお客様にお礼メールを送るのは、基本的にお客様が仕事をしている時間帯です。お客様も、それは重々分かっています。
なので、「お仕事で忙しいお時間にメール失礼いたしました」の一文は不要です。書くにしても、この表現はとても事務的で冷たいですよね。
また、メールでお邪魔したことよりも、仕事中に同伴のお店の手配をしてくださったことのほうが何倍も手間がかかります。
とすると、「仕事中にメールしてごめんね」よりも「仕事中に手配してくれてありがとう」のほうが伝えるべきことかと思います。
▼ 体調にはくれぐれもお気おつけ下さい。
まず、誤字ってます。「お気お付け下さい」ではなく「お気を付け下さい」です。
また、同伴が今週中~来週など近々なのであれば、「体調にはくれぐれもお気を付け下さい」は、少し大げさかな、と思います。
お手紙ではないので、もう少し砕けてもいいのではないかと。あと、「下さい」は「ください」とひらがなにしたほうが、全体的な圧迫感がなくなります。
例文
では、上記の注意点を踏まえて、例文をつくってみましょう。
〇〇〇〇様
クラブ▲▲の秋好玲那です。先日はありがとうございます。実は少し緊張していましたが、〇〇さんの明るさにとても助けられました。
しかも、早々にお手配まで・・・何から何まで、ありがとうございます!さすがだなあ、と感動している場合ではないですね、私も見習わなくては(汗)
13日(水)、承知しました!とてもとても楽しみにしているので、風邪などひかないように気を付けてくださいね。
今日も楽しい1日でありますように^^
クラブ▲▲ 秋好玲那
一般のホステスさんなら、これくらいフランクで大丈夫です。チーママやママなど、肩書がついている場合は、もう少しカッチリしたほうがいいでしょう。
まとめ
先述しましたが、あまり固すぎる&丁寧すぎると、かえってお客様との心理的距離が離れてしまいます。
せっかく親しくなっても、がんばって盛り上げても、お客様が違和感を抱いて引いてしまうようでは、もったいないですよね。
そうならないように、「自分のキャラに合った言葉を少し丁寧に」を心がけて文章をつくってみてくださいね!
ホステスの心得


