Q.ホステスに教養は必要?養うには何をしたらいい?

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
クラブに勤めています。
地域では比較的高級店で、
客層は40代以上の管理職や
役員・経営者が多いです。ホステスにも教養が必要という
話はよく聞きますが、具体的に
何をしたらいいのか
分かりません。元銀座ホステスさんの書籍や
ブログなどを見ると、
- 日経新聞を読む
- 美術館や観劇に足を運ぶ
- 一流品に触れる
などといったことが
書かれてありました。玲那さんはどう思われますか?
クラブホステス/20代
ご質問、ありがとうございます。
『ホステスの教養』と言われても
ピンときませんよね。実は私も、


と思っていた1人です。
特に新人ホステスはわからないし、
スナックやラウンジからクラブへ
移籍したばかりという場合も、何を
すればいいのか、と悩むでしょう。
そこで本記事では、
- ホステスに教養は必要?
- 教養を高めるには何をしたらいい?
といった疑問にお答えします。
この記事の目次
ホステスに教養は必要?
結論からいえば、必要です。
ただし、目的が
『教養を身につけること』
になってしまったら、
それはお門違いだと思います。
何をしたらいいかが分からないのは、
あなたの目的がズレているからです。
ホステスの教養とは
たとえば『高級クラブ』といっても、
いろんなお店がありますよね。
値段だけは高いけど
素人の寄せ集めのようなお店もあれば、
クラブとは名ばかりで
キャバクラと同義のお店もあります。
同様に『経営陣が大勢集まる場所』と
いっても、いろんな用途があります。
接待のお客様、交流を深める目的の
お客様などにとっては社交場ですが、
色目的や完全プライベートが目的の
お客様には異性との出会いの場です。
つまり、
- お店自体のコンセプトや雰囲気
- お店自体の顧客層
- あなた自身が持っている(よくお席に着く)顧客層
- これからあなたが持ちたいと思っている顧客層
などによって、
必要とされる教養が変わります。
その教養、本当に必要?
仮に、どこかの銀座ホステスさんが、

日経新聞を読むのは
常識。
経済の話ができないのは
ホステス失格!!
とブログに書いていたとしても、
『その人にとっては必要な教養』
というだけで、あなたにもそのまま
当てはまるわけではありません。
もしかしたらその人も、
そう思い込んでいるだけかも
しれません。
実際に詳細を聞いたら、
経済の話なんかひとつも
出てきてないじゃない


ほとんど恋愛や
男女関係の話が
メインじゃない
経済新聞より
恋愛心理学のほうが
必要じゃない?

ということも、ザラにあります。
誰かの限定された言葉に一喜一憂せず、
自分に必要な情報を
取捨選択する必要がありますね。
芸術の教養が必要?
ホステスの教養という視点で見たとき、
- 映画をたくさん観る
- 本をたくさん読む
- 博物館や美術館に足を運んで芸術や歴史を学ぶ
- ミュージカルや歌舞伎など観劇をする
- 一流品にたくさん触れる
などの行為が必須か、と言われると、
正直「そうでもない」が私の見解です。
もちろん、
これらをやるに越したことはないし、
あなた自身にとっても非常に
良い経験値になると思います。
ただ、あくまでも
『ホステスの教養として必要か?』
と言われると、そうでもない。
たとえば、あなたがオペラや絵画を
見たことがなくても、その話題がお店で
まったく出ないのであれば、
何ら差し支えません。
でも、あなたのお客様が頻繁に
『ゴルフ』について
話題にするのであれば、無知なままでは
お相手できないでしょう。
また、20代前半でやたらブランドに
詳しいとなると、お客様によっては
不快に感じる場合もあります。
ただし、教養という視点を外し、
違う側面から見れば、
「芸術に触れることはおすすめ!」
です。
あなたの感受性・表現力・想像力を
培うには、映画や書籍、観劇、
美術館などは非常にオススメです。
一流品に触れるというのも、値段相応の
価値や値段以上の価値、その商品を
持つに相応しい人間などを見極める力が
つきます。
歴史を知ることは、
時間軸を俯瞰して見ること、
実在した賢者や愚者からどう生きるかを
学べる良い機会です。
これらのことは身につくまで膨大な
時間がかかるので、若いうちから
行動しておくと5年後、10年後の未来が
確実に変わります。
そういった意味では、
ぜひとも取り入れることを
オススメします。
教養を高めるには何をしたらいい?
このように
『これを知ってればいい』
というものではなく、
お客様をもてなすにあたって、
そして今後の自分にとって、
それが必要か?
この視点がすべてです。
これを踏まえたまま、
以下を考えてください。
新人は「浅く幅広く」
あなたが、
- ホステスになってまだ半年未満
- ヘルプ専門
- 売上が低く自客よりヘルプに着くことが多い
- アルバイト
- クラブに移籍したばかり
などであれば、浅く幅広い教養を
身につけるのがいいと思います。
新人やヘルプはいろんなお席に着くので
様々な話題に対応できる力が
求められます。
特化した話題しかできない、となると
あなた自身もお席で困ることになるし、
最悪は待機時間が長くなり
出勤調整がかかるでしょう。
新人の間は、
- 特化するのは自分の得意(好きな)ジャンルに限定されていてもOK
- 誰とでも会話ができるよう、浅く広く知ることが重要
- 自分が興味を持てないテーマでも会話ができるようにすること
こちらが優先です。
たとえば、
あなたが新聞を読んでいるなら、
理解しようと読み込むよりも、
見出しを全部覚えるほうがいい。
そうすれば、お客様が話題に
出したときにも「あの見出しのことだ」
とキーワードがつながり、
話をコントロールしやすくなります。
キーワードで会話をする方法は、
を参考にしてください。
また、人はどうしても興味が偏るので、
自分が関心を持てない話題だと
『つまらない』と捉えがち。
でもお客様はその話がしたいのですから
自分の偏った興味で
話を勝手に変えないようにしましょう。

その話がしたいのかな?
ほしいのかな?

と、話の内容よりもお客様の気持ちに
関心を持つことが大切です。
ベテランは「深く広く」
あなたが、
- ホステスになって1年以上のレギュラー
- 売上契約、または指名本数で報酬が変わる契約
- ヘルプにつくより自客のお席にいることが多い
- ヘルプの際にはママやお店の重要客のお席に着くことが多い
- クラブ勤務が半年以上
などであれば、
深く広い教養をプラスするといいです。
といっても少し分かりにくいと思うので
箇条書きにすると、
- 自客がよく話すテーマについては、広く深く
- 重要客がよく話すジャンルについては、広く深く
- 自分の得意分野については、狭く深く
- 時事ネタなどその時期に限定された話題については、浅く広く
といった感じで
使い分けるといいでしょう。
ベテランになると、
新規客のお席に着くより
常連客のほうが圧倒的に多くなります。
この場合、『知っているつもり』に
なって勉強を怠るという弊害が生じて、
結果的に自分が興味を持てるジャンルに
限定されてしまうことがあります。
そうならないように、しょっちゅう
話題に出るようなテーマやジャンルに
関しては、より深く掘り下げていく
イメージで勉強しましょう。
たとえば、あなたの顧客が『法律』に
ついてしょっちゅう話す、としたら。
『知っている』『見たことがある』
というレベルではなく、法律について
議論できるくらいの知識を持つと
いいですね。
そのテーマに関心の高い人が
「詳しいね!」と思わず言ってしまう。
これを目安に、勉強しましょう。
一般常識やマナーという教養は「人としてあたりまえ」
教養という相談の中で
「一般常識やマナーは必要か」
という質問をされることがあります。
これは、ホステスとして以前の話で、
人としてあたりまえの教養です。
コンサルに関わらず、現場でも、
- 時間を決めて約束しているのに、遅刻する
- 支払期日が決まっているのに、遅れる
- 約束したのに、すっぽかす(意図してすっぽかすことも)
- 自分の都合でルールを捻じ曲げる
などを繰り返す
ホステスが大勢いますが、
ありえません。
ちょっと考えれば非常識だとわかるし、
自分が同じことをされたら困るはず。
- 同伴の約束なのに、毎回遅れる(それで短くなった時間に不満を言う)
- 毎回、売掛を期日に払ってくれない
- 席を予約したのにすっぽかす(ときには「おまえに会いたくなかったから行かなかった」などと意図してすっぽかす)
- お店のルール無視して捻じ曲げて、営業時間外に店を開けろと言ったり、料金を変えろと言ったり、NGとされている行為を「これくらいいいだろ」と貫こうとする
どうです、困るでしょ?
こういうことを
自分がやっているのであれば、
一般常識とマナーをまず
身につけることです。
まとめ
- ホステスに必要な教養は『いまお店で求められている知識』
- 新人は「浅く広く」、ベテランは「深く広く」
- 一般常識は『人としてあたりまえ』の教養
少しレベルの高い教養を
身につけたい場合は、秘書検定などの
書籍を読んで実行するといいですよ。
私も、現役時代によく読んでいました。
いろいろ手をつけると混乱して
分からなくなるので、まずは、
『いまお店で求められている知識』
『一般常識』
この2つを徹底的に身につけましょう。
「私はどこから手をつけたらいいの?」
などのお悩みがありましたら、
遠慮なくご相談ください。
丁寧にヒアリングして
真剣に回答します。
ホステスの心得