「お店には行かないけどデートしよう」というクソ客様へお伝えしたいこと
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こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
「お店には行かないけどデートしよう!」というクソ客様についてつぶやいたら、X(旧Twitter)がえらいことになっていて、びっくりしています。
あんまり共感されることをつぶやかない人間なので(それもどうなのか笑)、
- 150件以上のリポスト
- 700件以上のいいね!
という数字に、本当に驚きました。
ホステスを食事に誘ってお店へ行かないのは失礼です。失礼どころか万引きです。なぜならホステスは職業だから。カウンセラーや弁護士に無料で相談しようとする行為と同じです。あなたも、1円も使わない人と仕事として食事には行かないでしょう。お客様=お金を払う人。だからホステスは行くのです。
— ホステスの心得管理人@秋好玲那 (@reina_kokoroe) September 15, 2018
こんなにも搾取されているホステスさんが多い、ということですよねぇ(´・ω・`)
今回は『お店には行かないのにデートしようと言うクソ客様』について、主観を述べたいと思います。
この記事の目次
#クソ客のいる生活 で流れるツイを見て思うこと
X(旧Twitter)で『#クソ客のいる生活』っていうハッシュタグを覗くと、めちゃくちゃおもしろいのです。
何がおもしろいって、「みんな、文章表現のスキル高いねー!」ってところ。よかったら、時間あるときに読んでみてください、めっちゃ笑えます。
が、ここではあえて、論理的にまいりましょう。なぜなら、このサイトはストレス発散や傷のなめ合いが目的ではないからです。
ちゃんと、ホステス業を『ビジネス』として考えないといけませんのでね。
感情論でワーワー垂れ流したところで、あなたのビジネスは発展しませんから、一旦感情を置いて冷静になりましょう。
気持ちはわかるが感情論の域を出ない
あなたのお気持ち、とってもよくわかります。共感力ゼロの私ですら、心の底から共感するようなことが、たくさん流れてきます。
それに対して、優しい言葉をかけている同業もいて、すばらしい。すばらしいけど、しょせん感情論の域を出ません。
感情論では、クソ客様と『同じ土俵』です。
私も、クソホステスが死ぬほどストレスなので、あなたがクソ客様に死ぬほどストレスな日々を送っているのは、重々わかります。
だからといって、クソ客様と同じ土俵で、感情論でモノを言ったところで、どうにもなりません。
クソ客様に「相手の気持ちを考えろ」なんて言ったところで、通じるわけがないのですよ。
日本語が通じないんだから。
なので、本当に成敗したいなら、感情論という同じ土俵からは下りましょう。あなたまでクソホステスに成り下がる必要はありません。
違う文化の人に必死に自分の文化を押し付け合うの図
私は普段、
- 職業の前に、人としてお客様を見ましょう
- 人として、きちんと接しましょう
と教えています。が、当然ながらそれは、お客様がまず『人として、きちんとした人』であることが大前提です。
となると、クソ客様はすでに、その枠から外れているわけですよね。だったら、ビジネスモード100%に切り替えましょう。
上記にもあるように『感情論の範疇』ということは、
- 嫌だという気持ちをわかってほしい
- ストレスを与えていることに気付いてほしい
- 行動を改めてほしい
といった『感情的要望』なわけですが、これを「仕事だからやってんだよー!」と吠えたところで、感情論の域を出ないわけです。
「良客を見習え!」と言おうが、「金払って言え!」と喚こうが、「店に来てから言えよ!」と叫ぼうが、全部、感情論。
それが通じる相手なら、最初からやらないわなw
ってところです。クソ客様なんだから、日本語通じないんですよ。文化が違うんです。
だから、文化で差異が生じるような価値観や常識で話しても、平行線なんですよ。
ビジネスは『利益の交換』が大原則です
商売の土台は、
- 何かと何かを交換する(契約する)
- 交換するものが同等であること(価値の交換)
- 損害が出るのであれば当然交換はしない(契約しない)
この3つが必ず存在します。ここには、商品入手までのコストも含まれます。
『利益の交換』がわからないのがクソ客様
ところが、クソ客様は、どの分野においてもこの理屈が通用しません。クソホステスも、まったく同じです。
特に、『その商品サービスを手に入れるまでにかかったコストが含まれる』という点において、驚くほど無関心です。
しかも「無料でくれ」と言う。恐ろしきクソ客様。大事なことなので、もう一度言います。
商売=互いに利益が発生するものを交換すること
これが大原則になります。提供しているものが目に見えない商品(スキル、経験、知識、時間など)であっても、これは変わりません。
でも、クソ客様は『目に見えないものはタダでしょ』の概念です。
何なら「ごはんおごるんだから、そっちも利益じゃん」くらいの勢いです。ごはんくらい自分で食べられます、悪しからず。
最低100万かかりますけどいいですか。
というわけで、全世界共通の『商売』という視点で、ビジネスライクに考えましょう。
・・・ってことを、現役時代の私がやったらどうなるんだろう?と思い、真剣に考えてみました。
上記の『商売原則』を踏まえて、実際にお金で計算してみます。現役時代で一番売れていたころ(雇われママ、オーナーママ時代を省く)を軸にします。
こちらが100万円の明細でございます
私を『完全店外』でお誘いくださる?なるほど、それは誠にありがとうございます。では、必要金額と、カンタンに内訳をご説明いたします。
私の契約内容をカンタンに申し上げますと、このようになっております。
- 報酬・・・売上折半
- ノルマ・・・打込100万円
- ペナルティ・・・差額罰金のみ(例:月の総売上が50万で終わった場合、25万円の報酬が支払われ、50万の罰金)
- 契約更新(1年毎)・・・100万円
報酬と売上の最低額をざっくり算出いたしましたのが、こちらでございます。
- 売上平均(ひと月あたり)・・・1千万円
- 売上平均(1日あたり)・・・50万円
- 日当・・・25万円
- 時給・・・5万円
もちろん、お店にいない時間も業務が立て込んでおりますため、休みはほぼありません(下記事参照)。
![売れっ子ホステスの営業スケジュールをこっそり公開します](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2022/02/shutterstock_714563788.1-300x300.jpg)
というホステスに「お店には行かないけどデートしよう」と抜かすおっしゃる場合、
- 食事3時間×5万円=15万円(人件費)
- 保障=50万円(1日の売上)
- 利益1.5倍=32万5千円
合計 97万5千円(税抜)
セックスはもちろん、身体接触ナシで、お食事のみのプランがこちらでございます。
![](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2021/10/289a8cfee069dd9eb7d64c4ba80dc2ff-e1633671735261.png)
なるほど、では特別にご説明申し上げます。お客様との食事のための準備や移動時間を含めますと、実質的には6時間ほどの時間を確保しなければなりません。
それだけの売上ホステスを『プライベートで独り占め』をご所望なさるということは、その間、このホステスは業務が滞ります。
万が一、それが原因となって売上を落とした場合、お店は大損害です。
また、このホステスの売上を維持するために、何人ものヘルプホステスを高額で雇っております。
お客様にご満足いただくために、良質な黒服も揃えております。そこは補填していただきませんと、お店がつぶれてしまいます。
お仕事にプロ意識をお持ちで、聡明なお客様であれば、私が申し上げるまでもなく、ご理解くださっていると存じますがあえて申し上げますと。。
ビジネスに損害を与えるなど、どの業界でも許されませんよね?
よって、大変恐縮ではございますが、これ以上の値下げはできかねます。
しかしながら、その売上を出せるまでに私が費やしたコストは、一切含まれておりません。ここは、今回がんばってお勉強させていただきました。
また「利益も1.5倍」という、この業界にしては超良心的なお見積もりとなっております。え?セックスまでをご所望?
うーーーーーーーーーん。その場合は、かなりの高額プランとなりまして・・・。
時間も大幅に取られますし、それが世間様に知れたら、もっと売上を落とすことになります。
下手をすると全体的な売上が落ち、契約更新料が下がり、最悪はその行為によって、私の人生設計が狂う可能性も出てまいります。
よって、かなりの保障額をご準備いただかねばならず、最低でも、桁がひとつ増えてしまいます。
誠に失礼ながら、お客様のお財布事情やご予算では、少々困難かと・・・。
というわけで、私としましては「お食事限定100万円プラン」がオススメでございます。
こちらでよろしければ、喜んで伺いますがいかがでしょうか( ̄▽ ̄)
こちらで問題ないようでしたら、請求書をお送りいたします。
料金は完全前金制でお願いしております、ご了承ください(人´口`)テンクスッ♪
・・・ってことです、はい。
自分の価値を知っておく
実際に言うわけではないですよ、払える人は払いますからね。自分の心の中で、自分の価値を知っておくことが大事なんです。
『いい女かどうか』とかいう抽象的なことはさておいて、客観的数字に出せるもので考えるのがオススメです。
どんなに美人だろうと、どんなに性格が良かろうと、どんなに努力してようと、それが現実ですから。
職業である以上、自分が商品の業界にいる以上、感情論でキーキー言っても何にもならないということです。
というわけで、拝啓クソ客様。
もしこれを『クソ客様』が読むことがあれば。あなたは、友だちを作るつもり、または彼女を作るつもりで『出会いの場』と思っているのかもしれません。
もちろん、その出会いが友情を生んだり、本当の恋に発展することもあります。
でも、『ホステス』は職業です。仕事モードと同じレベルを維持したままプライベートで独り占めするということは、こういうことなんですよ。
他業種の人に、同じことしますか?たとえば、弁護士に30分5,000円の相談をしたあと、
![クソ客様](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2018/06/kangaechu-e1529767133848.png)
カウンセラーに、60分1万円の相談をしたあと、
![クソ客様](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2018/06/kangaechu-e1529767133848.png)
ディーラーで車を300万円で買った後、担当営業マンに、
![クソ客様](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2018/06/kangaechu-e1529767133848.png)
バカなのか?
常識がないにもホドがあるでしょ。ま、同じことを私に言うクソホステスもいます。
![クソホステス](https://liberal-company.com/wp-content/uploads/2018/06/pixta_15227655_S-e1530287625508.png)
クレイジーさが同レベルで草。
クソ客様と、クソホステス。お似合いですねぇ。こういうクソホステスをお口説きになってくださいませ、クソ客様。ナンならご紹介しますケド( '∇')ウフフフ
うちの読者様を巻き込まないでください
クソ客様に「変わってください」とは言いません、どうぞそのままで結構です。
でも、プロ意識を持って、真剣にやっているホステスまで巻き込まないでいただきたいのです。
プロ意識を持って真剣にやっているホステスまで、クソホステス同等の扱いをしないでいただきたいのです。
少なくとも、このサイトを熱心に読んでくださるホステスさんには、クソホステスはおりません。
クソメールを送るホステスさんや、クソ会話しかできないホステスさんは、たしかにいます。
未熟で経験不足で、クソになるときはあります。それは誠に申し訳ございません(/ω\)ゴメンナサイ
それでも、未熟なりに一生懸命お客様のことを考え、少しでも喜んでいただこうと、歯を食いしばってがんばっています。
お客様のお役に立ちたい、何とか楽しんで帰っていただきたいと悩みながら、日々を過ごしています。
志あるホステスさんが、クソ客様のせいで潰されるのは、業界全体の損失です。
どうぞご配慮くださいますよう、切にお願い申し上げます。あ、支払い能力のない方は『クソ客様』にすら入っておりません、予めご了承くださいませ。
万が一ホステスを搾取する場合、度合いによっては業務妨害で損害賠償請求されます。どうぞ、お見知りおきくださいませ。
・・・というわけで、最後まで読んでくださったあなた!こんなクソ客様に振り回されないよう、みんなで一緒にがんばりましょう!
ホステスの心得