黒服 vs とあるホステスの悪態に憤りを隠せない件
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
最初に、Twitterで見つけただめくろさんの至極真っ当なツイートの数々をご紹介します(現在アカウントがありませんので、文章引用させていただきます)。
ホステス商売ってたしかに個人事業主であり、手段は自由なんだけど・・・色恋だけだと、ホステスの心が病むのは当然だと思う。
この世界の本当に楽しい部分を経験せず辞めていくような気がします。この世界を離れても一生付き合える関係をつくらないと意味が薄れると思います。
ボクのクズ客の定義は……人対人のサービスでも相手の事を考えず、自らの欲望による要求だけを押し付けそれを省みない客。
金を払えばチヤホヤし、それなりの対応もするけど、それは利益を優先する故の作業であって本来の感謝や情といった原理ではなく、いわゆる「モテる」とは根本的に違う。
ウチの店はクラブ経験者は3人しかいない。あとはほとんどが募集で来てくれたバイトばかり。
その女の子たちが一生懸命にお客を呼ぼうとしてくれていることに感謝してる。
給料のスライドはあるけど、ノルマや強制イベント、早上げは一切してない。送迎もしてる。その見返りがコレだとしたら嬉しいことだ。
キャバクラはすっかり色恋営業ばっかりになっちゃったのか?だからお客も「どうせそんなモンだ」になっちゃってるのか?
近い将来は、外見・容姿だけの勝負になるのか、それともさらに濃い疑似恋愛になるのか、はたまた従来の義理・人情による営業に回帰するのか……
アフター狙いで閉店30分前に来るオヤジをブチ殺したい!
シャンパンの一本でも抜いて「これ飲んだら帰ろう」とか、言うならまだ可愛いけど絶対にそんなこと言わねーし!
うむ、何度読んでも、至極真っ当。
こういう黒服さんが現場にいる、ということがすごく嬉しい!
ホステスさん向けに仕事をしているので、ほとんど黒服について触れずにきましたが、黒服さんたちのことも、心底応援していますo(・ω・´o)
この記事の目次
昔の話なんかしても無意味なんだけど、昔はね・・・
私がホステスデビューしたのは、16歳。もう、30年前のこと。
当時は、もちろんキャバクラなんかなかったので、あくまでもクラブの話になってしまうのですが。クラブに勤める黒服さんたちは、とても大人でした。
プロ意識も高く、女性の扱いも丁寧で、お客様への対応も非常にスマートで、感情的に言葉を発している黒服さんを見たことがありません。
裏ではそういう姿もあったでしょうが、少なくとも私たちホステスには見せない人たちでした。
夜の街にいるくらいなので、私と同様に、一般社会では仕事に就けなかった人たちも大勢いたし、ぶっ飛んだ非常識な人もいました。
でも、人情味があって優しかったし、仕事に対しては真面目で、誇りを持っていた人が多かったと思います。
いつの間にか、そんな黒服さんが減ってしまったのか。それとも、私が見聞きしたものが偶然、良質なものだったのか。今となっては分かりません。
私自身が肌で感じることとしては、ホステス業界の質が『想像を絶する勢い』で落ちたので、黒服の世界だけが以前と同様のはずがない・・・とは思っています。
では、現在の黒服は実際どうなんだ?
コンサルで、ホステスさんから聞く黒服の実態は、あまりいいものではありません。
もちろん、ホステスさんの話すことが必ずしも真実とは限らず、盛ってる場合もあれば、被害者意識で見ていることもあります。
が、話半分で聞いていても「ないわー」と思うことが多数。
たまたまそういう話を聞くことが多い立場という点もあるので、控えめに言えば、黒服の質が二極化してるって感じでしょうか。
でも、ここも黒服に限ったことではないと思ってます。お客様を含め、業界全体に余裕がないし、生き残るのに必死。
その中で、手っ取り早い結果を求められるわけですから、必然的にクオリティが下がるのは止むを得ない。
お店も、黒服も、ホステスも、お客様も、だれかの成長を見守ってあげられる状態ではない中で、
- 思いはあっても割り切らなきゃいけないこと
- 手放さなきゃいけないこと
が、昔以上にあると思います。黒服を育てるというのも、昔は売れっ子ホステスやママの仕事のひとつでした。
今その状態が成り立っているのは、もしかしたら銀座のごく一部のクラブだけ、かもしれません。
とあるホステスの衝撃的な悪態
クラブホステスにとって、黒服は欠かすことのできない存在です。
チームワークで成り立つ仕事なので、黒服が協力してくれないと、結果的に困るのはホステスです。
それなのに、なぜか黒服を下に見ているホステスがいるのも事実。
こんなことを平気で言うホステスが、世の中にはいます。
いろいろツッコみどころ満載なヘルプホステス
以前、現役時代のお客様と一緒に行ったクラブで、このセリフを聞きました。接客中に客の前で、黒服に言ったんです。
びっくりしましたね。裏で言ってても、びっくりするけど。あんまりにもびっくりしたんで、
って思わずつぶやいたら、黒服のことを言ってると思ったみたいで。
って、調子に乗って言ってました(いろいろすごい)。
化粧室へ立った際に、悪態つかれた黒服さんがエスコートしてくれたので、「大変ね」と声をかけたら、「慣れてますから」と笑ってました。
慣れるほど、アレが日常なんかい!Σ(-∀-;)
と、心の中でツッコむ私(笑)ヘルプでついた女性でしたが、だれも何も言わないんだろうか・・・と、不思議でなりません。
翌日謝ってきたのはホステスではなく黒服
翌日、同席したお客様から、電話がありました。
肝心のヘルプホステスはというと、
っていう、お決まりのクソメール1通。
おまえが謝らんかいボケ!(怒`・ω・´)ムキッ
って、思わずお客様に言っちゃいました(笑)それに対するお客様の返答は・・・
笑ってるし(爆)ちなみに、
とも言ってました。苦言を呈さないのも、担当が移籍したばかりだから居心地悪くなるだろう、とのこと。
お客様が何も言わないからといって、何も気にしてないわけじゃないし、許されているわけではないのです。
売れたいなら黒服を大事にできるホステスになってください
売れるホステス、稼ぐホステスになるために「黒服を大切にする」が必須とは言いません。でも、多くの売れっ子ホステスは大切にしてるし、感謝もしてます。
間違っても、下に見てバカにしたり、奴隷のように扱うことはない。売れれば売れるほど、彼らの存在にとても助けられます。
彼らのフォロー、サポートがないと、仕事が回りません。
ときには、意見がぶつかって言い合いになることもあるし、人間なので、感情的な言動を取ってしまうこともあります。
でも、それは「いい仕事をしたい」という思いの上に成り立ってないといけないと、私は思うわけです。
黒服としてお店に立っている人たちは、ホステスの稼ぎで養ってもらっているわけではありません。
彼らは彼らの仕事があって、その仕事をすることで、対価を受け取っている。
彼らも人間なので、人として尊重してくれるホステスには良くしてくれるし、どうしたら役立てるかと考えてくれます。
どうにもならない現実にも、憤りやもどかしさを抱えてくれています。こんなふうに。
キャバ嬢や風族嬢のツイを見ていると、気持ちは痛いほど理解できるので、何とか現状を変えたい気持ちはあるけど……
じゃおこがましくも、具体的に自分に何ができる?と考えたときに無力感しかなくて……
それでも、この世界はつらいことだけじゃないんだ!と、いま憤ったり病んだりしてる嬢達に感じてもらえたら…
業界のやりづらさ、しんどさ、闇、客側の質の低下やマナー違反、水商売の人間なら何をしても許されるという感覚の人たちが大勢いる現状。
あなただけが憤りを感じているわけではないんです。あなたも人として尊重してほしいなら、黒服さんを大切にできるホステスになってください。
売れっ子ホステスになりたいと思うなら、お客様や売上のことばかりじゃなく、周りのスタッフにも意識を向けてください。
お店に求めるものがあるなら、お客様に求めるものがあるなら、あなたもスタッフを人として扱いましょう。
手始めに、明日1日「黒服さんがどんな気持ちで仕事をしているか」を考えてみる。
それだけで、自分の言動が困らせる原因になっている点が見えるかもしれません。
ホステスの心得