ホステスがお客様へお願いをするときのクッション言葉例文集

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
ここでは、お客様や目上の方に対して
お願い事をする際に使う
クッション(枕)言葉をご紹介します。
目下からお願いをしなければならない
とき、言葉遣いには十分気を
つけなければなりません。
チョイスを間違えると、
あなたがやって当たり前という
メッセージ性として伝わってしまい、
大変失礼に当たります。
いくら心の中で「申し訳ない」と
思っていても、表さないとその気持ちは
伝わりません。
逆を言えば、心の中で「やって
当たり前」と思っていても、申し訳ない
気持ちを添えて伝えれば、配慮している
ように見えるということでもあります。
礼儀としてクッション言葉を使い、
敬意を示す場合もありますよね。
このように、ホステスは『心の声』と
『表の声』を計算して使い分ける
スキルも必要です。
気持ちよく相手に動いてもらわなければ
ならない場面も多々なので、日ごろから
使い慣れておきましょう。
この記事の目次
クッション言葉「恐れ入りますが」
「恐れ入ります」には、
以下のような意味があります。
- 自分にとって過分と思われる目上の人の行為に対しての感謝の気持ちをあらわす挨拶。
- 〔「おそれいりますが」の形で〕 目上の人や客などに、迷惑や骨折りに対して「申し訳ない」という気持ちでいう語。
今回の場合はクッション言葉として使う
ことが目的なので、2の「申し訳ない」
という意味です。
「申し訳ないけどそうしてもらわないと
困る!」というタイミングで使います。
「恐れ入りますが」を使った例文
使い方としては、
- 恐れ入りますが、ご連絡お待ち致しております。
- 恐れ入りますが、ご意見頂戴できますと幸いです。
- 恐れ入りますが、ご確認のほどお願い申し上げます。
- 恐れ入りますが、お席を移動していただけますでしょうか。
- 恐れ入りますが、お手すきにご連絡いただけますと幸いです。
たとえば、
- クロークで預かったマフラーを渡し忘れて誰のものか確認が必要
- 請求書に誤りがないか確認してもらいたい
- 他の席へ移ってもらいたい
など、相手に手間をかけさせる場合に
使用します。
使用例をE-mail用に作ると、
こんな感じ↓
※クリックすると開きます。
「そうしてもらわないと困る内容」
であることが分かりますよね。
本来ならご来店の際に
確認すべきだったことを、後日改めて
手間をかけてしまうので、
この言葉を使います。
口頭で使う際は、
こんな感じで使います。

カードや請求書で飲まれる方はサインが
必要なので『お支払額を確認&サイン』
という2つの手間をお願いするため、
この言葉を使います。
クッション言葉「差し支えなければ」
「差し支えなければ」には、
以下のような意味があります。
- 何事かを依頼するに当り、それが相手にとって都合の悪いものでなければ、と条件づけた上で依頼する言い方。
- 不都合なら拒否するようにと丁寧な希望を示す表現。
今回の場合はクッション言葉として使う
ことが目的なので、1の
「条件付き依頼」という意味です。
「できたらそうしてくれると嬉しいな、
でも無理だったら断っていいよ!」
というタイミングで使います。
「差し支えなければ」を使った例文
使い方としては、
- 差し支えなければ、お電話頂戴できますとありがたく存じます。
- 差し支えなければ、一度こちらへお運びくださいませ。
- 差し支えなければ、ご協力いただけますと幸いです。
- 差し支えなければ、お連れ様にもよろしくお伝えください。
たとえば、
- お連れ様の連絡先が分からずお礼を伝えられない
- メールでもいいけど話したほうが早い!
- お客様が忘れ物をしたにもかかわらず届け先が分からない
などに使います。
使用例をE-mail用に作ると、
こんな感じ↓
※クリックすると開きます。
「可能であればそうしたい、
無理だったら断ってOKの内容」
であることが分かりますよね。
新規様をご紹介くださったメインの
お客様の顔を潰さないよう、
わざとこういったお伺いを立てるときも
あります。
口頭で使う際は、
こんな感じで使います。

この言葉だけで
お名刺をいただけるようになったら、
売れっ子の証でもあります^^
クッション言葉「よろしければ」
「よろしければ」には、
以下のような意味があります。
- 形容詞「宜しい」の仮定形である「宜しけれ」に、接続助詞「ば」が付いた形。
- 「よい」の丁寧な、または改まった言い方。結構である。好ましい。
- 許容できる。…してもよい。かまわない。さしつかえない。
- 相手に許可を与えるような、ややいばった言い方。
- ちょうどよい。適当である。
- 終止形を感動詞的に用いて、「承知した」「引き受けた」などの意を表す。
- 悪くない。まあいい方だ。まずまずのところだ。
- とりたてていうほどではない。普通である。あたりまえだ。
- 病状がまずまずである。
今回の場合はクッション言葉として
使うことが目的なので、
3の「許容できるのであれば」
という意味です。
「よろしければ」を使った例文
使い方としては、
- よろしければ、お手すきにご一報くださいませ。
- よろしければ、○○をお持ちください。
- よろしければ、○○様によろしくお伝えくださいませ。
- よろしければ、一度お立ち寄りくださいませ。
- よろしければ、ご一緒させていただけますと幸いです。
たとえば、
- 急がないけど見てほしいものがある
- 何か回答が必要な要件がある
- 誰かに伝言を頼める関係性
- 自分もその会合に顔を出したい
などに使います。
「差し支えなければ」との違いとしては
「差し支えなければ」は相手の意見を
尊重する形、「よろしければ」は許可を
もらう形でしょうか。
「よろしければご検討ください」も
『許可』ですよね。
使用例をE-mail用に作ると、
こんな感じ↓
※クリックすると開きます。
「可能であればそうしてほしい、
できれば断ってほしくない内容」
であることが分かりますよね。
本当に席の確保が難しい場合にも
使いますが、指名制のお店などでは
あえてこんなふうに伝えることも
あります。
口頭で使う際は、
こんな感じで使います。

「はじめまして、玲那でーす!
失礼しま~す!」
ではバカっぽいので(笑)
ちょっと品良く見せたいときや、
知的な会話を好みそうなお客様の場合は
こういう表現をすることがあります。
クッション言葉「勝手を申しますが」
「勝手を申しますが」は、
読んで字の如く「勝手を言いますが」と
いう意味ですね。
こちらの都合で動いてもらわなければ
ならないときなど、身勝手なお願いを
する場合に使います。
「勝手を申しますが」を使った例文
使い方としては、
- 勝手を申しますが、ご検討いただけますと幸いです。
- 勝手を申しますが、何卒よろしく申し上げます。
- 勝手を申しますが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
- 勝手を申しますが、お取り計らいのほどよろしくお願い申し上げます。
- 勝手を申しますが、ご対応いただけますと幸いです。
たとえば、
- 何度も売掛請求をしているのに支払ってくれないお客様に支払い催促をする
- 何か重要な約束事をキャンセルまたは変更してほしい
- 揉め事の仲裁に入ってほしい
などのタイミングで使います。
使用例をE-mail用に作ると、
こんな感じ↓
※クリックすると開きます。
売掛請求の場合はこちらの身勝手で
請求するわけではないのですが(笑)
あくまでも「支払ってもらえずに困って
いるのはこちら」なので、
こちらの都合で申し訳ないけど~と
いったクッション言葉として使います。
口頭で使う際は、
こんな感じで使います。

「勝手を申しますが」と
「恐縮ですが」をつなぎ合わせることで
強めの申し訳なさを
表現することができます。
お席の移動などは本当にこちらの
都合なので、「勝手を言いますが」は
まさに当てはまりますね。
まだまだたくさんあるのですが、一気に
書いても読むのも大変なので^^;
随時、加筆していきます。
それまでの間に上記4つの言葉を自然と
使えるよう、シミュレーションと実践を
繰り返してくださいね!