【クレームのマナー】ホステスがお客様に使ってはいけないNG言葉

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
接客のお仕事をしていると、どうしてもクレームは避けられません。
来店されるお客様のなかにも、残念ながら「モンスタークレーマー!」と呼びたくなるような方がいるのも事実。
お店でクレームにあいたくない気持ちは分かりますが、お客様からのクレームはお店やホステスに期待する言葉です。適切な対応がとても大事です。
お客様に不用意な言葉を発して、逆鱗に触れてしまうことがありますが、これはホステスの責任。
クレームの場だからこそ、日ごろから『言葉のマナー』を磨いているかが問われます。
この記事の目次
クレームはお客様が大ファンになってもらえるチャンス
お客様のクレームは、お店やホステスに対し『期待している声』です。
これをまず理解していないと、『クレーム=お客様の不満を鎮めるだけ』になってしまいますよね。
こういうところにも、日ごろの姿勢が出て、売れないホステスほど『クレーム』と言い、売れるホステスは「お客様からお叱りを受けた」と言う。
クレームを受けたと捉えると、受けたクレーム処理をする姿勢に終始し、お叱りを受けたと捉えると、お客様の真意をに寄り添う姿勢になる。
根本のあり方が違うので言動が変わり、お客様の反応も変わってくるわけです。つまりクレームも、
- コミュニケーションの一環
- 接客の一環
であり、繋がりの中にあるのですね。
お客様からのクレームは、「こうしてくれたら嬉しい」ということ。
その言葉に寄り添うことができれば、「まさかここまでしてくれるなんて」と心動かされることも出てくるのです。
ホステスが使ってはいけない言葉とその対応
お客様のクレームは、気持ちに誠実に寄り添う必要があります。
お客様の言葉や声色、表情などには、怒りの感情がこもっている場合もあります。円満に解決するためには、言葉を選んで対応する必要があります。
クレーム時にも、マナーがあるのですね。
不用意な一言を発してしまうことで、さらにクレームが強くなってしまうので、以下の言葉は使わないようにしましょう。
それは違います
お客様の指摘いただいている内容を、全否定してしまう言葉です。同じような意味合いの言葉に「でも・・・」という言葉もありますね。
お客様を全否定してしまうということは、お客様に反抗していることと同義。お客様からしてみれば、

という気持ちになってしまいます。
ですから・・・
お客様に対して言い訳をする言葉です。「だから・・・」「お伝えしましたが・・・」という言葉も、同じような意味になります。


という気持ちが伝わってしまうのです。マンツーマンでも問題ですが、接待の場で起きたクレームの場合、この言葉を使うと完全アウトです。
どうしてですか?
お客様の気持ちや指摘を、全く受け入れていない言葉になります。
正当なものかそうでないかにかかわらず、まずは受け入れる姿勢が必要です。お客様からすれば「理屈をこねている」と思われます。
状況が分からない場合は、


などの声かけをしましょう。
クレームを受けたホステスにお勧めの言葉
上記の言葉をあたりまえに使ってきたホステスさんにとっては、「では一体何を言えばいいのか?」となりますよね。
最低でも以下の2つを覚えて、無意識に言えるレベルにしましょう。
申し訳ありません
状況を把握したら、まず謝りましょう。この場合の『状況』とは、『何が起きたのか』ということではなく『怒っている』というお客様の感情です。
この一言があるかどうかで、その後の明暗が変わることもあります。ヘルプホステスに怒っている場合は、


などと言って、ヘルプを席から外したり、お客様に別席へ移動していただきます。
おっしゃる通りです
お客様からのクレーム内容を、全面的に認めてしまう言葉です。
クレームの張本人はもちろんのこと、ヘルプホステスへのクレームであっても、担当ホステスは真摯に受け謝罪します。
ただし、言いがかりや無理難題であるとすれば、 さらに要求がヒートアップする可能性もあるので、注意。
ホステスに対するクレームが理不尽な内容の場合
ここは、少々上級編です。クレーム内容が理不尽であったり、とても受容できる要求ではない場合には、断らなくてはならないこともあります。たとえば、


とか。こういうときは、毅然と対応しましょう。
恐れ入りますが
お客様に対して、ホステスから何かを求めている言葉になります。この他にも、
- 大変恐縮ですが
- お手数をおかけしますが
- 差し支えなければ
などがありますね。「こうしてほしい」という意思表示の際、要求の前に使えるクッション言葉です。
おっしゃることはわかりますが
お客様の指摘に対して、反論する言葉になります。この他にも、

という言葉もあります。無理難題を要求されるような場合、はっきりと伝えることも重要です。
失礼とは存じますが
お客様の要望に対して、拒否する言葉になります。この他にも、
- 大変心苦しいのですが
- 残念ですが
- せっかくですが
という言葉もありますね。拒否する言葉は伝えにくいと思いますが、クッション言葉を活用することで、やわらかくなります。

まとめ
- 否定・拒絶言葉はNG
- クレームはまず謝罪&肯定
- 拒否は毅然と
あるお店では、「何があっても謝るな。謝ったら負け」と教わるそうですが、私は反対派です。
お客様の要望を受け入れるかどうかと、お客様が気を害したことに対して詫びることは、まったくの別問題。
仮にお店が100%正しく、相手がモンスタークレーマーであっても「申し訳ありません」から入ったほうが、コントロールしやすいものです。
ちなみに。
クレームを大きくするホステスは、ノウハウやスキルがないのではなく、『感情論で解決を図ろうとするから』という原因が9割です。
だって、ここに書いてあることくらい、大抵の人は知ってますよね。
それを実行できないということは、行動の妨げになっている思考があるということなので心理の問題です。
ホステスの心得