ホステスのテクニック【聴く力】が勝手に育つ方法

ホステスのテクニック【聴く力】が勝手に育つ方法
ホステスの会話

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^

「話すのは苦手だけど、聞くのはできます(得意です)」というセリフを耳にするたび、「ウソだぁ」と思います。

なぜなら、『聞くこと』はカンタンだけど、『聴くこと』はとてもむずかしいからです。

たとえば、『聞く』だけなら、何時間でも聞けます。ただ『耳に入るだけ』なので、そんなにパワーも集中力も必要ないからです。

でも、『聴く』は、かなり疲れます!

真剣に聴かないといけないので、パワーも集中力も全力で使います。表情や声色に注意しつつ、

  • どこを理解したらいいんだろう
  • 本当に言いたいことは何だろう
  • 本当の感情はどれだろう

などなど、いろいろなことに頭を働かせながら、相手が話したいことを話せるように質問したり、共感や同調をして話を促したりしなければならないからです。

休憩なしに4時間も5時間も聴いていると、終わったころには、心身ともにヘロヘロです。

もしもあなたが『心身ともにヘロヘロ!』というほど疲れていないのなら・・・

それは、お客様のお話をちゃんと『聴くこと』ができていない証でもあります。

すべてを『聴く』必要はありません。でも、ここぞ!というときに『聴く』ができるようにしておきましょう。

『聴くこと』は本当にむずかしい

大事なことなので重ねて言いますが、『「聴き上手」は簡単にはなれない』でもお話ししたように、『人の話を聴く』というのは、本当にむずかしいのです。

たとえ、あなたが『話すのが苦手』だったとしても、人は『話す側』にいたほうが、かなりラクなのです。

だって、好き勝手に話していればいいんですから。自分の好きなこと、好きなものの話題なら、苦もなく話せるでしょ?

人によっては、『いかに私がダメ人間か』や『どれだけ自分のことが嫌いか』などについては、饒舌に話せるかもしれません。

でも、人の話を聴くとなると、話は変わります。

あなたが興味のないこと、本来なら耳にするだけで不快になること、もしかしたら自分が傷つくかもしれないことも『聴かなければならない』からです。

それに、だれだって基本的に、他人にはさほど関心はありません。みんな、自分のことにしか興味がないのです。さらに、だれもがお話し上手ではないので、

 

ホステス
ホステス
この人、何言ってるの?
ホステス
ホステス
話があちこちに飛んで、全然わからない
ホステス
ホステス
言葉を省略しすぎて、要点がつかめない
ホステス
ホステス
で、結局、何が言いたいの?

 

などなど、さまざまな問題が起こります。もちろん、聴く側の『聴くスキル』のレベルによっても、理解度は大きく変わります。

だからこそ、他人の話を聴くことはむずかしいし、ちゃんと聴こうとすると苦痛やストレスを伴うのです。

『話を聴くこと』に必須の心得

それでも、『話を聴くスキル』を上げることは、強くおすすめします。なぜなら、

『人は、自分の話を聴いてくれる人を好きになる』

という傾向を持っているからです。でも、スキルの前に『人の話を聴く姿勢(心持ち)』が抜けていては、話になりません。

その心持ちとは、『話を聞く効果』でもお話ししたように、

▼ 素直さ

人の話を素直に聴けないとなると、相手の話を捻じ曲げてしまい、まったく違う解釈になってしまうことがあります。

コンサル生さんでよくある事例だと、営業に関して私はいつも

「連絡先を知っている『全員』にお伺いを送ってください」

と言います。ところが、99%のコンサル生さんが、

「連絡が取れている人に送ればいい」

「連絡を取りたくない人を除いて送ればいい」

というように、私の言葉とは違う意味で捉えるのです。そこで、もう一度、

「連絡がとれていなくても、来店がなくても、連絡先を知っている人『ひとり残らず』お伺いを送ってください」

と言いますが、やはり「来店がある人全員」などに変換されてしまうのです。

これでは、コンサル自体が進まないし、何よりもお客様が発した言葉そのものを正しくキャッチできず、会話がズレていってしまうので、

「まず、人の言葉を素直に受け取る練習をしてください」

と言います。すると「私の頭が悪いからダメなんだ」という形にねじ曲がってしまい・・・の連続です。

これを修正するには、早い人で3ヶ月、遅い人だと10年単位の時間がかかるので、できるだけ早く着手しましょう。

▼ 謙虚さ

次に、人の話を聴くときには、謙虚さが必要です。『聴いてあげている』ではなく『聴かせてもらっている』くらいの精神を持ちましょう。

そうすることで、お客様も「もっと話してあげたい」という気持ちになるし、あなた自身も多くのことを教わる機会に恵まれます。

たとえば、私はいま、コンサルとしてホステスさんに関わっています。コンサル生さんの話を聴いて、

  • 提案する
  • 行動させる
  • 考えさせる

といったことが、コンサルの仕事です。しかし、『聴かせてもらっている』というスタンスで聴くと、教える側の私も、たくさんの学びや気付きがあるのです。

「こういうに悩むのか!」
「こういうトラブルがあるんだ!」
「こういうことが苦手なんだ!」

と、私には経験のない悩みを教えてもらえたり、

「私もそんなこと考えてたなあ」
「あー私にもそんな時期あった!」

と、もうすっかり忘れていた気持ちに気づかせてもらえることがあります。そのおかげで、いまも私はこの仕事を続けられていると思うほどです。

『聴かせてもらっている』

ぜひ、この気持ちでお客様のお話を聴いてください。

▼ 人の意見に耳を傾ける姿勢

相手の話を聴くということは、人の意見に耳を傾けることと同義です。

たとえ、その内容があなたの意見と反するものであっても、受け入れがたい内容であっても、その人はそういう価値観・考え方なのです。それを、

「この人はそういう考え方なんだな」
「この人はそんなふうに思うんだな」

と、受け入れていくことが重要になります。

気の強いホステスや、コンプレックス、トラウマの強いホステスほど、相手の意見を正そうとしたり、自分の意見をわからせようとしたりしますよね。

過去の私も、そうでした。

でも、人の意見を聴くというのは、あなたにとってもプラスしかないのです。

本を読まなくても、映画を観なくても、いろんな人の生きざま、経験、考え方や価値観に触れることができる。

これは、ホステスという仕事の醍醐味のひとつでもあります。

あなたは、ただお客様の話を聴くだけで、いろんな人の人生や価値観を疑似体験できるのです。

そのおかげで、あなたの世界観はどんどん広がり、知識が高まり、思慮が深まり、大きな成長につながっていきます。

▼ 確固たる信念

『人の話を聴くこと』がどれくらいプラスになることか、少しは伝わったかと思います。

ただし、流されては意味がありません。

人は、いろんなことを言います。白を白と言う人もいれば、白を黒だと言う人もいるし、中には灰色だと言う人もいるでしょう。

それにいちいち流されていては、あなた自身が疲弊してしまうし、人の話を聴くことが本当に苦痛になってしまいます。

あなたにも、他人の意見に振り回されないように、あなたなりの意見や信念が必要なのです。

たとえば、私は『ホステスの商品は、人間関係そのものである』と言っています。でも、私の意見とは違い、

  • ホステスの商品=疑似恋愛
  • ホステスの商品=ステイタス

など、さまざまな意見があるでしょう。どれが正しいかは、問題ではありません。『あなたが何を信じる(信念)か』が重要なのです。

そのためにも、日ごろからいろんなものを見聞きして、自分なりの意見を持つようにしましょう。

そうすることで、お客様との会話も、より一層深まり、深い話ができたり、深い関係性を築けたりします。

の4つです。

最初は、なかなか上達を感じられないと思います。でも、心持ちを変えてから、聴く力だけでなく、売上が跳ね上がったコンサル生さんもいるんですよ。

だから、ぜひともまずは『心持ち』から取り組んでください。

『聴く力』を【勝手に】育てる方法

では、スキルの面では、具体的に何をすれば『聴く力』が育つのでしょうか。しかも【勝手に】。

実際に、いま現在コンサル生さんたちがやっていることを、ひとつずつご紹介します。

『聴く力』は、話し相手がいないと育ちませんから、ご自身で行う際は、練習に付き合ってくれるパートナーを見つけてください。

パートナーがいない場合は、いつでもコンサルの場にいらしてください。メンバー総出で大歓迎します。

冗談はさておき、コンサル生さんたちが毎日欠かさずやっていることは、

  1. グループコンサル
  2. 読書会
  3. 勉強会
  4. 会話トレーニング

の4つです。

グループコンサル

グループコンサルは、接客で悩んだことをお互いにシェアして、参加者の意見や経験談を聴くことです。

同じ悩みを抱える人がいて安心できたり、他の人の悩みでリスク管理ができたりと、いろいろなメリットがあります。でも、それ以上に、

  • 相手の話をちゃんと聴く
  • 相手の話から要点をつかむ
  • 相手の話に対して質問をする
  • 相手の問いに答える

という練習を同時に行えるので、非常に効果的です。

実際、グループコンサルに長く参加しているコンサル生さんは、聴く力が格段に上がっているのですよね。正直、これは予想外のいいオマケでした。

読書会

読書会では、さまざまな本を参加者に音読してもらっています。最初の目的は、読書の習慣がないコンサル生さんたちに、本を読ませることでした。

でも、一段落ずつ順番に読み、その後に互いの感想を言い合う場を設けているので、

  • 読み手の音読を聴く
  • 聴きながら文字を追う
  • 理解しながら読み聴きする

など、複数のことをこなしながら読書をする必要があります。

ちょっとサボると読む箇所がわからなくなるし、最後の意見交換で何も言えなくなるし、内容がわからないと他の参加者の意見が理解できないからです。

また、意見交換の場では、

 

今の話は〇ページの〇〇のことだ
ホステス
ホステス
〇〇はそんなふうにも解釈できるのか
ホステス
ホステス

 

などなど、本の内容と照らし合わせながら、意見を聴かなくてはなりません。

いろんなことを同時進行しながら聴く、という作業は、聴く力をグッと引き上げてくれるようです。

事実、読書会を始めてから、コンサル生さんたちの『相手の話』への理解度は、明確に上がってきています。

勉強会

勉強会では、政治・経済・法律を中心に、その日のテーマによってみんなで勉強をします。

ちなみに、先日までは、ロシアとウクライナの対立、第二次世界大戦、第一次世界大戦の勉強をしていました。

勉強する際に、それぞれがネット検索をかけて調べますが、おもしろいことに、同じサイトを見ても、意見が分かれることがあります。

そこで、それぞれの意見を話し合い、ひとつの意見にまとめてもらうのですが、

 

あなたはそう解釈したんだね
ホステス
ホステス
私はこう思ったんだけど、どうかな
ホステス
ホステス

 

など、非常にスムーズに話し合いができています。つまり、『お互いの異なる意見を尊重しながら話を聴く力が磨かれる』のです。

これは、相手の話を聴く上で、とても重要なことです。相手を否定せず、自分も卑下せずに話を聴くというのは、絶対的に必要なスキルですから。

ちなみに、勉強会を始めてから、説明下手だったコンサル生さんが、驚くほど説明上手になりました。

会話トレーニング

会話トレーニングは、基本的には『お客様との会話を想定』して、決められたキーワードやテーマにそって、会話をしてもらっています。

ただそれだけのことですが、やはりみんな『自分の話が多い』のです。

どんなに「私は話が下手・苦手」と言っていても、全員必ず『私の話』をします。しかも、「話すのが苦手」と言う人ほど、延々と。

そこでも、全員から意見をもらえます。話し方についても、もちろんフィードバックしますが、

 

ホステス
ホステス
あそこで「〇〇」と質問を投げられたら、もっと話が深まったのでは?
ホステス
ホステス
「〇〇」と言ったことで話の流れが変わってしまった、相手はもっと深掘りしたかったのでは?

 

など、『聴き方』についても、具体的に、ピンポイントでガンガン意見をもらえます。

自分のことは客観視できませんが、人のことはわかるものです。そして、人を通して「私もコレやってるな」と、自分のクセを客観視できます。

また、フィードバックは『こうしたらもっと良くなるよね』の視点から行われるので、相手を否定せずにアドバイスする力も磨かれるようです。

 

・・・というように、『聴く力』は、相手がいないと磨くことができません。ですから、本当に磨きたいなら、まずパートナーを見つけましょう。

練習する場がなければ、いつでもいらしてください。コンサルを受けるにあたって、何か質問があれば、公式LINEからでもお問合せいただけます。

→公式LINEから玲那に問い合わせる

※間違っても、お客様で練習しないでくださいね!!

 

マンツーセッション

ホステス専門アドバイザー秋好玲那(管理人)

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ホステス歴15年、年商1億の元No.1ホステス。ママ、オーナーママを経て、コンサル歴15年目に突入。家庭には恵まれませんでしたが、社会に出てたくさんの人に恵...

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