クラブ勤務でお酒が飲めないホステスが磨くべき3つのポイント
私はお酒が飲めません。アレルギーレベルで飲めません。私が現役だったころは、今よりもずっと『飲めないホステス』に厳しい時代でした。俺の酒が飲めないのか~と、ボトルで殴られたことも(笑)
そんな『1滴も飲めないホステス』だった私が経験した中で、
クラブで働く『飲めないホステス』は何を磨けばいいのか
について、3つのポイントを解説します。
この記事の目次
お酒が飲めないクラブホステスは人間力が最重要
お酒が飲めない分、会話をがんばる。お酒が飲めない分、同伴をがんばる。
いろいろな見解がありますし、私もそう思って取り組んだ時期があります。そしてそれらは、どれも間違っていません。ただ残念ながら、それだけでは足りません。それは『お酒を飲める人』と比較したごく一部でしかないからです。
お酒が飲めないクラブホステスには、人間力が最重要ポイントです。
お酒が飲めるホステスであっても、売れたければ当然に人間力は必要になります。でも、飲めないホステスは、飲めるホステス以上にここが重要です。お酒のノリでごまかせないだけに、ここが肝になります。
とても重要な部分なので、詳しく説明していきますね。
クラブホステスに必要な人間力とは
そもそも人間力とは、以下のことを言います。
人間力とは、社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力。
これは、2003年に内閣府が設置した人間力戦略研究会で定義されたもので、具体的には以下の3つを挙げています。
- 知的能力的要素
- 社会・対人関係力的要素
- 自己制御的要素
私がメンタルを含めたサービスを提供しているのも、記事でメンタルが重要と再三書くのも、この『人間力』を高めるためです。この3つが備わっているホステスが売れる。これは紛れもない事実です。
人間力1:知的能力的要素
知的能力とは、
- 基礎学力
- 専門知識・ノウハウ
- 学力や知識を継続的に高めていく力
- 論理的思考力
- 創造力
を言います。ホステスの場合は学歴の有無はあまり関係ありません。学歴が高くても、社会的に必要な基礎学力や、必要な学力・知識を高めていく力がなければ、意味がありません。
また、「お酒が飲めない分、会話をがんばる」「お酒が飲めない分、同伴をがんばる」といった考えは一部に過ぎないと書きましたが、まさに2の専門知識・ノウハウ部分にあたります。
見ての通り、会話や同伴の知識とノウハウがあっても、他の要素に欠けるようでは弱いのです。知識があっても、感情論ばかりでは成り立ちません。
これらを底上げするには、隙間時間に本を読んだり、情報収集することを習慣化することです。好きなジャンルばかりでなく、あらゆるジャンルの本を読み、情報収集し、論理的に考える習慣をつけましょう。
私も現役時代には、年間平均でも300冊くらいの本を読んでいました。世俗的なことに興味のない人間ですが、新聞や週刊誌などにもざっと目を通し、世間で何が起きているのか?の情報収集も定期的にしていました。
人間力2:社会・対人関係力的要素
社会・対人関係力とは、
- コミュニケーションスキル
- リーダーシップ
- 公共心
- 規範意識
- 他者を尊重しお互いを高め合う力
を言います。ホステスは何かとコミュニケーションスキルばかり磨こうとしますが、それではまったくもって不足です。
特に担当制のクラブでは、自客のテーブルをプロデュースすることも仕事のうち。そこでリーダーシップが取れないとなると、ヘルプが好き勝手に振る舞うようになったりなど、トラブルに発展していきます。
また、倫理観に欠けるホステスは、自己中心的で感情の起伏が激しく、欲求のコントロールが効きません。ルールも平然と破るし、金銭管理もできません。何よりも、間違いを指摘されても一切聞かないどころか、逆上します。
これでコミュニケーションスキルばかり磨いたところで売れるわけがない、ということは、誰でも分かりますよね。なので、メンタルを改善するように、と再三言うわけです。
かく言う私も、倫理観に欠けていた側の人間です。倫理観が欠ける要因には、トラウマが関係していることも多くあり、思考の歪みはトラウマのフラッシュバックでもあります。
当てはまる人、心当たりのある人は、メンタル改善を最優先にしましょう。倫理観のある人と頻繁に接点を持ち、その人の考えを取り入れてください。また言動の前によく考えるようにしましょう。自問自答を習慣づけてください。
人間力3:自己制御的要素
自己制御的要素とは、
- 知的能力的要素を発揮するための意欲、忍耐力
- 社会・対人関係力的要素を発揮するための意欲、忍耐力
- 自分らしい生き方や成功を追求する力
を言います。売れないホステスさんは1と2を省いて3を実現しようとしますが、これがまさに『売れない所以』です。
冷静に考えれば、勉強はしたくない、地道な努力はしたくない、人や社会のために役立ちたいとも思えない、でも自分らしく生きてお金を稼ぎたい・・・って、なかなかのわがままですよね(笑)
まあそれでも短期的に枕や色恋でつないで、自転車操業的にやれば、一般職に就くよりは稼げます。高級クラブで考えると、売上130万くらいならがんばれば目指せます。
ただ高級クラブで130万程度の売上はヘルプレベルなので、お酒を飲まない・アフターしない・店外もしないということは難しくなりますね。ヘルプはお姉さんやママへの売上貢献度に左右されるので、厳しいです。
『お酒を飲まない(飲めない)』という自由を認めさせたければ、それを徹底して貫ける&周りにそれを認めさせる人間力が必要ということです。
お酒が飲めないクラブホステスはブランディングに力を入れる
過去の私もまさにそうですが、お酒が飲めないホステスは、飲めないことをデメリットとして捉えがちです。周りにもそう刷り込まれるし、売上幅にも大きく影響してくるので、デメリットと捉えるのは当然の流れですよね。
確かに、飲めるほうがいろんな意味で、有利です。でも全員が全員、飲めるホステスを気に入るわけではありません。むしろ『お酒が飲めない』を尊重してくれるお客様は、かなり質のいい客層に多いです。
つまり『飲めない』というだけで、あなたは立派にひとつのブランドを持っているということになります。お酒を飲めるホステスにはできない、飲めないからこそできる気遣いや能力を発揮できるということです。
なので、お酒が飲めないホステスは、ブランディングに力を入れましょう。
飲めない私たちには、お客様の『一緒に飲みたい』を解決すること・期待に応えることはできません。でも、それ以外のことは大抵できるはずです。できないことより、できることに目を向けて、ブラッシュアップしてください。
お酒が飲めないクラブホステスはビジネス感覚を磨く
最後に、お酒が飲めないホステスは、ビジネス感覚を磨きましょう。雇われ感覚、誰かの指示がないと動けないような思考は、今すぐ捨ててください。じゃないと、結果的に飲まされることになります。
ビジネス感覚とは、経営者として自覚を持つことです。
あなたは、個人事業主です。立派に、経営者です。個人事業主としてお店と契約し、対価または売上に対して報酬を受け取る立場です。いわば、企業と企業の契約でもあります。
経営者であるあなたは、自身のクライアントであるお店に対し、どんな貢献ができているでしょうか。時間の提供しかできていないうちは、何の価値もありません。
たとえばあなたが、営業業務をどこかの事務代行会社へ委託するとします。その会社が「いるだけ」で時間給を請求してきたら、支払う気になりますか?毎回指示を出さないと何もしない、という状況だったら、どうですか?
おそらくあなたはストレスに感じるはずです。もっと自主的に動いてくれて、自分を楽にしてくれる代行会社へ乗り換えようと検討するでしょう。自分でやったほうが早いのなら、委託する必要性はありませんよね。
ホステスも同じです。ママが動いたほうが早く、同じ指示を毎回出さないと「いるだけ」に留まってしまうようなホステスは、いらないのです。だからその分だけ「飲め」と言われる。
それが嫌なら『お店に雇われている』という感覚を捨てましょう、雇われているわけではありません。事業主として業務の一部を請け負っている業務委託、または結果に対し報酬を受ける請負委託。これがホステス業です。
クライアントであるお店に対し、貢献できるビジネスシステムを考え、構築してください。
まとめ
- お酒が飲めないホステスには人間力が必須
- お酒が飲めないホステスはブランディング重視
- お酒が飲めないホステスはビジネス感覚が重要
これらは、お酒が飲めるホステスでも大事なことです。ただ、飲めないホステスは、飲めるホステス以上にこの3つに取り組む必要があります。
飲めないことはデメリットではありませんが、飲めるホステスに比べてスタート時点では大きなマイナスであることは紛れもない事実です。そこを埋められるように、この3つを徹底的に磨いてください。
そして「飲めないけど〇〇は秀でている」というポイントを作っていきましょう。私も1滴も飲めないホステスだったし、飲めないママも、飲めないナンバーワンも大勢います。自信を持って取り組んでくださいね!
ホステスの心得