ベテランホステスも新人ホステスも真っ先に取り組むべきこと

ベテランホステスも新人ホステスも真っ先に取り組むべきこと
心得座学

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^

太客2~3人で高売上を目指すのもいいですが、リスクマネジメント視点から見るととても危険です。理由は簡単、その2~3人が来なくなったら終わりだからです。これを回避するには、リスク分散させることが必須になります。

リスク分散させるためには、顧客数自体を増やす必要があります。そこで本記事では、

  • 顧客数を増やすために何をすべきか
  • 顧客数の具体的数値と計算法
  • 顧客数が増えない原因と対処法

について数値的&かつ詳細に解説します。数値化することで、今のあなたがどんな課題を抱えていて、どこを集中的に改善すればいいかも分かります。ぜひ取り組んでください。

この記事にあることは、コンサルの場で実際にやっていただくことです。ちょっとがんばって書いたら、猛烈に長くなりました、ごめんなさい(笑)

 

顧客数を増やすためにやるべきこと

顧客数を増やすには、全体の母体数を増やすことが必須になります。全体の母体数とは『連絡先を知っているお客様』のことです。母体数に関する詳細は次の項目を参照していただくとして、ここでは何をすべきかを解説します。

一言でいえば、とにかく連絡先を聞きまくってくださいということです。1日1人でいいので、以下のいずれかをゲットしてください。

  1. 名刺
  2. 携帯番号
  3. LINE
  4. 名刺がない場合は郵送先となる住所

最初は、この中のどれか1つでOKです。交換しやすいのがLINEであれば、LINEだけでもかまいません。

最終的には名刺をいただけるようにしていきますが、スタートラインはとにかく『何かしらの連絡ツール』を1つ、教えてもらうようにしてください。新人さんは、とにかく無条件に連絡先を増やすことをがんばりましょう。

 

「顧客数」の具体的数値と計算法

先述したように、全体の母体数とは『連絡先を知っているお客様』のことです。この母体数とは、連絡が取れているか、来店があるかなどは一切関係ありません。

たとえば、LINEだけは知っているけれど、携帯番号も郵送先住所も知らないというお客様もいるでしょう。お名刺をいただいて、LINEも携帯番号も知らないけれど、郵送先住所だけは分かるというお客様もいるはずです。

その中には、連絡しても返信すらない人、連絡すれば返信はあるけれど来店しない人もいるでしょう。今までは返信すらない人を切っていたかもしれませんが、一旦考えをリセットして、母体数として見てください。

何年連絡を取ってなかろうと、その人を出禁にした過去があろうと、売掛未払いで飛んだ人であろうと、転勤して連絡先が分からなくなった人であろうと、ここでは無視してください。連絡を取れ、と言うわけではないのでご安心を。

コロナの影響で売上が下がっているホステスさんが多いと思いますが、基本的には気にせず計算してください。もしコロナ前の実績を知りたい場合は3月まで、もしくは売上減のパーセンテージ数を合計から差し引いてください。

 

現時点での母体数の割り出し方

では、実際に母体数を割り出しましょう。先述したように、来店や返信の有無は一切関係ありません。クソ客様でも、縁を切った人でも、現時点で手元にある『連絡先を知っている人』を数えます。

当然ながら、LINEしか知らないお客様=1、携帯番号しか知らないお客様=1、会社住所しか分からないお客様=1・・・というように数えていきます。ここは分かりやすいですね。

問題は、複数の連絡先を知っているお客様。たとえば、LINEも携帯番号も会社の住所やメールアドレスも分かる、といったお客様がいるはずです。この場合も「1」として数えます。

要は、1人に対して複数の連絡先を知っていようと、シンプルに人数で数えていくだけです。顧客リストを作っているホステスさんなら、比較的簡単に割り出せると思います。

とにかく、連絡先を知っているお客様を全員洗い出して、数えてください。その数字が『現時点でのあなたの母体数』です。

 

本来の母体数の割り出し方

次に、以下の計算式で、あなたが本来持っているはずの母体数を割り出しましょう。

連絡先×これまでの勤務日数=本来の母体数

たとえば、週休2日で5年働いている場合、これまでの勤務日数1,285日になります。お盆やお正月、GWなど大型連休に毎年1週間ほど休むのであれば、1,285日からその分を差し引いて、1,180日ですね。

つまり、週休2日・大型連休約1週間・勤務年数5年のホステスの場合、本来の母体数は『1,180人』となります。

実際の母体数がこれと同じ、または上回っている場合は、あなたのこれまでやってきたことは順調に実を結んでいるということになります。その調子で続けてください。

実際の母体数がこれを下回っている場合、あなたの仕事の仕方や取り組み姿勢、努力の方向性など、何かしらが間違っているということです。その場合は、以下にある「顧客数が増えない原因と対処法」の項目を読んでください。

 

母体数から顧客数を割り出す方法

では次に、実際の母体数から顧客数を割り出します。ここは、実際に来店している人数のみが対象です。連絡が取れていても来店がなければ外す、連絡が取れなくても来店があれば含める、ということになります。

まず、あなたの現時点での母体数から、この1年で1回でも来店があった人を割り出しましょう。たった1回しか来なかったという人も、毎日のように来るという人も、すべて数えます。来店数ではなく、人数を数えましょう。

極端な例でいうと、この1年で300回来店したお客様が1名いたとします。それ以外は、誰も来ていない。この場合、この1年で来店があった人=1人と数えます。

次に以下の計算式で、あなたが本来持っているはずの顧客数を割り出します。

実際の母体数×50%=本来なら来店しているはずの人数

たとえば、実際の母体数が500人だとすると、50%は250人ですよね。本来ならば、1年を通して250人が稼働(来店)しているはず、ということです。

この数字と同等または上回っている場合、あなたのやってきたことは順調に実を結んでいるということです。これを下回っている場合は、何かが間違っているということになります。

 

顧客数が増えない原因と対処法

では最後に、顧客数が増えない原因と対処法を見ていきましょう。顧客数が増えない原因は、以下の3つです。

  1. 母体数が本来の数値に達していない
  2. 母体数は本来の数値に達しているが、来店人数が本来の数値に達していない
  3. 母体数も来店数も、本来の数値に達していない

ひとつずつ、原因の掘り下げと対処法を解説しますね。

 

母体数が本来の数値に達していない

現時点での母体数が、本来ならば所持しているであろう母体数に圧倒的に満たない状態です。セッションで見ていると、95%のホステスさんがここに当てはまります。そうなる原因としては、

  1. 返信がない人たちの連絡先を処分または消去した
  2. 来店がない人たちの連絡先を処分または消去した
  3. そもそも連絡先を聞いてない、聞く気がない
  4. 受身で相手が教えてくれるまで自らは聞かない
  5. お店自体に新規客が少ない
  6. そもそも仕事に対して意欲ややる気がない

そもそもやる気がない人はこの記事を読んでないと思うので、省きます(笑)

現状のまま売上を上げることを考えると、現在の顧客数(来店人数)の回転率を上げるか、単価を上げることになります。でもこれは薦めていません。太客を育てるやり方なので、リスク分散の意味がなくなります。先細りです。

目の前の売上が上がればいい、半年程度でホステスを辞めるという人は、回転率や単価を上げることに勤しんでください。そうでないホステスさんは、以下を取り組みましょう。

 

やる気のある努力家のホステスさんの場合

やる気のある努力家のホステスさんの場合、大抵が1と2に当てはまります。連絡も来店もない=見込みがないとジャッジしたわけですが、そのジャッジが早すぎる傾向です。

この場合は、純粋に新規連絡先を増やすという行動が必須になります。まずは来店やレスポンスの有無は問いませんので、本来の数値に近づけるように新規連絡先を増やしましょう。そして、以下のことを守ってください。

  • ゲットした新規連絡先は絶対に消さないこと
  • 相手がクソ客様でも苦手な人でも、しばらくは連絡を取り続けること

母体数を削るタイミングはまだ早いです。追々選別の機会がありますから、それまではよほどのことがない限り、連絡を取り続けてください(これについてはまた別途で詳細に記事にします)。

 

やる気はあるものの、メンタル的に難を抱えているホステスさんの場合

やる気はあるものの、メンタル的に難を抱えているホステスさんの場合、3と4に当てはまります。自分から聞いて断られるのが怖いとか、そもそも自分から聞いていいのかと躊躇してしまうとかですね。

この場合も新規連絡先を増やしていくという行動が必須ですが、同時進行でメンタル改善が必要です。断られても傷つかないメンタル、起きてもいないことに不安がるメンタルを改善しましょう。

ここに当てはまるホステスさんは、クソ客様に気に入られやすいです。また、本来ならば良客の相手も、色恋にしてしまいがち。日常生活の中で自分の意見を言えるように訓練してください。伝え方も勉強しましょう。

 

お店自体に新規客が少ない場合

お店自体に新規客が少ない場合は、少し状況が変わります。あなたにやる気があって努力家であっても、新規が来ないという現実をどうにかしない限り、どうにもなりません。その打破方法としては、2つ。

ひとつは、移籍することです。新規客が多いお店や、団体客が多いお店などに移籍すると、手っ取り早く新規連絡先を増やせます。そうしたお店が見つからない場合でも、移籍するだけで新規の出会いが必ずありますよね。

ただし、移籍する場合には、移籍先によって来店人数が減る可能性も含まれます。デメリットもあるということです。この辺りは慎重に考える必要があります。

もうひとつは、自客の枝を広げること。こちらは少々難易度高めです。自客が友人や職場の同僚、取引先や上司などを連れて来れるようにしなければならないので、接客やアフターフォローなどのスキルアップが必須になります。

また、自客の枝を広げる場合には、お店の体制や一緒に働くスタッフの質なども関わってきます。どういう客層を狙うか?によっても変わるので、ターゲット選定をしっかり行いましょう。

 

母体数は本来の数値に達しているが、来店人数が本来の数値に達していない

母体数が本来の数値に達しているのに、来店人数が少ない場合は、

  • 接客自体に問題はない
  • アフターフォロー(その後の営業)に問題がある

という状態です。ここで『会話の盛り上げ方』などを勉強しても、来店人数は増えません。外見を必死に磨いても、同じです。接客や外見の見直しよりも、アフターフォローの見直しをしましょう。

セッションで見ていると、ここに当てはまるホステスさんは感情的になることが多く、気分で行動する習慣が根付いている印象です。

気分で動くと、アフターフォローにムラが生じます。実例を挙げると、先月はお伺いの連絡をしたのに、今月はしない。ある人にはお礼状を書くのに、ある人には書かない。そういった日常業務のムラがあるはずです。

また、感情的に仕事をすると、ブランディングからかけ離れた対応をしてしまいがちになります。たとえば『いつも笑顔で元気』というブランディングをしたのに、日ごろのやり取りでイライラをぶつけたり、落ち込んで見せたり。

つまり、お店で見た第一印象のあなたと、その後のあなたが一致していないということです。ここを埋めるようにしてください。

 

母体数も来店数も、本来の数値に達していない

母体数も来店数も本来の数値に達していない場合は、接客の時点で何かが間違っているという証拠です。ここに当てはまるホステスさんは、ほぼ素の状態で仕事をしている人が多いですね。

その日の気分が冴えないからと、新規のお客様の前で暗い顔をしてみたり。素の自分と会話が合う人とは話せるけど、そうじゃない人には怖気づいて引っ込み思案になったり、受身になったり。

また、自分の価値観を押し付けるホステスさんも多いですね。たとえば自分が『ノリよく盛り上げる=正解』と思っていると、どの席でも誰に対してもその接客法なので、静かに飲みたいお客様の気持ちを汲めないなど。

端的に言えば、

  • 自分に合わせてくれる人しか無理(自分が合わせるのは無理)
  • 空気が読めない(素の自分と合う人以外は苦手)
  • その日の感情で接客にムラが生じる(必然的にトラブルも多い)
  • お客様を満たせない(自分を満たしてくれるお客様以外無理)
  • 仕事意識が低い

というホステスさんが多いです。この場合は、まず接客面を見直しましょう。ブランディングをして、それに適した接客法や会話法を勉強し、身に着けてください。

同時に、ブランディングにそったメンタルづくりをしましょう。接客もメンタルも同じくらい見直し改善必須ですが、どちらが優先かと言われれば、メンタルです。メンタルが改善しないと、ノウハウを生かせません。

 

まとめ

  • 母体数を増やすために新規連絡先を聞く
  • 来店数を上げるために接客やアフターフォローを改善
  • 母体数・来店数を底上げするために接客とメンタルを改善

 

計算式を使って、現状の把握と本来の数値とのギャップを割り出すことは、1日あればできると思います。まずはそこから取り組んでください。それさえも面倒という人は、売上アップはあきらめてヘルプに徹しましょう。

数値に割り出すと、自分が抱えている問題が具体化するはずです。そこから先を具体的にどうするか?はブランディングによって、または働いているお店によって、個々に変わっていくのが実情ではあります。

記事のみでは一般論しか書けず、個別の問題を解決することは困難を極めますが、少しずつでも書いていこうと思います。ぜひ取り組んでください。

 

ホステスの心得

 

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ホステス専門アドバイザー秋好玲那(管理人)

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ホステス歴15年、年商1億の元No.1ホステス。ママ、オーナーママを経て、コンサル歴15年目に突入。家庭には恵まれませんでしたが、社会に出てたくさんの人に恵...

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