ホステスは当たり前のことを当たり前にやることに意味がある
ホステスとして働く中で、「お客様を不快にさせない」という当たり前のことを当たり前にできないホステスが意外と多いことをご存知ですか?
私は長年ホステス専門でコンサルをしてきましたが、売れないホステスほど『特別なテクニック』を求めがちです。
一瞬で売上が上がる魔法とか、今日お客様を来店させる奇跡とか、口説くお客様を一発で良客に変える神通力とか、今月いきなりナンバーワンになる妖術とか。
・・・怖いよぅ (´;ω;`)ブワッ
実際は、当たり前に求められる基本的な接客を徹底することが重要なんです。プロは、基本を一番大切にするものです。
そんな『当たり前のこと』が、なぜホステスは徹底できないのか。そして、なぜそれを極めることに大きな意味があるのか。
この機会に、徹底的に考えてみてください。
この記事の目次
ホステス業界における「当たり前」の本当の定義とは
『当たり前』という言葉はいろんな意味・場面で使われますよね。あなたは、どんな意味で捉えていますか?辞書を見ると、こう書いてあります。
特定の状況下で期待される行動や結果を示す際に用いられる。
私個人の『当たり前』の定義は、だれかにとっての『当たり前』は、だれかにとっての 『非常識』です。
ホステスも色恋で売上を取る子、枕で稼ぐ子、色も体も売らずにがんばる子、さまざまですよね。
つまり『当たり前』って、実はものすごくあやふやで、人によって定義が変化するものなんです。
とはいえ、そんな曖昧な部分で語っても無意味なので、ここではホステス業界に特化して少し絞り込みたいと思います。
ホステスにとっての「当たり前」を具体的に考えてみる
では、ホステスにとって『当たり前』って何でしょうか。あなたの中で浮かびやすい具体例で、コンサル風に会話してみましょう。
ほんとにこんな会話をしていることがあります。実際に、飲むのが当たり前、売上出すのが当たり前、会話ができて当たり前、というお店はたくさんあります。
では、ホステスにとって『当たり前』とは何か。お客様を不快にさせない。これに尽きると私は思います。
これができた上で初めて「楽しい」とか「かわいい」とかが成り立つわけで、かわいくても不快指数5000%の女とお金払ってまで会いたくないですよね。
お客様が当たり前に期待するホステスの接客とは
ホステスが『当たり前』だと思っていることと、お客様が『当たり前』だと期待していることには、実は大きなギャップがあることが多いんです。
ところが、売れないホステスほどこの真理を知らないし、自分のことばっかり考えてるので、言われてもわからない(わかろうとしない)。
常に『私は・私が・私の・私に・私を』と主語が『私』で、周りのことを考えてる風味を出してますが、全然考えてません。
まあ、過去の私ですけど(m。_ _)/ ハンセイ
そんな私が師匠から叩き込まれたのは、『とにかく相手のこと、周りのことを【冷静に】考えろ』ということ。自己卑下せず、冷静に、がポイントです。
お客様の立場に立って考えることで、本当に求められている『当たり前』の基準が見えてきます。まずは具体的な例で、お客様の心境を想像してみましょう。
お客様の立場で「当たり前」を想像してみる
たとえば、あなたが私の主催するセミナーに来てくださったとします。
会場に入ったとき、私が無表情で顔も向けず、「はいどうもー( ̄ー ̄)」と言ったら、どう感じるでしょうか。
あなたはきっとその瞬間まで、私に会うことを楽しみにしてくださっていたはずです。
実際はどんな人だろう、怖いかな、優しい人だといいな、失礼がないようにしなきゃ、などなど、いろんなことをワクワクしながら考えて過ごすでしょう。
何かあったら毒を吐かれる!とは知っていても、まさか出会いがしらの一発目で愛想のない対応を取られるとは、夢にも思ってないはずです。
なぜなら、お金を払って会いに行く以前に『ちゃんと挨拶すること=当たり前』という概念があるからですよね。
さらに『お金を払った』という点が加算され、何なら支払った額の大きさに応じて、愛想良く対応してくれるはずだと期待値が上がるはずです。
でも実際に会ったら無愛想で感じ悪く、顔も向けないような人だったとしたら、がっかりしますよね。
がっかりどころか「こんな人にお金払ったんだ、損した!!」と思うかもしれませんよね。私だったら確実に思います。
お客様の中にある『当たり前』を理解する重要性
お客様も同様に『あなたに会えば(お店に行けば)きっと笑顔で迎えてくれる』と無意識に思っています。
たとえその場が初対面であっても、お店という場所である以上、それは無条件で求められることです。
そこで、ムスッとしたあなたに「いらっしゃいませ」と言われて、嬉しいはずがありませんよね。
ムスッとしないまでも、オドオドしていたり、どういう人なのかと探り探りの対応だったりしたら、お客様は心からくつろげるでしょうか。
落ち込んだ暗いオーラを撒き散らすホステスに会って、嬉しいでしょうか。
特に、高級クラブのあなた。何十万ものお金を使ってでも、そんなホステスに会いたいですか?
私はイヤです。まあ、何十万もくれるなら会ってやってもいいですケド。本心で言えば、何十万もらっても割に合わないレベルのストレスです。
つまり、ホステス業界はお客様の『当たり前』に対する期待値が非常に高いんです。だからこそ、その基準を満たすことがまず第一歩。
そして、それを上回るサービスを提供することで、売上につながっていくわけですね。
当たり前を徹底することがプロホステスへの道である理由
では『お客様を不快にさせない』という当たり前のことがなぜそんなにむずかしいのか。そして、徹底することが、なぜホステスとして差別化につながるのか。
ここには、ホステス業界ならではの特殊な事情と、人間の心理的な側面が深く関わっています。
『当たり前のこと』を徹底するむずかしさ
私もあなたも、ホステスである前に人間です。
落ち込んで仕事に集中できない日もあれば、体調管理をしていても女性ホルモンの影響で心身不調を起こす日もあります。
売れっ子ホステスだって「笑わなきゃ」と頭でわかっていても、心がついていかないときもあります。わかりますよ、その気持ちは重々わかります。
特にホステス業は、感情労働です。感情労働とは、顧客に対して、自分の感情をコントロールしながら、相手の感情に働きかける労働のこと。
それが『当たり前のことを当たり前にやること』のむずかしさなんですよ。だからこそ意味があるし、価値があるんです。
プロの価値は『だれにでもできること』の向こう側にある
少なくとも私は感情労働を『カンタンにできるだろ?』なんて思ってません。むずかしいんですよ。
むずかしいからこそ、それを徹底できることがプロとして一目置かれる所以。
基本の『き』だし、だれでもできると思われることなのに、多くの人ができないからこそ、お金を払う価値になる。これを知っていただきたいのです。
という質問を多く受けますが、それ以前に『まずは当たり前に求められることを徹底する』この重要さをきちんと認識しておくことが大事ではないでしょうか。
テクニックを覚えて顧客に働きかけるよりもはるかに、『当たり前にやるべき自己感情のコントロール』がむずかしいわけですから。
私なんてホステスデビューした16歳から、自己感情をコントロールできるまでの期間は8年ですよ。小学生が中学生になってますよ、恐怖でしかないです。
ホステス業界で当たり前を極める特別な意味
ホステス業界では、『当たり前のこと』を完璧にこなすだけで大きな差別化になります。
なぜなら、多くのホステスが感情に左右されたり、基本を軽視したりしがちだからです。
でも、お客様にとって『不快にならない接客』は最低限の要求。それを安定して提供できるホステスは、お客様は安心するし、くつろげますよね。
しかも、その『当たり前のこと』を大量にやって、貫くだけで、あなたは他のホステスよりも格段に秀でることができます。
逆に言えば、どんなにテクニックを磨いても、この基本ができていなければ意味がありません。
お客様の『当たり前』を裏切ってしまった瞬間、これまで築いてきた関係も崩れてしまう可能性があるからです。
まとめ
ホステスとして成功したいなら。『お客様を不快にさせない』という当たり前のことを、当たり前にできるよう徹底しましょう。
それは、決してカンタンなことではありません。人間である以上、体調や精神状態に左右される日もあります。
でも、だからこそプロとしての価値があり、お客様がお金を払う意味があるのです。
特別なテクニックよりも、まずは基本の徹底。これができてこそ、プロです。
2010/07/23:記事公開
2025/11/21:内容更新
