発達障害のあるホステスが成功するための秘訣

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
さて、本日はちょっと真面目なお話(いつも真面目なんですけれどw)。発達障害とホステス業について、です。ホステスにも発達障害の人は多くいて、
- 診断を受けていない人
- 診断のつかないグレーゾーンの人
まで含めると、かなりの数になると思います。コンサルでも、5~6人に1人の割合でいるかな?お薬常用しながらがんばってるホステスさんもいます。
これを読んでいる人にも、当てはまる方がたくさんいるかもしれませんね。
結論から言うと、「ホステスとして活躍(売れる)にあたって、発達障害は関係ない」これは断言できます。
事実、発達障害を持っていても常にナンバー入りしてるホステスさんもいれば、チーママやママになって活躍している人達もいます。
コンサルでも、売れっ子順に数えて5位以内のうち、3人が発達障害。この現実から客観的に考えても「障害があるから売れない」ということはありません。
この記事の目次
発達障害を持つホステスさんが売れるために必要なこと
ただし、かなりの工夫と努力、そして時間が必須です。人が1がんばればできることは3、3がんばればできることは6がんばらないと、無理です。
それぞれ症状のばらつきが大きいのでピンポイントでは言えませんが、共通点を書いておきます。
定型の人たちの思考パターンや心理、常識を学ぶ
まず、発達障害ではない人達の思考パターンや心理を勉強しないといけません。もうここは能力云々ではなく、異文化交流だと割り切ってください。
外国の人と文化や常識が異なるように、あなたと定型では文化が異なります。というわけで、ここから下は定型の人々を「定型国の定型人」と考えてください。
「米国のアメリカ人」とか「英国のイギリス人」みたいなことです。目安としては、
- あなたの「普通」は、定型人にとって普通ではない
- あなたにとって「まあいっか」と思えることの大半は、定型人にとって全然よくない
- あなたが気になることは、定型人にとってはどうでもいい
- あなたが「できる」と思った計画は、定型人にとっては「どう考えてもできないだろ」とツッコミどころ満載
- あなたの「がんばっている」は、定型人にとっては何もしてないようにしか見えない
- あなたが傷付くことは、定型人にとっては大したことではない
- あなたが悪気なく発する言葉は、定型人にとっては大半が無礼
というように、かなりの異文化です。
あなたの何かを変える必要はありませんが、外国へ行けばその文化・常識に従って動くように、定型人と接するときは歩み寄る努力をしましょう。
自分の持っている特性についても、客観的に知って、対応策を持つことが重要です。
発達障害である自分の種族と常識を開示する
もちろん定型人もあなたの文化を理解する必要があります。あなただけがひたすら耐えて、合わせればいいというわけではありません。
でも、言わなければあなたが何人なのか、あなたの国では何が常識なのか、定型人には分かりません。なので、隠さずに、
「私はADHD人です」
「私はアスペ人です」
と民族を明かしましょう。種族だけでなく、自分の国の文化も知ってもらいましょう。たとえるならば、
- 韓国で民族衣装を着た韓国人と「日本の民族衣装は着物なんだよ」的な話をする
- インドでインド人の作ったカレーを食べながら「日本ではお箸を使うんだよ」的な話をする
- ギリシャでギリシャ人に「日本ではこれがタクシーを止める合図なんだ」的な話をする
- イスラエルへ行く前にイスラエル人と「日本は女性も普通に町を歩いていい国だから、また間違えてたら教えてね」的な話をする
という感じで、あなたの持っている性質を伝え、理解してもらえる努力をしましょう。
ホステスというだけで見下されたり、女性というだけでバカにされたり、30代というだけでババア呼ばわりされたり、20代というだけで無知だと思われたり。
差別的な発言は相手の問題なので、気にせずにいきましょう。
定型人にとっての「常識」を意図的に行動するトレーニング
発達障害を持っているホステスさんは、異文化の定型人をお相手することが大前提になってしまいます。
ここは外国!と思って、異文化の常識を意図的に行動できるよう、トレーニングが必要です。
- 自分の持つ特性に合わせて「無意識にやってしまうことをやらない」でいるため
- 定型人にとっての「あたりまえ」をあたりまえにできるようになるため
たとえば、ギリシャでタクシー止めようと手を上げたら、ドライバーから激ギレされます。
これを知っていれば、ギリシャに行くときには「手を上げないように」と意識するはずです。
同じように「定型人にはこれをやってはいけない、代わりにこうするとOK!」を覚えていきましょう。
特にADHD系の人は、臨機応変な応用力がなく混乱しやすいので、ここに時間がかかります。
あきらめずにしっかりと定着するまでトレーニングをしてください。
コミュニケーション能力を鍛える
脳の問題なので、どんなにがんばってもできないことがあります。それを補うために必要な工夫をしなければならないし、誰かに手を借りることも必要です。
誰かに手を借りたり、万一できなくても許されるようにするためには、コミュニケーション能力を育てることも必須。
ここで言うコミュニケーション能力とは、空気を読むとか、適切に伝えるとかではありません。
しいて言えば、外国人である定型人のコミュニケーション文化を学ぶ、という感じ。
たとえば、日本人は察する能力が高く、はっきりとモノを言うことを好まないコミュニケーション文化です。
一方中国は、はっきりと言わないと察してくれないし、親しくなればなるほど「ごめんね」と言わなくなる文化。
目の前にいる定型人が持つコミュニケーション文化を学びましょう。そして、自分の特性と照らし合わせて、どうすべきかをある程度決めておくといいですね。
発達障害のホステスがもっとも致命的なこと
ビジネスには、リスクマネージメントが必須です。上質な顧客を求めれば、接待が増えてきます。
そこでリスクマネージメントできないとなると、ホステスがお客様のビジネスを潰してしまいます。
ところが、発達障害を持つホステスさんは、このリスクマネージメントがまったくと言っていいほどできません。
支障があるとしたら、会話で空気読めないとかよりも、こっちのほうが格段に支障です。ほとんどの問題は、ここが起因とも言えます。
何度伝えても失敗するまで分からない
どんなに伝えても説明しても、実際に失敗して怒られない限り、分からない。何より応用が利きません。
「前にこういう道は危ないって言われたな」
と似た道を注意することができないので(私から見れば)毎回同じことで新鮮に転ぶし、新鮮に悩みます。
でも、それを繰り返すしかない。でも、それを繰り返していくと、必ず分かるようになる。
「私は悪くない」が大前提になる
確実に自覚しないといけないのは、
- 無意識に「問題を周りのせいにしがち」
- 無意識に「周りが変わることを望みがち」
異論もあるでしょうが、定型から見るとそう見えるんです。あなたから見ても、定型が自分勝手に見えること、裏切り者に見えることがあるでしょう。
それと同じで、あなたがどういうつもりであろうと、そう見られる。それをまず素直に受け入れて、考え方や言動を変えていく努力が必要。
特に、ホステスは事業主です。
「周りが理解すべき」
「私は悪くない」
は、事業主には一切通用しません。
自分基準になりがちで外国で異文化を貫こうとする
あなたに起こるほとんどのトラブルは、このリスクマネージメントと他責姿勢が原因です。もちろん、現実に相手が悪いときもあります。
が、思い出してください。
- あなたの「普通」は、定型人にとって普通ではない
- あなたが傷付くことは、定型人にとっては大したことではない
たとえば、ギリシャでタクシーを止めようと手を上げたのに、止まらなかったどころか、罵声を浴びせられた。
「ギリシャで右手を上げると相手を侮辱する行為となる」
と忘れていると、態度が悪いと腹が立ち、ケンカになるかもしれません。
また、私の何がいけなかったんだろうと深く悩んで、タクシーを止めることができなくなるかもしれません。
でもこれは、あなたが相手の文化を忘れ、自分の文化を貫いた結果です。
つまり、あなたが「あいつが悪い!」と思ったことの大半は、あなたが原因。あなたが「私が悪い」と思ったことの大半は、あなたの考えすぎ。
これを常に頭に入れて、もう一度冷静に考える習慣をつけましょう。
発達障害のホステスが売れっ子になるにはどれくらいの時間がかかるか
正直に書きます。真剣に取り組んで、失敗して、怒られて、泣いて、傷付いて、最短で1年かかります。
真剣に取り組めなかったらもっとかかるし、この途中には間違いなく心折れることも死ぬほどあります。
コンサルではこの期間中、私にめちゃくちゃ怒られます。大号泣もザラだし、私に不満や恨みを抱くこともあるでしょう。
なんでこんなことまで言われなきゃならないんだと思うでしょう。理解がないと傷つくかもしれません。
でも、あなたさえあきらめなければ、確実に人生が変わります。
- ホステスとして売れるにあたって、発達障害は関係ない
- 「変わりたい」と真剣に思っているか
- 助言を素直に受け入れて、素直に行動できるか
- ただし、定型人よりも3倍以上がんばらないといけない
この4つを理解して、異文化を受け入れていけば、売れっ子ホステスになれる可能性は十分にあります。
『発達障害で仕事ができないと悩むホステスさんに伝えたいこと』
なども合わせて読んで、ひとつずつ実践していってくださいね。




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