居心地良く過ごせるホステスのおもてなしの心

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
ホステスは、多くのお客様に対し、たくさんのことを配慮しなくてはなりません。つまり、お客様への心遣いが必須になります。ですが、
- 気の利いたことができない
- 気の利いたことが言えない
と悩んでいるホステスさんは大勢いますよね。そこで今回は、私が現役時代に実際にやっていたことをいくつかご紹介しようと思います。
どれも些細なことなので、前準備と心構えさえあれば、あなたにも必ずできますよ。
中には「なぜそんなことまでしなければならないのか」と不満に思う方もいるかもしれませんが、
- 売れっ子は、こんな小さなことに気を配るんだ
- 売れっ子は、こんなことをやっているんだ
というひとつの目安として見ていただけると良いかと思います。特に、ブランディングで「秘書タイプ」を選んだホステスさんは、参考にしてくださいね。

お客様への心遣い
すぐにできることとしては、
- 天候に気を配る
- 食事処を探す
- 手荷物をチェックする
- 忘れ物を管理する
- 体調を管理する
の5つがあります。特に、ブランディングで秘書タイプを選んだホステスさんは、こういったことに取り組んで気を配るといいですね。

では、ひとつひとつ細かく見ていきましょう。
天候に気を配る
まず、天候に気を配りましょう。私が実際にやっていたのは、ストック用の傘を2~3本持っておくことです。
お店によっては、お店自体がお客様用の傘をストックしているところもありますよね。
私がナンバーワンだったお店はストックしていなかったので、私が個人的にやっていました。雨が降りそうだったら、

とお声がけをしていたんです。ただこれは、お店に傘を置けないケースもあると思います。
となると、カンタンにできて、自分で準備をしなくていいものとしては、おしぼりをうまく使うことです。たとえば、
- 湿度が高い日に、気温に合わせておしぼりを出す
- 暑い日に、冷たいおしぼりを出す
- 寒い日にあたたかいおしぼりを出す
などですね。これをあたりまえにやれるだけで、かなり印象は変わると思います。
食事処を探す
「食事の話=同伴」と目の色を変えて飛びつくかもしれませんが、話の内容をよく聞いていると、
- 奥様と一緒に行くレストランを探している
- 接待相手との食事会のお店を探している
- 部下を連れて行く食事処を探している
- 出張先で1人で食事に行けるお店を探している
など、さまざまな目的が見えてきます。その目的を会話の中で確認して、お客様に代わって食事処を探していました。探すときは、
- 何人で行くのか
- 予算はいくらか
- どういうお店がいいか(静かなお店、大衆店など)
- 何系のお店がいいか(和食、中華、洋食など)
を把握し、この3つを踏まえた上で、
- カウンター
- 個室
- テーブル
の3つの種類のお店をピックアップして、URLを送ります。お客様が「ここがいいな」と言ったら、予約まで代行します。
手荷物をチェックする
お客様の手荷物は、必ずチェックしましょう。クロークに預けている場合でも、お見送りの際には必ずチラッと目を向けて、一言声をかけます。
ひとつは、忘れ物を防ぐため。「お忘れ物はありませんか?」と声をかけるだけで、お客様はサッと手荷物をチェックしてくださいます。
季節や天候、ご来店状況(出張帰りなど)によって持ち物も変わるので、
- 傘はお持ちですか?
- マフラーや手袋はありますか?
- 〇〇も忘れないように持って帰ってくださいね
など、状況に合わせて声をかけましょう。
もうひとつは、手荷物の量を確認するため。状況によっては、お客様の手荷物が多かったり、複数あって持ちにくそうにしていたりすることもあります。
そういうときのために2~3枚くらい、大・中・小の手提げの紙袋を備えておくといいです。
お客様の手荷物が多いときに、パッとまとめてお渡しできます。ロッカーが遠い場合は、可能ならクロークに預けておいてもいいですね。
忘れ物を管理する
お客様も私たちも人間なので、ミスは起きます。
お客様が忘れ物をすることもあるし、私たちもその忘れ物に気づかないこともあります。それは仕方ありません。
でも、忘れ物に気づいたら、きちんと管理をしましょう。管理と一言でいっても、
- お店で預かる
- 自分が預かる
- お客様にお届けする
- お客様に郵送する
など、さまざまな形があります。たとえば、書類関係だと、次の日に必要かもしれません。そうなると、預かる・送るでは間に合いませんよね。
その場合は、お客様の会社(の付近)までお届けに上がることになります。
私たちにとっては些細な物でも、お客様にとっては思い入れの強い物である可能性もあります。
「忘れ物してたよー」くらいで済ませるのではなく、どうしたらお客様にとってベストかを考えましょう。
体調を管理する
お客様の健康状態を把握しておきましょう。たとえば、
- 心臓が悪い
- 片頭痛持ち
- ワインを飲むと悪酔いする
など、さまざまなお客様がいます。そのお客様に合わせて情報を収集し、できるだけ管理するのです。仮に、心臓が悪いお客様なら、
- 服用している薬があるか
- 薬は何か
- 薬をいつもどこに所持しているか
- 1日に何度服用するか
- かかりつけの病院はどこか
などを会話の中からリサーチします。「何のために?」と思うかもしれませんが、私のお客様で、実際にお店で倒れてしまった方がいました。
救急車を呼んだとき、上記のことを救急隊員に聞かれるのです。
そこまでいかなくとも、片頭痛持ちのお客様が薬を飲む際に、お水で飲むのか、お白湯で飲むのかも、人によって違います。
それを覚えておくだけでも、気を回せると思います。
一言添えて心を配る
何かするときには、黙ってやるのではなく、基本的には一言添えて行動に移しましょう。
おしぼりを出すくらいなら黙ってやってもいいですが、お客様に直接関係することは、必ず一言声をかけます。
たとえば、同伴時にお薬を飲もうとするお客様がいたとします。ここで自己判断して勝手に、


と言えるのは、関係性があって、そのお客様がお水(またはお白湯)で毎回お薬を飲むとわかっている場合だけです。
わからないのに「私はいつもお水で飲むから」と判断してはいけません。ちゃんと「お白湯もらおうか?」など、一言声掛けをしましょう。
また、お店によっては「お水ください」だけだと、氷の入ったお水を出されることがあります。その場合も想定して、


など、店員さんにも一言声掛けをしましょう。
まとめ
お客様に対して丁寧で細やかな気配りをすることは、ホステスの数字に大きく影響する要素のひとつです。
お客様への心遣いを欠かさずに行えば、より一層お客様の満足度を高め、リピート率も上げることができるでしょう。
些細なことばかりなので、あなたにもカンタンにできるはずです。ぜひ取り入れて、あなたのお客様にたくさん心を配ってくださいね。
ホステスの心得