【恋子の日常】ウツです。

恋子は、とにかくメンタルが弱い。
シングルトイレットペーパーのほうが強いのではないかと思うほど、打たれ弱い。
「恋子が売れない原因は何か」
とだれかに問われたら、私はかぶり気味で「メンタル」と答えるだろう。本人にもその自覚はあり、

と笑っている。
「笑ってる場合か!?」と言いたくなるが、何を隠そう、こうして笑えるのも恋子が強くなった証だ。
そんな恋子との3年を、改めて振り返ってみよう。
おぼろ豆腐メンタル
私のもとへやってきた当時の恋子は、豆腐メンタルどころではなかった。絹豆腐でも、まだ形を成すほど固まっているだけ、マシである。
恋子は、おぼろ豆腐なのだ。
ふわっふわ&とろっとろの、恋子のメンタル。ちょっと衝撃が加わると、途端に『グチャッ!』である。
たとえば、お伺いメールの添削をしていたとき、



と言ったのだが、その瞬間の恋子の脳内は、こうである。



毎回こんなことが脳内をかけめぐっているので、人の話をまったく聞いていない。
だから、修正も言われたとおりにはできず、私は同じことを指摘するはめになる。すると、恋子の脳内は、こうなる。



クレイジーケンバンドの『タイガー&ドラゴン』のサビが、私の脳内に再生される。
俺の話を聞けぇ~
切なる思いは続く。
ジェットコースターメンタル
恋子のメンタルは、弱いだけではない。おぼろ豆腐の上に、ジェットコースターである。
「がんばります!」とハツラツとしていたかと思えば、1時間も経たずして鬱々とする恋子。
たった1時間のうちに、いったい何があった・・・( ̄д ̄)?
本人に聞いても、特に何もないと言う。まったくもって、謎である。
1日の中で、感情のアップダウンが激しすぎて、恋子自身が自分にブンブン振り回される。
ただでさえおぼろ豆腐なのに、そんなに振り回されたら木っ端みじんだろう。もはや、影も残らないに違いない。
まるで砲丸投げのように振り回された恋子には、職務を全うする体力すら残っていない。そのせいか、すぐに仕事を休みたがる。いや、実際に休む。
何をやってるんだ、恋子。。
そして、幽霊に
そんなこんなをくり返した結果、恋子は幽霊になる。
そう。恋子は、私と出会ってからの3年間のうち、ほとんどを幽霊部員として過ごしているのである。
お金を払って、幽霊部員。
売れてないのに。
金銭感覚だけは、大金持ちである。
サービスを受けずに、ただただお金だけを払ってくれるなんて、なんていいやつなんだ。一生大事にするぞ!!
・・・というように、とにかく恋子は何かあるたびに、
- 病む!
- 感情ジェットコースター起動!
- 幽霊に変身!
というサイクルをくり返してきた。
こうして活字で見ると、仮面ライダーの変身シーンのようだ。だが、恋子は決して敵(問題)と対峙しない。実際のヒーローショーなら、大ブーイングである。
何を言っても、華麗に自己否定の材料に変えてしまう恋子。怒ってもいないのに「怒られた」と思い込み、私を鬱々のスパイスにする恋子。
暖簾に腕押し状態の恋子に、私は言った。
いますぐ病院行け!!
こうして恋子は重い腰を上げ、ようやく心療内科の門を叩くこととなったのである。
診断名は、やはりの『うつ病』。
よくよく聞くと、10代のころからずっと鬱症状が出ていたらしい。早く言わんかーい。
よほどしんどかったのか、早く治したいと思った恋子は、MTS療法を選んだ。その額、なんと60万円!!
その結果、恋子はどうなったか、というと・・・。
それまで私が知っていた恋子とは別人のように、快活になった。恋子自身も、おどろくほどラクになったそうだ。
残念ながら、おぼろ豆腐メンタルであることには変わりないが、ジェットコースターっぷりは治まったし、幽霊にも変身しなくなった。
何より、以前よりもずっと生きやすそうである。
おお、コンサル的にも、やっとスタートラインに立った。長かったぞ、恋子。まずは、
この2記事を、300回くらい読んでくれ。3年間を取り戻すべく、ビシバシしごいてやるぅぅぅぅ。


ホステスの心得