口下手でも無口でも人見知りでもOKのコミュニケーション法
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
しつこいくらい言っていますが、私はもともと筋金入りの人見知りです。また仕事モードがオフになると、かなり無口です。
・・・と本当にしつこいほど言っていますが、誰も信じてくれません(笑)
ホステスという仕事柄、口下手や無口(口数が少ない)、人見知りというのはデメリットのように思われることが多いです。
周りからの印象もそうですが、自分自身が誰よりも『これは短所だ』と認識しているのではないでしょうか。
実は昔の私もそうでした。でもそんなことはないです。
もちろん改善すべき点はありますが、『改善=話術に長けた人になる』でもないし、『改善=口数を増やす』でもないし、『改善=人見知りを直す』でもないな、と思います。
特に雑談においては『聴くこと』が重要なので、口数が多くおしゃべりでマシンガントークが得意!というホステスよりも、口数が少ないホステスのほうが断然に有利だと感じます。
そこで本記事では、もともと筋金入りの人見知り&基本的には無口(口数が少ない)な私が取り組んだコミュニケーション法を解説します。
この記事の目次
無口でも話下手でも人見知りでも「シタシキナカ」を使えば大丈夫
「シタシキナカ」ってご存じですか?初対面で会話がスムーズに進みやすいと言われる話題の頭文字を取った言葉です。
有名なので、すでにご存じかもしれませんが、おさらいもかねて見ていきましょう。
- シ・・・趣味
- タ・・・食べ物/旅
- シ・・・仕事
- キ・・・季節
- ナ・・・仲間/仲のいい人
- カ・・・家族
こうしてみると、あなたが話しやすいと感じるテーマがひとつはあるはずです。
たとえば私の場合、食べ物や旅、季節に関しては若干疎いですが、趣味や仕事、家族というテーマは比較的話しやすいです。
自分が話しやすいと思うテーマから振ってみて、お客様の反応を見ながら「シタシキナカ」の中から新たなキーワードを振り、興味を持ってもらえた話題を広げる・・・というイメージで会話を進めるといいですね。
たとえば「趣味は?」とあなたが尋ね、お客様が「旅行」と答えたら、「シ=趣味」から「タ=食べ物/旅」にキーワードが移ったことになります。
そうしたら、「タ=食べ物/旅」の話題を広げるといい、ということです。
これは簡単ですよね。きっとあなたも日常的にやっていると思います。問題は「趣味は?」と尋ねて「ない」と答えられたとき、ですよね。
そのときは「シ=趣味」から離れて、たとえば「シ=仕事」に話題をシフトチェンジしてみましょう。
「趣味も持てないほど仕事が忙しいんですか?」といった具合に繋げると、会話が進みやすくなります。
口下手&人見知りがやりがちなクローズドクエスチョン
口下手な人や人見知りの人は、会話がクローズドであることが多いです。
私も以前はそうでした。クローズドクエスチョンとは「Yes/No」で答えられるような質問のことです。
たとえば『シタシキナカ』から『シ=趣味』の話題を選んだとします。口下手な人や人見知りの人は必ずと言っていいほど、こんな投げかけをします。
心当たりありませんか?私はあります。「あるよ」「ないね」と言われたら終了~のヤツです。
「天気いいですね」「そうだね」も同じですね。その後はチーン、シーン、です(笑)
お客様は優しく、私たちよりもコミュニケーション能力の高い方々が多いので「趣味はありますか?」を「趣味は何ですか?」に置き換えて答えてくださったりします。
でもそれでは完全なるお察しください姿勢、ホステス失格です。雑談での質問の基本は、オープンクエスチョンです。
そこで、「シタシキナカ」を軸に、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを簡単に使い分けられるコツをお伝えします。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分けのコツ
ここでもう一度おさらいしておきましょう。
- シ・・・趣味
- タ・・・食べ物/旅
- シ・・・仕事
- キ・・・季節
- ナ・・・仲間/仲のいい人
- カ・・・家族
これを軸に、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンのコツを解説しますね。
クローズドクエスチョンをうまく使うコツ
「シタシキナカ」を使ってクローズドクエスチョンを作ってみます。
- 趣味はありますか?
- 和食は好きですか?
- 旅行は好きですか?
- 仕事は忙しいですか?
- 今日は寒いですね。
- 仲のいい友達はいますか?
- 家族と同居ですか?
すべて「はい/いいえ」で答えられますよね。無口なお客様や口下手なお客様、人見知りなお客様だと、ここで会話が終わってしまいます。
そうすると、沈黙が怖い人にとっては焦る・不安になる・テンパる、マイナスになります。
クローズドクエスチョンをうまく使うコツは、「相手の返事がどうであれ、次に話すことがあるとき」です。
つまり、話題の前振りとして使うのがコツなんです。試しにひとつ会話事例を作ってみたので、参考にしてください。
『クローズドクエスチョンの後に、自分が始めた趣味の話をする』とします。
「ある」と言われたら、必ずお客様の趣味の話に戻します。
「あるよ。〇〇が趣味で・・・」と話し始めたら、自分の話は横に置いてお客様の趣味の話に集中します。
この場合、自分の話をするのはお客様に尋ねられてからです。
「ない」と言われたら、自分の趣味の話をします。反応が良ければその話題を膨らませ、お客様の関心事に結び付けていきます。
反応が薄ければ、また「シタシキナカ」に戻って質問をします。
オープンクエスチョンをうまく使うコツ
「シタシキナカ」を使ってオープンクエスチョンを作ってみます。
- 趣味はなんですか?
- 食べ物は何が好きですか?
- 旅行に行くとしたらどこへ行きたいですか?
- 仕事はどうですか?
- (季節の節目などで)体調どうですか?
- 飲みに出るときはどんなメンバーが多いんですか?
- お子さんとどんなお話しするんですか?
すべてお客様が自由に答えられる質問ですよね。
口下手なお客様や無口なお客様は一言だけ答えてもOK、おしゃべりなお客様ならこれだけでいろいろ話してくださいます。
ただ問題は、唐突にオープンクエスチョンを投げると、相手が驚いて警戒してしまうところ。
極端に言うと「初めまして、体調どうですか?」と言われたらびっくりしますよね(笑)
オープンクエスチョンをうまく使うコツは、『自己開示を質問の前に付け加えること』です。
つまり、話題の前振りとして自分の話をしてから、オープンクエスチョンを投げるといいんです。こちらも会話事例を作ってみます。
「今日は寒い」「寒暖差で体調崩しそう」「話題だけでもあったまりたい」これが今回の自己開示部分です。
自分の思っていること+オープンクエスチョンを使うと、お客様も話しやすくなって会話が進みやすくなります。
まとめ
- 話題の基本「シタシキナカ」を頭に入れておく!
- 無口・話下手・人見知りはクローズドクエスチョンが多い!
- コツを覚えてうまく使い分けると会話が進みやすくなる
使いこなせるようになると至極簡単なことばかりですが、使えない人にとってはなかなか難しいと思います。
まずは自分の話しグセがオープンクエスチョン寄りか、クローズドクエスチョン寄りかを見つけましょう。
その上で、苦手なほうをトレーニングしていくか、得意なほうをブラッシュアップするかを決めてもいいですね。
どちらもバランスよくと思うのであれば苦手なほうをトレーニングしましょう。
あなたが話し上手だとしたら、話下手さんや無口さん、人見知りさんはこんなことで困っているんだな、ととらえて会話をサポートしてあげてください。
お客様でもそういう方はいらっしゃるので、ぜひ活用してくださいね。
ホステスの心得