初期投資?いや、気持ちこそ大事!ホステスの贈物ガイド

初期投資?いや、気持ちこそ大事!ホステスの贈物ガイド
ホステスの営業

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^

最近、お客様への贈り物について考えています。

クラブで働いていると何かしらのプレゼントを贈ることがありますよね。私はこれを初期投資だと思うのですが、実際のところどうなんでしょう?

玲那さんは、贈り物に対してどういう考え方をしていましたか?

ご質問ありがとうございます。私は個人的に『お客様への贈り物は初期投資だよね』という考え方に、とても違和感を抱いています。

初期投資と考えているホステスさんは多いと思いますが、私自身は『気持ちを形に表したもの』だと考えていました。コンサル生にも、そう教えています。

ただ、根本的な問題として『初期投資』という言葉に対する【定義】が違うのではないかと思うんですよね。だから、議論になるのではないか、と。

そもそも『初期投資』の定義とは?

そもそも初期投資とは、『その事業を始めるにあたって必要な投資』だと思うんですよ。

イニシャルコストとも呼ばれますが、どれだけ調べても『顧客への贈答品=初期投資』とは出てこないんですよね。代表的なサイトを引用しますが、

飲食業において、初期投資とは、イニシャルコストとも呼ばれ、店舗を新規に開店する際に必要な開店準備金を意味します。

創業手帳|初期投資とは

と書かれてあります。そして、私の『初期投資の定義』もやはり『開業に伴う資金』です。ホステスで言うなら、

  • 開業届に伴う費用
  • 衣装類調達に伴う費用

くらいじゃないでしょうか。顧客への贈り物は『事業継続するための必要経費』であって、初期投資には当たらないと私は考えます。

『顧客獲得』としての『初期投資』?

質問者様を含め、多くのホステスさんが言ってる『顧客への贈り物=初期投資』という考えは、

  • リピートしてもらうための初期投資
  • 気に入ってもらうための初期投資
  • 義理を感じてもらうための初期投資

という意味だと思うんですね。贈り物を送ることで、何かしらの利益を得るための最初の投資だということなんでしょう。

いわゆる『初期投資=利益を見込んで自己資金を投じる』という定義なんでしょうね。

それに対しても、私からすれば「じゃあ言わせてもらいますけど!?」という視点になるんですが・・・。

『そもそも投資は期待できる利益が確約されておらず、元本を確保されることもない』わけですよね。だったら、

 

贈り物してもあの客来ないし
贈り物もらって返さないなんて人としてどうなのか

 

とかゴチャゴチャ言うなよ・・・と思うんですよ。だって、何の確約も確保もされないものに投資したのは自分なんだから。

どこかの株買って、下落して元本割れしてキレてるのと変わんないじゃないですか。そんなの知らないですよ、って話で。

いずれにしても、私には『顧客への贈り物=初期投資』という定義が理解できないですね。

売れないホステスの言い分を聞いていると、なおさら意味が分かりません。言ってることグチャグチャですやん、みたいな。

『先行投資』とごちゃ混ぜになってない?

でね、私は思うわけですよ。あなたの言う初期投資とは『先行投資』のことではないですか?と。それならわかります。先行投資とは、

目下の利益には結びつかなくても、ゆくゆく利益を得ることを見越して、投資を行うこと。 先を見越した投資。

Weblio辞書|先行投資

なので、『お客様への贈り物は先行投資である』という定義は成立するでしょう。

私の定義としても、『先行投資=先の利益を見越して投資すること』なので。こういう話をすると、

  • 言葉の意味なんかどうでもいいじゃないか
  • ただの屁理屈じゃないか
  • 揚げ足取りじゃないか
  • ロジハラじゃないか

とか言われるんですけど、言葉の定義ってすごく重要なんですよ。『言葉の定義=思考そのもの』なんですよね。だから、私はすごくこだわるんですよ。

 

玲那
玲那
あなたの言う〇〇とは、どういう定義(意味)ですか

 

と。特に、抽象的な話し方をする人には、必ず尋ねますね。そこで、

  • その人はどんな価値観を持っているのか
  • 何を求めているのか
  • 感情論なのか理論なのか
  • 抽象的にしか話せないのか、具体的に話せるのか

が見えてくるので、本当に大事です。それに、言葉の定義がすれ違ったまま話をしていると、必ず誤解が生まれるし、結論がまったく変わってくるんですよ。

これはぜひともあなたにも重視していただきたい点です。数字という成果にもかかわってくるので。

贈物の意味を考える

贈り物って、ただ『モノを送る(渡す)』だけじゃないと思うんですよね。あなただって、だれかからプレゼントをもらうときに、

  • これ渡したらヤラせてくれるかな
  • これ渡したら俺と付き合ってくれるかな
  • これ渡したら俺に貢いでくれるかな

なんて相手が思ってたら、イヤじゃないですか?「そんなモンいらんわ!」ってなると思うんですよ。お客様も同じじゃないでしょうか。

お客様は、ホステスから何か届けば、それが営業だってわかってるんですよ。

わかってるけど、その贈り物に乗ってる『あなたの気持ち(人柄)』を考えて、反応を決めるんです。

贈り物に込めた思いを伝える大切さ

ここでまた『定義』っていう言葉を使っちゃうんですが、私にとって『贈り物』とは『気持ちを形に表したもの』なんですよね。

「ありがとう」とか「申し訳なかったな」とか、自分が何かしら伝えたいことがあって、それが言葉では足りないときに選ぶ手段が『贈り物』である、と。

極端に言えば、その贈り物をお客様が受け取ったからといって、来店しなくてもかまわないんですよね。重要なのは、私の気持ちが伝わることなので。

で、気持ちが伝わって、それを受け取ってくださったお客様は、必ずまた来店するんですよ。これはもう『絶対に』と言い切れる。

物だけ受け取って、気持ちを受け取ってくださらなかったお客様は別ですよ。その方は来ないので、来店させたければ別のアプローチが必要でしょう。

でも、少なくとも私は『来店させるための手段(先行投資)』とは考えていない。逆をいえば『贈り物をしないお客様』もいたんですよね。

それは『贈り物をしても来店しないから』ではなくて『そのお客様にとって、贈り物をしないほうが心地いいだろう』と判断したからです。

もちろん、経費をかけているので経費回収はしますが、少なくとも『気持ちのない贈り物はしない主義』です。

お客様との信頼関係を築くための工夫

で、お客様に贈り物をすると判断した場合、その贈り物は『お客様との信頼関係を築けるものであること』が望ましいと思っています。

ただ単に「テキトーにネクタイでいいか」とか「テキトーに近所の菓子折りでいいや」とかじゃなく。

なぜなら、その先にお客様の喜ぶ姿が見えないからです。本サイトではくり返し伝えていますが、

  • 人は「自分をわかってくれた」と思えたときに相手を信頼する
  • 人は「自分のことを考えてくれる人」に好意を抱く
  • 人は「自分のことを尊重してくれる人」を大切にする

が基本です(そうじゃない人もいますが、それはクソ客様なのでスルーします)。お客様も同じなので、

  • 何を贈れば「わかってくれた」と感じてもらえるか
  • 何を贈れば「考えてくれた」と感じてもらえるか
  • 何を贈れば「尊重してくれた」と感じてもらえるか

を考えるのが『贈り物を選ぶときのコツ』だと思うんですね。

そしてそれは、会話の中でしか拾えないから、そういう意味でも「真剣に話を聴いて、情報を拾ってください」となるわけです。

特に売れないうちは、ひとつのお席に長くつくことが多いので、情報はたくさん拾えるはずなんですよ。

その間に『こういうタイプのお客様は、こういう贈り物を喜ぶ傾向にある』というカテゴリを学ぶ必要があると私は思います。

ホステスとしての独自のスタイルを確立する

その上で、コンサル生たちは、それぞれ独自の贈り物スタイルを確立しています。お中元やお歳暮など、決まった時期に大量に送る贈り物は特にそうですね。

ざっくりですが、

  1. 『私といえばコレでしょ!!』という【印象付け】できる商品をジャンル別にいくつか選ぶ
  2. それぞれ送ってみて反応をリサーチする
  3. もっとも反応が大きかったものを定番化する

という手順を踏みます。特に、現在働いている地域と地元が異なる場合は、地元の品物を定番化させるのがイチオシです。

中でも、地域そのものにブランド力があると最高ですね。たとえば、実際のコンサル生の例でいうと、

  • 京都出身で銀座ホステス→京都の老舗商品
  • 札幌出身で名古屋ホステス→札幌名産
  • 福岡出身で新地ホステス→博多名物

みたいに。だれでも知っているものでも良いですが、

  • お客様が「お~!」となるもの
  • 伝統があって話題性のあるもの
  • 地元民しか知らない名物

などは、かなり喜ばれます。私は京都のお客様が多く、お客様の間でも『玲那といえば京都』というイメージが強く、地元が福岡なので、

  • 関西のお客様→福岡の商品
  • 関西以外のお客様→京都の商品

で送っていました。地元で働いている場合でも、『私といえばコレ!』というものを探すのは本当にオススメです。

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ホステス専門アドバイザー秋好玲那(管理人)

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ホステス歴15年、年商1億の元No.1ホステス。ママ、オーナーママを経て、コンサル歴14年目に突入。家庭には恵まれませんでしたが、社会に出てたくさんの人に恵...

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