だからあなたは失敗する
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
あなたは、だれかにこんなことを言われたことはないでしょうか。あるいは、だれかが言われているのを聞いたことがあるのではないかと思います。
「一生懸命やれば売れる(来店してくれる)。そうならないのは、おまえの努力が足りないからだ」
このセリフ聞くと、
と手を叩きたくなる私ですが、こんなコンセプト掲げてたらダメです。一生懸命やったって、売れないものは売れません。
お客様に置き換えても同じです。一生懸命やったって、来ないものは来ない。しつこいようですけど、これは現実。
この記事の目次
売る必要ありますか?
あなたがお店を経営しているのであれば、まずここを考えてください。
「その商品、売る必要ありますか?」
物販なら、その商品を仕入れて売らなければならない理由は、何なのでしょうか。
夜のお店なら、その女の子を雇って売り出さなければならない理由は、なに?本当にそれは、あなたの努力不足で売れないのでしょうか。
あなたが経営者ではなく、雇われている立場なら、こう考えてみてください。
「そのお客様、本当に追いかける必要、ありますか?」
どうしてそのお客様にしがみついているのでしょうか。あなたのお客様は、その人たったひとりではないはずですよね。
本当にその人を何が何でも顧客にしたい!と思うほどの想いがあってのことですか?
見込みがないなら割り切りも必要
売れない商品、来店見込みのない人に執着していても、いつまで経っても売上は出ません。
あなたの生活はラクにならないし、それどころか精神的に振り回されてへとへとになるだけです。
経営者なら、社員の生活もかかってますよね。お給料払えなくなったらアウト、です。
それでも、【一生懸命がんばれば売れる、売れないのは努力不足だ】と言い続けて、がんばりますか?
売れないのは、はっきり言って、商品が悪いからです。あ、品質が云々とか、その子に価値がないとか、そういう意味の「悪い」ではないですよ。
ホステスだって、美人だから「おおー」となるだけで、実際に話してみないと商品価値は分からないわけですからね。じゃあ、何が「悪い」のか?
商品には必ず寿命がある
まず、わかりやすーい物販を前提にお話しますね。たとえば、あなたが売っている商品が、携帯電話だとします。
私の記憶上、携帯電話が一般に普及し始めたのは、1990年初期、94年くらいかな?
とりあえず、その時期に売っていたとしたら、かなり反応率は良かったはずです。
実際、当時は普通のサラリーマンが副業で、携帯販売の紹介や代理店業務を担ってました。
だいたい、1台あたり3,000円くらいもらってたとか。てことは、10台売ったらもう30,000円。
その代理手数料を払っても、売上がペイできた時代だったわけです。これが、商品導入期ですね。
そしてどんどん普及して、携帯持ってないほうがめずらしい!という状態になります。
ここで今度は、どんどん商品が進化していき、新商品が次々に出て、新たなウリが追加されます。
携帯に画面がつき、だれからの着信か分かるようになり、メール送受信ができるようになり、絵文字が入り、カメラやらデコメやら何やらかんやら、あなたの知っている携帯になります。
ここが、商品成長期。
やがて価格競争が起きて、価格破壊し、薄利多売になって、ひとり複数台もあたりまえの飽和状態になる。ここが、商品成熟期。
つまり、商品が売れないのはこの成熟期にいる可能性大だからです。
ホステスの寿命
では次に、ホステスに置き換えます。
あなたが18歳と仮定して、新人でクラブに入店しました。あちこちの席に付けてもらい、お客様との接点を持ちます。ここが、導入期。
ホステスのサイクルは非常に早いので、1ヶ月もすれば成長期に入ります。
つまり、自分で仕事を覚えて立ち回り、顧客をつかんで売上に繋げなければならない時期です。
やがて、金額や人数はどうあれ、一定の顧客がつき、数値化できる何かしらの目処が立つようになります。
だいたい入店から3~6ヶ月くらいでしょうか(これでも遅いほう、実際にはもっと早い)。ここが成熟期。
成熟期にお客様からの反応率が悪くなるのは、ホステスも物販も同じです。18歳で入店して、ぼさっとしてたら半年で成熟期ですよ、恐ろしい(--;
バッと売れた商品も、成熟期を迎えるのは早くなりますね、多くの人が持っていますので。
このサイクルを把握できないまま、「一生懸命やっていれば売れる、売れないのは努力不足」と言われても困ります。
成熟期に入れば売れなくなるのは当たり前なんです。
顧客寿命
お客様の導入期は、その商品を初めて買うときです。携帯を初めて持って、使いこなせるまで使い込んで楽しんでいるのが成長期。
お客様の成長期は少し違って、
- その商品に満足している
- 不満はあるが、それ以上の商品がないので我慢している
- 不満はあるが、その商品(外観等)が好きだから譲っている
等の【満足度】が関わってきます。もちろん、お客様も成熟期を迎えます。それが、買い替えのときです。
ホステスのお客様で言えば、導入期は初めてご来店くださるときです。そこで関係性を築き、通うようになっていきます。ここが成長期。ここでもお客様は、
- ホステスやお店に満足している
- ホステスには満足しているが、お店には不満がある(またはその逆)
- ホステスもお店もイマイチだが、料金的に満足している
- 接客は不満だらけだが、地名(すすきの、銀座、錦、中洲など)にステイタスがある
等々、さまざまな想いがあります。そして、やがて成熟期へ向かいます。ホステスにとって顧客の成熟期とは、一般的に関係性の終わりを意味します。