「お客様」は「偉い」?職業人であるまえに「人」であること

日本人は良くも悪くも、上下関係が大好き。人にも自分にも優劣をつけたがり、平等を叫びながら特別扱いを求める国民性です。
対等に扱われたいのは得をするときだけで、損をしたり重い責任がかかる場面では弱者になりたがる。それは、接客業の場でも同じです。
この記事の目次
お客様は神様なんかじゃない
「お客様は神様だ」という言葉が独り歩きをしすぎています。
お客様に逆らってはいけない、お客様の気を害してはいけない。お金を払う側は強い立場、お金をいただく側は弱い立場。
あなたもそう思っているはず、少なくともそう教わったことがあるはずです。
私は常にこう言います。


いくらお金を払うとはいえ、女性として、人として守られるべき尊厳や安全を侵していいことにはなりません。つまり、
- 許可なく触ったり
- ホテルに連れ込もうとしたり
- 何をしてもいいという言動をしたり
- オレに従え!とばかりに脅したり
そんなことはいくらお金を払っていても許されないのです。お金を払えば傷つけていい、嫌な思いをさせてもいいという理由にはならない。
ホステスも別に偉くない
私たちは、ホステスです。でも、ホステスである前に、女性であり、ひとりの人間です。
人として許されないことが、ホステスなら許されるということはありません。
- お客様を騙したり
- 謝るべきときに人のせいにしたり
- 暴言や暴力を使ったり
- 迷惑をかけても知らん顔をしたり
こんな行動で「偏見の強い世界」を作っているのは、他ならぬホステス自身。
非常識とは社会の常識を知っている人にしかわかりません。非常識なことをやっている本人は、自分のものさしで「常識」をとらえているので、わからない。
社会の常識がわからないと、何が非日常なのかも分からない。つまり、ホステスとしてバーチャルの演出がわからないということです。
職業人である前に、人として、自分の立ち振る舞いがどうなのか。いつもそういう目を自分に向けることはとても大切です。
まとめ
お客様は神様ではないし、絶対服従しなければならない王様でもありません。
お金という道具と、あなたのサービスや時間を交換するだけです。
ただし、私たちの受け取る金額は高い。それなりのものが求められる、ということも忘れてはいけません。
まずは、人として。そして、女性として。その上に、社会人として、職業人として。人としてすてきな人は、絶対にホステスとしてもすてきですから!
ホステスの心得