自信が持てないホステスにおすすめのシンプルメソッド
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
コンサルの場で何か質問をしたとき、判で押したように「わからない」を繰り返すホステスさんが多くいます。
- 本当はどうしたいの?→わからない
- 本当はどう思ってるの?→わからない
また、課題を与えると「自信がない」を繰り返すホステスさんも多いです。
- 〇〇をやってみて→できるか自信がない
- 〇〇を練習して→うまくできるか自信がない
わからない、自信がないと言うだけならいいのですが、問題は、『自信がつくまで行動しない』というホステスさんたち。
コンサルは基本的に「行動できる人」を大前提として行われます。なぜなら、余計なお金がかかって、クライアントの負担になるからです。
それに、コンサルを受けているのに行動できないままだと、どんどん自信を失ってしまいます。
お金も時間ももったいないので、コンサルよりもまず、メンタルのケアを優先しましょう。今回は、メンタルケアのひとつとして、
- 自分の本心がわからない
- 自分に自信が持てない
に特化したセルフカウンセリング法をご紹介します。
この記事の目次
セルフカウンセリングとは何か
セルフカウンセリングとは、
セルフ・カウンセリングは、まず、日常生活の一場面を取り上げて、私たちの“思ったこと”、“言ったこと”、“したこと”を記述する。
次に、その場面の記述にもとづいて、私たちの“感情”や“欲求”を洞察してゆく。
そして、どんな欲求から、どんな感情が生まれ、どんな行動が生まれるのかを自己理解してゆく。
セルフ・カウンセリングは、現象学的心理学の立場から考えられた、“一人でできる自己発見法”である。
と、定義されています。そこでおすすめなのが、『自分史』を書くことです。なぜ『自分史』がおすすめかというと、
- 自分の本心がわからない
- 自分に自信が持てない
という人の背景には、育った環境から影響を受けたケースがとても多いからです。
過去を棚卸しすることで、本当は自分がどんな気持ちでいたか、などが見えてきます。この手法を『自分史カウンセリング』と言います。
これを踏まえた上で、『自分史カウンセリング』の書き方と活用法、そして、
- 自分の本心がわからない
- 自分に自信が持てない
という心理や背景についても、詳しく解説していきますね。
自分史セルフカウンセリングの書き方
自分がわからない、自信が持てないという人は、『ほとんどのことを脳内で完結する』という習慣を持っています。
たとえば、「過去を振り返る」という作業をするとして。自分がわからない、自信が持てない人ほど、漠然と頭の中で振り返っているのですね。
そのうちいろんなことを思い出して、脳内が記憶で散らかってしまい、混乱状態に陥ったりします。
また、思考にも習慣があります。マイナス思考が習慣になっている場合、ネガティブな記憶しか振り返らないので負の感情が強化されてしまうことも。。
頭の中だけで考えていると、思考の習慣に気付けなかったり、事実と感情が入り混じって記憶を塗り替えてしまったりするのです。
そこで、まずは生まれてから今日までの『事実』を、書き出してみましょう。これを『脳内外部化』と言います。
外部化することによって事実が視覚的にわかるだけでなく、散らかった記憶も整理され、自分を客観視することができます。
- できるだけ詳細に
- 時間軸が分かるように
- 誰かから聞いたことも含めて
- 事実のみ
を書き出していきます。作業時間の目安としては、平均して1歳毎に10~60分くらいで十分です。
たとえば、0歳のころの記憶は親族から見聞きしたことだけに絞られるため、10分もあれば書けると思います。
でも、今年の記憶はまだ鮮明にあるのであれやこれやと書き続けてしまうかもしれませんよね。
その場合は『最大60分』と決めて、書くことを絞り込んでいきましょう。
どんなに遅くても、1ヶ月を目安に仕上げるようにしてください。でないと、飽きてしまいます。
注意していただきたいのは、『感情は書かない』という点。たとえば、「いたずらをして母親に怒られた」のであれば、
- 何のいたずらをしたのか
- なぜそのいたずらをしたのか(分からなければ分からないでOK)
- どれくらい怒られたのか(時間・言葉など)
- あなたがどう反応したか(泣いた・黙り込んだなど)
については書きますが、
- 母親に対してどう思ったか
- 怒られたことについてどう感じたか
などは書きません。
「自分がわからない人」が自分史を活用するポイント
「自分がわからない」という人は、
- 自分が何を感じているのかキャッチできない
- 自分が何を望んでいるのかつかみづらい
- 自分がどういう人間なのか捉えられない
といった状態に陥っています。
これは心理学で言うと、発達心理学の分野で、『自我が確立する成長期に自我の確立を阻害される環境にいた人』などに見られる傾向です。たとえば、
- 親のケアを子がしなくてはならないような母子逆転関係
- 親の言うことは絶対の主従関係
- 親が過保護で何でもしてしまう過干渉関係
などの環境で育った人に多く見られます。
こういった環境で育つと、『自分の本音は言ってはいけない』という経験を積むことが増えてしまい、本心を押し殺してしまうのです。
やがて本当の気持ちを言えないことがあたりまえになってしまうと、心の奥にある考えや思いがだんだんわからなくなっていきます。
その結果、「自分がわからない」という状態になってしまうのですね。「自分がわからない」という人は、書き出した『事実』に対してひとつずつ、
- その出来事が起きたとき、本当は周りの人にどうしてほしかったか
- 出来事の結果がどうなっていたら自分は嬉しかったか
- 誰かに何か言われたのであれば、相手がどういう言い方をしたら自分は素直に聞けたのか
- 誰かに何かをしてもらったとき、何がどう嬉しかった(楽しかった)か
- それぞれの『事実』に対して今の自分なら何を言う(する)か
などを、赤文字などの色分けをして、書き足していきましょう。たとえば、「いたずらをして母親に怒られた」であれば、
- お母さんに構ってもらいたかった
- お母さんと一緒に過ごしたかった
- なぜいたずらをしたのかをまず聞いてほしかった
- 今の私も同じように黙り込んでしまうかも
などを、どんどん書き足していきます。
出来事に対して感情が何も浮かばないときは、「浮かばない」でもOK。自分の本心を知るための作業なので、素直に書くことが重要です。
「自信が持てない人」が自分史を活用するポイント
「自信が持てない」という人の特徴としては、
- 求められていることを求められている通りにやれるか心配
- 自分に要求された能力があるのか不安
- 行動することによって何が起きるのか予測できず恐怖心が湧く
- メリットよりもデメリットに意識が向く
といった状態に陥っています。これは個々によって原因が異なりますが、やはり家庭環境から波及していることが多いです。たとえば、
- 親の言うことは絶対の主従関係
- 親の0-100思考によるジャッジ関係(親の思った結果でなければ『出来の悪い子』とジャッジされる、など)
- 精神的ネグレクト関係(お世話はするが子の言動に無関心)
といった環境で育った人に多く見られます。「自信がない」という状態の人は、
- やってきたこと
- できたこと
- 自ら行動したこと(結果問わず)
- 自ら決めたこと(結果問わず)
- 好きなこと
これらに赤マーカーなどで印をつけていきましょう。
書き足さなくてもすでに『事実』を書き出しているので、その中に『あなたが行動したこと』があるはずです。たとえば、
- 習字を12年間習った(やってきたこと)
- お菓子づくりが好きだった(好きなこと)
- 10歳のときに初めてクッキーを焼いた(できたこと)
- 14歳のとき気持ちだけでも伝えたくて片思いの先輩に告白した(自ら行動したこと)
- 面接官の人が優しかったのでこの会社に決めた(自ら決めたこと)
などに印をつけます。どんな些細なことでもOKです。
毎日の習慣にしていく
自分史が仕上がったら、今度は毎日の日記として、追記していきます。1日の終わりに、セルフケアをするつもりで日記を習慣化していきましょう。
そうすると、日常生活の中でも自分の感情や、その日できたことに気付けるようになり、やがてそれが自信につながっていきます。
最初は少し大変ですが、3週間だけがんばってみましょう。3週間続けられたことは、ほぼ習慣化できると言われています。
習慣化できると、だんだんと脳内でもスムーズにセルフケアができるようになっていきますよ。
誰に見せるでもないので、うまくやろうとして考えすぎずに取り組んでください。