私がホステスになった理由
ホステスになった理由は、人それぞれですよね。
お金がほしい、子どもがいて夜しか働けない、ホステスに憧れていた、etc。10人いれば、その理由は10通りあると思います。
あなたはどうして、ホステスという仕事を選びましたか?
私がホステスになった理由は、ぶっちゃけ『他に仕事がなかったから』です。きれいごとも、かっこいい話もない。何の志もない。
今日は少し、私がホステスになったころの話をしたいと思います。
この記事の目次
ホステスになった理由は『消去法』
虐待を受けて育ち、16歳で親族と絶縁して社会に出た当時の私には、住む家自体がありませんでした。
未成年、学歴ナシ、保証人ナシ、お金ナシ、家ナシ、人脈ナシ、コネナシ。
こんな状態で、まともな仕事に就けるわけがないですよね。社会に出て、早速の挫折。あちこち面接に行きましたが、どこも採用してくれませんでした。
でも、落ち込んでいるヒマもナシ。何せ『今日、どこで寝るか』という切実な問題が目の前にあったわけです。だから、選ぶ側にはなれなくて、
- 屋根のある暮らしができること
- 生活していくお金が得られること
この2つが実現できることが、私の唯一の条件でした。当時はネットもなく、求人誌を何冊も買って、条件に合う仕事を探しまくったものです。
その結果、知らず知らずのうちに水商売に入っていました。
あのころは身分証明すら不要で、メモ用紙を渡されて「住所と名前と生年月日書いて」で終わってたんですよね。おかげで、16歳の私でもごまかせました。
だから「なんでホステスになったの?」と聞かれても「ホステスになろうと思ってなったわけじゃないんだよなあ」としか言いようがないのです。
お店の人やお客様から聞かれたときは、さすがにバカ正直には言えないので、別の理由を言っていましたが。
お客様に言っていた『ホステスになった理由』とは
じゃあ何と言っていたかと言うと、「生のジャズバンドが入るお店で働きたかったから」。
当時の私が初めて働いたのは、ジャズの生演奏がある小さなパブ。私にとっては『ジャズ=祖父の思い出』だったんです。
私の祖父は、趣味でジャズバンドをやっていて、ウッドベースを弾いていました。幼いころは、祖父がジャズやロカビリーをよく聴かせてくれたものです。
寮がある、お給料がもらえる、ジャズバンドの生演奏が聴ける。ここしかない!と意気込んで面接に行ったら、その日から働かせてくれました。
だから「生のジャズバンドが入るお店で働きたかったから」というのは、ウソではないんです。
ただ、それが理由でホステスになったわけではない。そもそも、自分の仕事がホステスだなんて、しばらく気づいてなかったですし(汗)
私がホステスになったときは人生詰んでいた
で、ちょっと話が戻るんですが、未成年で家も保証人もないというのは、想像以上に詰んだ状態です。
仕事を探そうにも、未成年は保護者の同意が必要と言われる。住む場所を確保しようにも、保証人がいない。
履歴書に実家の住所や親の名前を勝手に書いてもいいけど、親族を捨てて出てきた身としては、親族に連絡が入るのは困る。完全に手詰まりでした。
そういう私が生きられる場所って、夜の街で働くか、風俗とかで身体売るか、変な男つかまえて同棲するか、しかなかったと思うんですよね。
単純に『寮がある生バンドの入るお店』というだけで面接に行った先が、ホステス業で良かったと思います。
あの当時の私が真っ先に身体を売る仕事を選んでいたら、変な男と同棲する道を選んでいたら、人生は大きく変わっただろうなと思うので。
ホステスになった理由を恥じなくていい
そもそも『選択肢がある』って、すごく幸せなことで、恵まれていると思うんです。
この仕事も選べるけど、お金がほしいからホステスになろう、とか。ほかの仕事でも可能だけど、夢があるからホステスになろう、とか。
私みたいに「屋根のある暮らしをするには」みたいな仕事の選び方って、不幸とまでは言わないけど、恵まれてはいないですよね。
だからといって、自分の生きてきた人生を卑下するつもりもないんですが、客観的に見たら「16歳でそんな状況になるとはどういうことですか」ですよ。
『今日どうするか』がすべてだったから当然「こうなりたい」という夢もなく。当時の私が幸せだったかと言えば、そうではなかったと思います。
私と同じ人は大勢いる
いまコンサルタントとしていろんなホステスさんの話を聞いていると、私と似たような入口の人って、結構いるんですよね。
さすがに「屋根のある暮らしがしたかった」みたいな人は稀ですが、ほかに選択肢がなかったという人は多いです。
そのことを、後ろめたいとか、恥だとか、そんなふうには思わないでほしいですね。どんな理由でこの仕事を始めた人でも、少なくとも私は否定しません。
私は、ホステスという仕事に対して特別な思い入れも、あこがれも希望も、何にもありませんでした。
もしかしたら、あなたもそうかもしれません。でも、この仕事を選んだ私もあなたも、何も悪くない。
世間から見れば良いことではないかもしれないけど、悪いことはしてないはずです。
ただ、どんな理由であろうと、ホステスという仕事を選んで、お店に出て、お金をもらってお客様の前に立つ以上、あなたはプロなんです。
それは、絶対に忘れないでください。
まとめ
お金のため、生活のため、逃げ場がなかったから。夢のため、将来のため、勉強のため、ホステスにあこがれていたから。
人それぞれ、入口は違います。でも、どんな理由であっても、いまその仕事をしているという事実は変わらない。
大事なのは『なぜ始めたか』ではなく、『自分がいる環境とどう向き合うか』だと思います。
あなたも私と似た入口かもしれないけど、引け目に感じず前を向いてください。
