奥様のいるお客様へ贈物する際の注意点を教えてください。
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
奥様のいらっしゃるお客様に日ごろのお礼に贈り物をする場合、そして、LINEなどのお礼の文面で気をつけることを教えてください。
ご質問ありがとうございます。
まとめて回答するとかなりの長文になってしまうので、LINEについては、『奥様の心をつかむ売れっ子ホステスのLINE営業の心得』に書きました。
LINEの注意点を知りたい方は、上記記事を参考にしてくださいね。本記事では、『奥様のいるお客様へ贈物をする際の注意点』に絞ってお伝えします。
この記事の目次
ホステスが贈物をする際の共通の注意点
細かなことは個別に状況を伺わないと答えられないので、一般的な注意点になります。
手渡しか郵送かにもよりますが、この記事ではすべて「郵送」を前提に書きますね。
仮に手渡しであっても当てはまる注意点はあるので、臨機応変に応用してください。
差出人名や添状・カードなどの記載に注意
差出人名に「玲那」のように名前だけ書くホステスさんがいますが、ありえません。これは奥様がいようといまいと、常識的にありえません。
また、差出人名はフルネーム、カードや便せんには「玲那」と書くホステスさんも、ありえません。
自分は私信のつもりかもしれませんが、会社という公の場に物を送る場合は、『お店を代表して送る公的なもの』と考え、本人以外の誰が見ても何ら差し支えない状態にしてください。
配送伝票の差出人欄には『店名』または『法人名』。
<差出人欄の書き方例>
〒000-0000
○○県○○市○○区○○町○丁目0-0 ○○ビル○階
000-000-0000(お店の電話番号か自分の携帯番号)
株式会社○○(またはクラブ○○)※自分の名前は書きません
カードや便せんには『店名+フルネーム』を書きます。
<カードや添状の名前書き方例>
クラブ○○ 秋好玲那
※こちらは店名でOKです
添状の書き方自体が分からない人や実例を見たい人は、『売れっ子ホステスが実際に出したお中元添状を図解(例文あり)』で画像で見れます(お中元が題材だけど、書き方の基本はまったく同じです)。
カードを添えようと思っている場合は、『【バレンタイン】メッセージカードの注意点』も参考にしてみてください。
実際に送るもの(商品)を選ぶときの注意点
添状・カード・配送伝票も含め、すべてにおいてホステスは、『奥様が見ても差し支えないように』を大前提に動きます。
その上で贈り物を選ぶ際の最大の注意点は、『深い関係を想像させるようなものを選んではいけない』。
肌に直接触れるもの、いかにも女性が好みそうなもの、あまりにも高価なものなどは、怪しまれやすいので分かりますね。
考えるときのチェック基準としては、
- あなたが奥様や彼女の立場だったら、何とも思わないか
- あなたの彼氏のお父さんやお母さんに同じものを贈れるか
- あなたが大企業の秘書だったら、重要な取引先に同じものを贈れるか
という目で見ると良いですね。
たとえば、彼氏のご両親に下着を贈らないでしょう。秘書が重要な取引先に、いくらブランドとはいえソックスを贈ったりしないはずです。
あなたが奥様や彼女だったら、香水に「ずっと仲良くしてね」と書いたハート型のカードが添えられていたら、どう思うでしょうか。
そういうのはダメ、ってことです。この辺は基本中の基本ですね。
「物」そのものではなくジャンルから考える習慣を
贈物に困る場合の多くは、考えるスタートラインが「物」だからです。
たとえば、送り先が嫉妬深い奥様がいるお客様だとして、「どういう『物』を贈ればいいか」から始まると苦労することになります。スタートラインは必ず、
- 持ち帰るもの
- 形がなくなるもの
- 言い訳できるもの
というジャンルで考えるようにしましょう。
「持ち帰るもの」を贈物としてチョイスする
『持ち帰るもの』とは、『家でしか使えないもの』です。たとえば、入浴剤、調理が必要な食品類、室内着やタオル系、装飾品系など。
こういった、自宅で使うことが大前提のものを選ぶときは、『奥様が喜ぶもの』の視点で商品を探します。
- 自分で買うには高価だけど、贈物としてもらうと嬉しいもの
- 会話に出てきた、奥様が大好きなものやハマッているもの
- 奥様が癒されたり、ラクできたり、幸せな気持ちになれたり、少し心が晴れやかになるもの
「消えてなくなるもの」を贈物としてチョイスする
消えてなくなるものとは、『家に帰る前になくなるもの』を指します。会社で消費できるもの、という捉え方でもいいですね。
菓子折りやお茶系などが当てはまり、無難なジャンルなのでここを選ぶホステスさんが大半かと。
これを選ぶ場合の最大の注意点は、『奥様はもちろん、ご家族が同社に勤めているか』。勤めている場合は、奥様や女性社員が喜びそうなものを選びましょう。
分からない場合は、「社員の目」を気にしましょう。変なもの贈ると、お客様の顔を潰します。
「言い訳できるもの」を贈物としてチョイスする
持ち帰る・なくなる・言い訳できるという3つの中で、一番気にしてほしい「言い訳できる贈物」。
たとえば、日ごろのお礼のつもりでネクタイを贈ろうと思ったとして、
と言えるご夫婦なら良いですが、そうでない場合は困りますよね。その場合は、お客様が言い訳できるタイミングに渡すことが重要になります。
- 結婚退職する子がお世話になったお礼にってくれた
- 部署異動の餞別に部の子たちがくれた
- 飲み会のゲームで当たった(イベントで配ってた)
など、逃げ道を作れるタイミング、逃げ道を作れる商品を選ぶと良いです。
以上の3つのジャンルをまず決めて、そこから商品を選ぶと迷走せずにすむし、『なぜその商品を選んだのか』という理由も添状やカードに書くことができます。
ホステスに一番重要なのは「常に第三者の目」を持つこと
本当はもっともっと細かく気遣うポイントはあるのですが、ざっくりとはこんな感じ。
一言でいえば、『あまり女性性を感じさせるような贈物(お手紙)にしないこと』。
ホステスというだけで誤解される職業なので、一般的に贈っても差し支えないもの、奥様目線のものは無難な路線ですね。
奥様に安心していただくこともホステスの務め
贈る際のマナーをしっかり身につけて、「いいお店で飲んでるな。この子だったら主人を任せられるわ」と感じていただけるようにすることも重要です。
ホステスの仕事は、お客様の社交のお手伝いや心のリセット。言い換えれば、
奥様の代理的な側面もあります。
奥様に代わってお客様のビジネスや人生がスムーズになるよう、さらに発展するよう、サポートする。
特にクラブホステスや接待客の多いお店はこの要素が強いです。
奥様に恥をかかせたり、お客様自身の株が下がってしまうようなことにならないようにしなければなりません。
「私目線」ではなく「客観的に見てどうか」が重要
これを避けるためにも、常に第三者の目を気にすること。
- 受け取った社員がどう感じるか
- もし別の人が開封した場合、お客様の顔を潰すことにならないか
- ご家族が見ても差し支えないものか
あなたの知る限りの中で、うわさ好きな人、ひねくれた人、嫉妬深い人をイメージして、その人達が見たらどう思うかを意識してください。
プレゼント選びに関しては、『安易に贈ると命取り!ホステスからお客様に贈るプレゼント』も合わせて読んでみてくださいね。
ホステスの心得