元No.1ホステスが教える『来店に繋げるお礼状』/主文はどう書けばいい?

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
お手紙営業の『主文』は、お手紙を出す目的の部分なので、とても重要です。また、目的がはっきりしていても、
- どういう言葉を使えばいいのか
- どう表現すればいいのか
と、迷うこともあると思いますが、まずは『目的を明確にしてから主文に取りかかること』が大事です。そこで本記事では、
- 主文の目的を明確にするためのポイント
- 主文の例文
について、お話しします。
主文に入る前の安否のご挨拶については、『元No.1ホステスが教える『来店に繋げるお礼状』/安否のご挨拶』を参考にしてくださいね。

この記事の目次
お礼状の目的を明確にする
お礼状なので、当然『お礼』が最大の目的です。文章構成としては、
- 頭語
- 時候の挨拶
- 安否の挨拶
- お礼
- お会いした感想
- ご縁をいただいたことへの感謝
- 今後のお願い
- 文末の時候の挨拶
- 結語
という流れになります。4~7までが『主文』ですね。まず、この構成をしっかり頭に入れて、順番どおりに書けるようになりましょう。
お礼状は必ず目的の『お礼』からスタート
来店礼状はもちろん、何かいただいたり、助けていただいたときにも、主文は必ず『お礼』からスタートします。
お手紙添削をしていると、たまに文末でお礼を書いているホステスさんがいますが、それだとお手紙の目的が伝わりづらくなります。
「あ、言い忘れたけど、ありがとね」みたいに伝わってしまうので、もったいないです。なので、『主文は必ずお礼(目的)から』と覚えておいてください。
主文の前で時候や安否のご挨拶をしているので、
- さて
- ところで
という起こし言葉で【ここからが本題です】ということを示すのがお手紙上のマナーでは正解ですが、お礼状の場合は省いても大丈夫。
「さて、先日は~」と入らなくても「先日は~」から入ってOKです。
お礼の目的を明確にするポイント
『お礼』と一言でまとめても、目的は多岐にわたります。たとえば、
- 来店してくださった
- 贈り物をくださった
- 助けてくださった
- だれかを紹介してくださった
- 来店はしてないけどご縁をいただいた
など、さまざまです。これをまとめて『お礼』と考えると、主文の書き出しにつまづく原因になります。そこで、考えましょう。
あなたが『一番伝えたいこと』は、何ですか?
「来店してくれてありがとう」なのか、「ご紹介ありがとう」なのか、「助けてくれてありがとう」なのか、「プレセントありがとう」なのか・・・etc。
むずかしく感じるなら、まずは親しい友だちにLINEを送る感覚で、『タメ口』で書いてみましょう。たとえば、
昨日は来てくれてありがとう!すごく楽しかった!私、結構人見知りなんだけど、〇〇くんのおかげでリラックスできたよ。また会えたらいいね!
のように、頭にあることをバーッとタメ口で書き出してから敬語に直していくと、あなたの素直な気持ちが伝わりやすくなります。
来店礼状の書き出し例文
- 先日は○○(店名)へご来店いただき誠にありがとうございます。
- 先日は○○(店名)へお越しいただき誠にありがとうございます。
- 先日は○○(店名)へお運びいただき誠にありがとうございます。
来店のように『今後も続いてほしいこと』については「ありがとうございました」と過去形で書くよりも、
ありがとうございます。
と『現在進行形』で書いたほうがいいです。
来店礼状の例文
残暑厳しき折、〇〇様におかれましてはますますご発展のこととお喜び申し上げます。
先日はクラブ△△へご来店いただき、誠にありがとうございます。快活であたたかい〇〇様のお人柄に、私どものほうが癒しをいただいたように感じます。次回お目にかかれます際には、此度の分まで〇〇様におくつろぎいただけますよう努めてまいります。何かと至らぬばかりではございますが、今後ともご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
日々ご多用のことと存じますが、時節柄、何卒ご自愛くださいますよう切にお祈り申し上げます。また拝顔叶いますことを心待ちにしております。
何かを購入していただいた際の礼状の書き出し例文
- 先日は○○をご購入いただきまして誠にありがとうございます。
- 先日は○○をご購入いただき誠にありがとうございます。
お店によっては系列店の商品を販売していることがあるので、その際はこういった書き出しになります。
こちらも継続して販売がある場合は「ありがとうございます」と進行形にしましょう。単発販売の場合は「ありがとうございました」でOKです。
購入のお礼状例文
春風さわやかな時節、〇〇様には一層ご健勝のご様子、大変嬉しく存じます。
先日は、○○をご購入いただきまして誠にありがとうございます。当店自慢の〇〇ですが、お口に合いましたでしょうか。〇〇様のご意見、ご感想を賜りながら、日々研磨してまいる所存にございます。引き続きのご厚情をどうぞよろしくお願い申し上げます。
花冷えの時節、お風邪など召されませぬようご留意ください。またのお越しを心よりお待ち申し上げております。
何か贈り物をいただいた際の礼状の書き出し例文
- 先日は○○をいただきましてありがとうございました。
- 先日は結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございました。
- 先日はお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
こちらは「ありがとうございました」と過去形で書きます。商品名を書いても差し支えないときは、商品名を書いてお礼を伝えます。
でも、大抵の場合は差し支えるので、「結構なお品」「素晴らしい贈り物」などと書きます。
それでも差し支える場合は、『他人が読むと「何をしたお礼なのか」が具体的に分からないようにぼかすこと』が重要です。
いただき物のお礼状例文
秋の気配を感じる今日このごろ、〇〇様には一層ご活躍の趣、大慶至極に存じます。
先日は結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございました。従業員一同、大変美味しくいただきました。何よりも、ご多忙の御身であられる〇〇様が私どもに心を配ってくださることが、何よりもの喜びでございました。重ね重ね、心より御礼申し上げます。まだまだ若輩者ですが、〇〇様のお気持ちに沿えるよう、一意専心に努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
季節の変わり目です。体調等、重々ご留意くださいませ。また〇〇様と語らえる日を心待ちにしております。
何か助けていただいた際の礼状の書き出し例文
- 先日はお力添えをいただき、誠にありがとうございました。
- 先日はあたたかいお心遣いを頂戴し、誠にありがとうございました。
こちらも「ありがとうございました」と過去形で書きます。
『何を助けていただいたのか』によってかなり文章が変わる部分ですが、具体的に書くことで差し支えるなら、やはりこちらもぼかして書きます。
具体的に書くことでお客様の株が上がる、社内で顔が立つなどが明確な場合は、具体的に書くこともあります。判断に迷ったらぼかすのが無難ですね。
助けていただいた際のお礼状例文
寒さ増す季節、○○様にはいよいよご清祥の段、大慶至極に存じます。
先日はあたたかいお心遣いを頂戴し、誠にありがとうございました。私が至らなかったばかりに、〇〇様のお力をお借りすることとなり、大変心苦しくおります。にもかかわらず、朗らかにご対応くださり、感謝という言葉では尽くせぬ思いです。まだまだ修行の身ですが、わずかでも〇〇様にお返しできるよう、研磨してまいります。今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。
日々ご多忙とは重々承知しておりますが、何卒ご自愛くださいますよう切にお願い申し上げます。再び〇〇様にお会いできます日を祈りつつ、まずは書中にて御礼申し上げます。
まとめ
- お礼の目的を明確にする
- 来店は「ありがとうございます」と進行形、それ以外は「ありがとうございました」と過去形
- 具体的に書いても差し支えないかを意識する(わからなければぼやかすのが無難)
『具体的に書いても差し支えないか?』という点については、感覚的なところもあり、判断がむずかしいかもしれません。自分の価値観や常識にとらわれず、
- 第三者が見たときにどう思うか
- 自分の彼氏宛に同じ内容の手紙が届いたらどう感じるか
- もし奥様や恋人に詰め寄られたときにお客様に言い訳できる逃げ場があるか
この3つを軸に考えると良いかな、と思います。
ホステスの心得