志村けんさんの「ほんそれ!!」エピソード

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
2020年に読んだ記事ですが、改めて読んでも首がもげるほど共感するので、あなたにも共有したいと思います。
それは、『「お前、ナメてんのか!」志村けんがファミレスで激怒した「忘れられないあの事件」愛弟子が初告白』という記事です。
2022年に編集されて(元記事よりも長文になってます)、いまは《志村けんさん3回忌》という文字がついてますね。
志村さんにお弟子さんがいたとは、まったく知りませんでした。でもそれ以上に、そのお弟子さんを見ても、全然分かりませんでした。
乾き亭げそ太郎さん。
・・・だれ?(; ・`д・´)
鹿児島を中心に活動するタレントさんで、全国区では『志村けんのバカ殿様』に出演なさっていたそうです。
バカ殿様、ほとんど見たことない・・・。乾き亭げそ太郎さんのこと、知らないに決まってますね。ていうか、華がなさすぎやしませんかw
まあいいです、げそ太郎さんのことは。私は、「ほんそれ!」と思った点を話したいのです。
視聴者の気持ちがわかるわけないだろう
たくさんの共感ポイントがある記事ですが、まずはこちらを抜粋。
現場で志村さんから目を離したときはよく叱られました。
志村さんがタバコを吸いたいときに用意が遅れたり、汗をかいたときにタオルの準備ができていないと、
『オレが今、何を思って、何を考えているか読めよ。芸人は目の前の1人の気持ちを分からなくて、テレビの向こう側にいる何百万、何千万人の視聴者の気持ちがわかるわけないだろう』
と注意されました。
ほんとそうです、ホステスもそうです。でも、売れないホステスはそれがわからないんです。分かろうともしないんです。
いつまでたっても自分の世界、どこまでいっても自分、自分。何か起きても、人のせい。人の顔色を伺ってるわりに、周りに迷惑かけてることに気づかない。
そんなホステスが、大勢のお客様を満足させられるわけがない。だから、売れないんです。
いい加減分かれよ!と思いますが、一部を除いて、あとは無理なんです。
多くの場合、師匠が何を言っても、その場しゅんとするだけで、翌日からはすっかり忘れてまた同じことをする。
下手したら、「師匠がひどい」「師匠に怒られた」と逆ギレしたり、「自分はダメな人間だ」と落ち込んで鬱々とする。
師匠の言ってる『本質』は、そこじゃないのに。
となると、さすがの志村さんも「あ、こいつは芸人は無理だな、何を教えても無駄だな」って思うと思うんですよ。
だって、弟子に迎えるって、すごい覚悟じゃないですか。
自分のすべてを捧げて、自分のすべてを授けて、自分のすべてを最大限伝えて、その人の人生を良い方向へ導こうと腹を括るわけですから。
その思いが伝わらないって、本当にもどかしい。「がんばりたい」「変わりたい」「夢を叶えたい」と言って自分を選んでくれた人だからこそ、もどかしい。
最終的には、学び取って成長していけるかどうかは本人の問題なんだけど、請け負った側も「何とかしたい気持ち」は大きいんですよね。
それは、その人に対する期待とも言えるけど、それ以上に「この人の人生にかかわる(請け負う)」と決めた、自分自身の責任感もあると思いますよ。
むしろ、「弟子にしてください」って頭下げた本人よりも、本人の人生を真剣に考えてるんじゃないでしょうか。
何もやってないじゃないか
次にこちら。
『弟子を辞めさせてください』とお話ししたときに志村さんに怒られたんです。
『ダメだ。お前、この3年の間に何もやってないじゃないか。環境を変えたら自分ができると思っているかもしれないけど、やる人はどの環境にいても絶対にやるからな。俺もドリフターズに坊や(付き人)で付いていたときに、坊やの仕事をしながらメンバーやスタッフを笑わせていた。与えられた環境で何もしていないお前は他へ行っても何もできない』
と言われました。
いやーーーもう、ほんそれーーーー!!です。
いろんなことにチャレンジできて、吸収できる環境があって、チャンスをくれる人がいて、『あとはやるだけ状態』。
それで何もできないんだったら、どこに行っても何もできないですよ。
高級店に行ったら変わるとか、ホステス辞めて違う仕事したら変わるとか、そんなことないわあ。
人をどれだけ大事にできるかも、相手が変わったら大事にできるとか、そんなことないわあ。
もう、そんなこと言ってる時点で、全部人のせい・環境のせいじゃないですか。そんな人、どこに行っても自分を省みることはないわあ。
・・・って思うし、言うけど、私が言ってもダメなんですよね。むしろ志村さんの言葉のほうが効くかも。
じゃあ、志村さんに弟子入りしたらいいんだけど、残念ながら逝去されてしまったので・・・。
志村さんの魂を受け継いでる、げす太郎さんに弟子入りしたらいいわね。
こうして、本当に自分を思って叱ってくれる人がいるって、本っっっっ当にありがたいことだと思います。
言われたときはね、そりゃあショック受けるし、落ち込むけど、真剣に自分と向き合ってくれる人がいるって、本当に恵まれてますよ。
何にも言われないって、『アンタに興味ないよ』ってことですからね。傷つかずに済むし、自分と向き合わずに済むから楽かもしれないけど。
思いは僕にも引き継げる
最後に、ここ。
僕は志村さんみたいになりたくて、26年前に志村さんの元へ行きました。
『ありがとうございました』というのは終わりみたいで嫌なんですけど、志村さんの技術は引き継げなくても、志村さんの仕事に対する思いだったり、お客さんに対する思いは僕にも引き継げると思うんです。
これからは教えていただいたことを大事にして“志村けんの弟子はいいよ”と思われるようにしたいです。
どれだけできるかはわからないですけど、がんばってみますという気持ちです。志村さんに恥をかかせるわけにはいきません。
げす太郎さん、すばらしい。まさに「魂を引き継ぐ」ですよ。しょーもない人間ほど、技術しか見ないんですよね、小手先好きだから。
でも、本質を分かってる人は、師匠の思い(考え方や姿勢)を引き継いでいくんですよね。
実際に同じことなんかできないし、できなくていいんですよ。そんなことは師匠だって望んでない。
だって、師匠は『自分のコピーをつくりたくて弟子を取る』わけじゃないから。『弟子が一人前になって羽ばたいてほしい』だけだから。
志村さんだって「ここでこう言ったらウケるよ」とかいう、小手先のノウハウなんか教えてないはず。記事の中でも、
- こういう姿勢で役作りをするんだ
- こうしたらお客さんが入り込めない
等々、本質的なことを徹底的に教えてる。
でも、相手が小手先信者だと、「で、私は何をしたらいいですか」っていう思考停止の質問が返ってくる。もう、そのやり取り自体がコントですよ。
私自身も、たくさんのことを教わっている立場でもあるので、『教わる姿勢』は本当に大事だな、と思いました。
それだけで、学び取れること、教えてもらえることが何倍も違いますもんね。
まとめ
- 目の前の人の気持ちが分からない人に大勢の人の気持ちは分からない
- 与えられた環境を生かせない人はどこに行っても何もできない
- 師匠の『思い』を引き継ぐ
本質を受け取ってくれるお弟子さんがいて、志村さんも幸せですね。きっとげす太郎さんのこと、誇らしく思っていたと思います。
それなのに「だれ?」とか「華がない」とか言っちゃってごめんなさいw
ほとんどTVを見ないので、げす太郎さんを見かける機会はないかもですが、今後は応援します。
ホステスの心得