「売れないホステスの悩み」は共感される。でも「売れっ子ホステスの悩み」は非難される。
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
売れずに伸び悩んでいる子の気持ちは、多くの人が理解できるし、共感しやすいものです。
「そんなこと言ってもしょうがないでしょ」と表向き言ってるママも、影では、
「ああいったけど、あの子の気持ちわかるわ。私も昔そう思ってたなー」
なんて思っていたりするもの。だから、いざ悩むと比較的誰でも話を聞いてくれるし、励ましてもらえる比率も高くなります。
でも、売れた人の悩みはほとんど理解されないと思ったほうがいいです。
この記事の目次
売れっ子ホステスの悩みは「贅沢な悩み」?
あなたにも、きっとわからないと思います。年収1億稼ぐホステスさんの悩み、No.1を維持し続けるホステスさんの苦悩。
多くの場合、売れないホステスさんからは「贅沢な悩み」と非難されます。
売れっ子のほうが余裕あるんだから、〇〇すべき。売れっ子のクセに、ナンチャラカンチャラ。
そんな理想を押し付けるのも、過去の私や今のあなたの立場である「売れない子」たちです。
売れた側の本音は、売れない子にはわからないどころか受け入れ難いし、気に障る。
自分と同じか、それ以上のステージにいる人にしか理解してもらえない。
売れるということはある意味、誰にもわかってもらえないことが大前提になるということです。
脅しみたいですが、脅しじゃないんです。
売れたければ「誰もわかってくれない」に不満を抱くな!
コンサルでも必ず言います。
「売れたいなら孤独になれろ、誰もわかってくれないことに不満を抱くな」
だから『本気で売れたいの?』と、私も本気で尋ねます。
本気ならやっぱり「売れない現状のものさし」は変えなきゃいけない。本気なら私も本気で向き合うので、ビシバシいきます。
- そこまで本気ではない
- そこまで売れなくていい
と正直に言われれば、言わなくていいこと、やらなくていいこと、叱られなくていいこともいっぱいあります。
数字はある程度スキルで作れます。が、このメンタルだけは、スキルやノウハウではどうにもなりません。
ちなみに『メンタルが弱い・強い』とかでもなく、その覚悟があるかどうか、です。
元ナンバーワンホステスとしてぶっちゃけると。
一応「売れた側」&年商1億だった1人として、非難轟々覚悟で本気の本音を書くと。
売れない子達の不平不満・愚痴や、カマッテチャンの「私がんばってるアピール」を聞かされると、
本気でそう思ってるし、実際にそうです。売れない子が手を止めても差し支えないけど、億万プレイヤーの手が止まったら一気に赤字になる。
毎月1千万前後の結果のために動いてるホステスと、毎月数十万の結果の中で動いてるホステスとは、何もかもが違うんです。
良くも悪くも、ひとつのことにいちいち立ち止まってられないし、悩んでいられない。
でも売れなかった時期の私が言われたら、そーーとーームカつきます(爆)
売れた人達にも売れずに苦しんだ経験があって、その気持ちがわかるから、言わないだけ。
「誰も分かってくれない」のまま売れることは不可能
今現在、売れずに苦しんでるホステスには、売れた人の気持ちがわからない。でもこれだけは自信を持って言えます。
「誰もわかってくれない」のまま売れると、精神がもたなくなる。だから、売れたいなら余裕のあるうちに整えておくことが重要なんです。
売れないホステスだったころの苦悩
売れないときは、ノルマやプレッシャーに押されて、精神的に追い詰められますよね。
どうがんばったらいいのか、どうしたらお客様がお店へ足を運んでくれるのか。何をしたらいいのか、どうすれば結果になるのか、どんどんわからなくなる。
収入も思ったほど増えないし、努力の割には稼げないし、想像以上に仕事は地味でイヤな思いをする。
お客様も自分を振り回すような人ばかり、飲むことや色恋でしか数字を出せない日々にストレスも限界。
自分には向いてないのか、と心折れそうにもなるし、逃げたくなることもたくさんある。思い通りにならないことだらけ、周りが意地悪に見えることも多々。
名刺1枚もらうのに四苦八苦、がんばって連絡しても店外やアフターばかり誘われる。
こういった点は、売れっ子ホステスにはない苦悩です。
あなたが売れないホステスなら今まさにこの現状、売れっ子ホステスなら数年前の自分がこの現状でしょう。
売れっ子ホステスになるとやってくる苦悩
売れなかったころ以上に、数字を落とすことができなくなります。売れなかったころ以上に「できてあたりまえ」どころか、
- 他のホステスの手本となること
- ママの株が上がる立ち振る舞いをすること
を求められ、でもこの結果は他人様のおかげと謙虚でいなければなりません。ほんのわずかなメンタルの波が、100万円単位で売上を左右します。
脅迫概念と極度のプレッシャーで、摂食障害や急性胃腸炎になる子も多い。
でも絶対に仕事に穴は空けられないし、他人がやったことも全部自分で責任を取らなくてはいけません。
プライベートはほぼゼロ、24時間365日仕事で頭もスケジュールもいっぱい。その中で勉強もしなきゃいけないし、成長を実際に見せていかなくてはいけない。
血を吐く思いで勝ち取った地位は、ちょっと気を抜けばあっという間に奪われます。
あることないこと吹聴され、今だったらネットにも色々書かれますね。
そして、億万プレイヤーになるまで必死にがんばった最後の最後は、お店からこう言われます。
「あなたもそろそろお客様を手放しなさい」
散々売上と言っといて、最後には客減らしに動き出す。言いようのない失望と絶望に打ちひしがれます。
この絶望感を本当に理解してくれる人は、少なくとも今現在のあなたの周りにはいないはずです。このとき全員が100%言います。
「売れてなかったときのほうがラクだった。こんな思いをするなら売れないほうがよかった」
あなたにこの気持ち、理解できますか?
私が見てきた売れっ子ホステスたちの姿
意地の悪いお店だと、本当に客減らしに動き出すんですよ。
自分のお客様なのに席につけてもらえないとか、自分のお客様が座れないような状況を作られるとか。飼い殺し状態になるんですよね。
最悪、引退以外に選択肢がなくなってたりもします。
せっかくがんばってNo.1になったものの、このタイミングで折れてしまって、ホステス業をやめちゃう子も多いです。
コンサルでもそういう子たちを大勢見て、その度に何ともいえない気持ちになります。
これが「簡単に売れますよ」的に言ってるコンサルやアドバイザーが書かない、リアルな売れっ子ホステスの世界。私もこれを経験した1人です。
それでも「ホステス業は素晴らしい!」
嫌なことばかり書きましたが、これら全部を帳消しにしてくれる幸せも、そこにはあります。
ホステスでなければ出会えなかった人たちが大勢いるし、ホステスでなければ経験できなかったことがたくさんある。
過去がどうあれ、あなたががんばれば、等身大のあなたと結果だけを見て評価してくれる。こんな仕事、世の中になかなかないです^^
孤独でも分かってくれる人はいる
孤独に慣れろ、と書きましたが。世の中には同じように売れた人、稼いだ人がいるし、もっと上を行く人たちがいます。
「誰も分かってくれない」のは、売れないあなたを取り囲んでいる「今現在の人間関係」のこと。
売れたいと思うなら、自分が目指す売上と同等、またはそれ以上稼いだ人と仲良くすればいいだけです。
この記事でも書いたように、付き合う人を選べってこと。
「売れるって、身近に理解してくれる人がいなくなることだよ」
これを受け入れて、売上と同時に心構えを作っておくことは、あなたの身を守る術です。
そうすれば、自ずと「分かってくれる人」と付き合おうと動き出すはずです。