コミュニケーションを取っても相手との信頼関係を構築できない?その理由と改善法
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
今回のテーマは「コミュニケーション」と「相手との信頼関係」。
円滑なコミュニケーション環境を整える、と考えた場合に重要なのは、『お互いが打ち解けている状態を作ること』です。
つまり『相手との信頼関係を築けているか?』が何よりも大切です。
ホステスにとってコミュニケーションの相手は主にお客様。でも相手と信頼関係を築くにはどうしたらいいか?と悩んでいるホステスさんは多いですね。
お客様であれ、スタッフであれ、信頼関係を構築するにあたって難を感じる場面は多々あります。相手の信頼を勝ち取るには何をしたらいいのでしょうか。
この記事の目次
相手との信頼関係とは何を指すのか
まずあなたの思う「相手との信頼関係」が何を指しているのか、です。いわゆる『ゴールはどこか?』ですね。
あなたが描く「信頼関係」のゴールはどういうものでしょうか。意外と漠然としてませんか?もしくは以下のようなことではないですか?
- 何でも話せる
- 素の自分を見せられる
- 自分を傷つけない相手だと思える
確かにこれらは大きく外れてはいません。
が、もしこの視点で考えているなら、それはあなたが人間不信だったり、依存的思考だったりすることが要因です。その状態では、信頼関係は築けません。
そのまま無理に築こうとすると相手に通常の2倍の労力を強いることになるので難しくなります。逆に、
- 何でも話してくれる
- 素の自分を見せてくれる
- 傷つけないと思ってくれる
ということを信頼関係だと考えている人も、自己犠牲や劣等感、過大評価等が強いのであまりうまくいきません。
仮にあなたが素の自分を相手に見せたとしましょう。相手はそれを許してはくれるけれども自分の素は絶対に見せない。
これがスタートだとしたら信頼関係の構築は難しいですよね。恋人だったら不審極まりないですよね(笑)
このように信頼関係とは双方の言動で成り立つのでどちらかだけに負担がかかるゴールは達成できないのです。
信頼関係に欠かせない唯一のもの
信頼関係が双方の言動で成り立つことは分かりました。では、あなたが相手を信頼するためには、何が必要か。相手があなたを信頼するためには、何が必要か。
人としての器?結果を出すこと?怒らせないこと?ミスをしないこと?おそらくあなたの頭に浮かぶ答えはすべて「NO」です。
あなたが相手を信頼するにも、相手があなたを信頼するにも、必要なものは同じです。情報量のみ、です。
信頼関係とは、情報量の差に比例します。
「じゃあ私のことを知ってもらえば信頼してくれるんだ!」と自分のことをベラベラしゃべると失敗するのでやめてください。そういう意味ではないです(笑)
あなたが信頼されたいのであれば、あなたが取るべきは「相手についてひとつでも多く知ること」です。
人が誰かを信頼するときは、自分がどれだけ相手を知っているか?ではなく、相手が自分についてどれだけ理解してくれているかで判断します。
ですので、あなたが誰かに信頼されたいのであれば相手についてとにかく知ることです。
『どれくらい自分は信頼されているか?』をチェックしたければ、あなたがどれだけ相手を知っているかを見れば分かります。
逆に、あなたが誰かを信頼したいときには、あなたについてたくさん知ってもらいましょう。
『どれだけ信頼できるか?』を見たいなら、『あなたをどれだけ相手は知っているか?』を見ればいい、ということになります。
この手法を意図して逆手に取っているのが、
- 好青年を装う結婚詐欺師
- やたら親切&肯定的で稼げる手法をありえない価格や無償でガンガン提供してくれちゃう仲間意識高い系の詐欺集団
- 一見紳士にしか見えないクソ客様
- 何でも訊けば親切丁寧に手取り足取り教えてくれて思考力を奪う枕ママ
などです。重々ご注意ください。
コミュニケーションは相手を知るための手法
その「知る」を得るための手法が「コミュニケーション」です。
コミュニケーションを取れば信頼関係を構築できると思っているホステスさんも多いですが、違います。たとえばマメ営で、
「今日これ食べたー」
など自分日記を必死に毎日発信したところで、あなたがお客様から信頼されることはありません。
信頼するのは、あなたです。あなたが、送付先の人たちを信頼しているのです。
その証拠に、レスポンスが来なかったり、ブロックされたり、想定外の返信が来たら傷つくでしょう?
信頼していたのですよね、そんなことはしないはずだ、と。
でも受け取った側は、あなたのことを信頼していないのです。だってあなたはその人について何も知らないから。
その人たちはあなたが「自分を分かってくれる人」だとは思ってないので返信する必要性も感じません。
依存的な人が信頼関係を構築しづらいのも、自分にしか興味がなくお察しください精神で自分のことも話さないからです。
こういう状態をノン・アサーティブコミュニケーションと言います。
このように、コミュニケーションを取れば信頼関係が築けるというわけではなく、信頼関係の構築=互いを知るため手段としてコミュニケーションを取るという姿勢が重要です。
高いコミュニケーション能力で信頼関係を瞬時に築けるホステスの特徴
コミュニケーション能力が高いと言われるホステスの特徴を見てみましょう。
- 相手に対する興味・関心が強い
- 相手の気持ちや心情をくみ取ることができる
- 相手と一体感(グルーヴ感)を作ることができる
- 聴き方・相槌のポイントを分かっている
- 分かりやすく相手に伝えることができる
- 上手にたとえ話を使って相手に分かりやすい説明や会話ができる
- 鉄板のネタやいざというときの話題を準備している
売れっ子ホステスやママなどをよく観察していただければ上記7つをそつなくやっていることが会話の中で見えてくると思います。
そのベース(大前提)となるものは、相手(人)への興味&関心の高さです。
先述したように、『信頼関係は情報量に比例する』のです。その情報量を左右するのがまさにコミュニケーションです。
- どんな考え方や価値観を持っているか
- どう物事を捉えるのか
- 何があるとどんな感情が湧くのか
- これまでにどんな経験をしてきたのか
など様々な情報を知るための方法が『コミュニケーション』ということです。
「この人のことを知りたい!」という興味や関心度、好奇心は相手との信頼関係の差異にかかわります。
人は誰でも、どんな地位にいる人でも、自分を分かってくれる人を好きになるし理解してくれる人を信じるものです。
あなただって自分に何の興味もなさそうな、微塵の関心も持ってくれなさそうな人を信頼して好きになったりしないでしょ?
仕事やプライベートなど状況にかかわらず「人」との信頼関係を築いていくことやコミュニケーション能力を高めていくには目の前の人に対して「興味」や「関心」を強く持つことが必ず大前提になります。
まとめ
- 信頼関係=双方の言動で成り立つ
- 信頼を得たければ相手を知る
- 信頼したければ自分を知ってもらう
コミュニケーションだけなら誰しもが意識しなくても毎日誰かと取っています。
発信受信が成立すれば良いので「無視」という発信をしていたとしても受信する人がいれば成立するわけです。
でも無視を決め込むような相手と信頼関係は絶対に築けませんよね(笑)まさにコミュニケーションを取るだけでは、関係性の構築はできない良い例です。
でももしあなたが誰かに無視されていて誰かがあなたに「どうしたの?」と声をかけてくれたらどうでしょうか。
自分を知ろうとしてくれる=信頼できる(かもしれない)と思いますよね。
状況を知っている人が同じ空間にいてその状況を気にかけている、というだけでも少し安心しませんか?
それはまさに相手があなたを知ろうとし、あなたが自分について話したからです。それが信頼関係です。
裏を返せば、あなたについてベラベラ話さなくても相手からの信頼を得ることは可能ということですね。
相手のことをたくさん知って「私はあなたについてたくさん知ってる」ということをいろんな形で相手に伝えればいいのです。
ホステスの心得