【お詫びの言葉】きちんと使い分けられていますか?

【お詫びの言葉】きちんと使い分けられていますか?
ホステスの接客

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^

お店の手違いで予約が取れていなくて、しかも満席で座れず、お断りしなくちゃいけないことがありました。

翌日、「昨日はすみませんでした」とお詫びの電話をしたら、「それで謝ってるつもりか」と余計に怒ってしまい・・・何がいけなかったのでしょうか。

ご質問ありがとうございます。結論から言うと、

 

玲那
玲那
「すみませんでした」がいけなかったのでは?

 

と思います。謝罪には、いろんな表現があります。失態の重さや、お客様のお怒り具合に応じて、使い分ける必要があるのですね。

メールやメッセージなどの活字ツールでは、比較的多くの人が使い分けているものの、実際に話すときには使い分けられない人が圧倒的なのです。

つまり、お客様が感じている失態の重さと、質問者様が発した謝罪の言葉の重さが、釣り合っていない。

そのため、お客様は軽視されたような気分になって、さらにお怒りになったのではないでしょうか。

まずは謝罪の言葉の意味をきちんと理解しましょう

代表的な謝罪としては、

▼ ごめんなさい

  1. 許しを請うたり,謝罪したりするときに言う語。「 -,痛かったでしょ」
  2. 他家を訪れたり,辞去したりするときの挨拶の言葉。「ではこれで-」

Weblio辞書より転載

▼ すみません

相手に謝るとき、礼を言うとき、依頼をするときなどに言う語。しばしば感動詞的に用いられる。

Weblio辞書より転載

▼ 申し訳ありません(申し訳ございません)

謝罪する時に使われる表現。ごめんなさい、すみません、などの意味。

Weblio辞書より転載

▼ 失礼しました(失礼致しました)

サ行変格活用の動詞「失礼する」の連用形である「失礼し」に、丁寧の助動詞「ます」の過去形が付いた形。

Weblio辞書より転載

◆失礼する

  1. 礼儀を欠く振る舞いをする・こと(さま)。失敬。無作法。
  2. 「失礼します」の形で、目上の人の居る場所に入ったり、退出したりする時に言う挨拶の言葉。
  3. 「失礼ですが」の形で、目上の人や未知の人に自分の言動の無作法さをあらかじめわびて言う語。すみませんが。

Weblio辞書より転載

上記の4つがあります。どうでしょう、理解して使えていますか?多くのホステスさんは、大半のことを、

すみません

の一言で、片づけているのではないでしょうか。

実際に伝わるメッセージ性は「正確な意味」とは異なる

ホステスは、人間関係が商品です。

たとえ、あなたが正確な言葉の意味を理解していても、お客様が受け取るときにはニュアンスが変わることがあると理解しておくことが重要です。

そのニュアンスは、

  • あなたとお客様との関係性
  • お客様を怒らせた内容(出来事)

などによっても、大きく変わります。たとえば、ざっくばらんに何でも話せるお客様がいたとして。

そのお客様が、接待で大切なお客様をお連れになり、事前予約していたにもかかわらずお店に入れない状況になったとしたら、

昨日はすみません

では、済まないのです。なぜなら、お客様は、あなたやお店のせいで、

  • お連れ様の前で顔をつぶされた
  • 別のお店を手配する手間が生じた
  • お連れ様にご足労いただいたことを謝罪しなければならなくなった

など、何重もの怒りポイントがあるからです。最悪は、お連れ様からお客様自身が「段取りが悪い」と見なされ、評価が下がってしまいます。

普段とても親しいからといって、これだけの怒りポイントを「すみません」で片づけられたら、

お客様
お客様
は?それで謝ってるつもりなの?

となるのは、当然かと思います。

つまり、言い方や謝るタイミング、言葉のニュアンスと、相手の怒りレベルがつり合ってないときに、お客様はさらに怒るのです。

言葉の持つメッセージ性を重視する

では、言葉の持つメッセージ性を見てみましょう。

▼ ごめんなさい

ビジネス上で「ごめんなさい」を使うケースは、マナーとしてもほぼないので、ある意味、新鮮に聞こえる。そのため、

「本当に悪いと思っているんだな」

と伝わりやすい。反面、言葉自体は砕けているので、相手を敬っている感が下がる。関係性が薄いと「友達じゃねーし!」と怒らせることもある。

▼ すみません

お土産をもらっても「すみません」、人にぶつかっても「すみません」、店員を呼ぶときも「すみません」。なんでもかんでも「すみません」。

多用している人が多すぎて、実際の言葉の意味より、はるかに軽く感じることがほとんど。

▼ 申し訳ありません(申し訳ございません)

ビジネス上よく使うので、もっとも謝罪としては伝わりやすい。ただし、多用すると、逆に怒らせる。

▼ 失礼しました(失礼致しました)

言い間違いや聞き間違いなど『うっかりミス』に使われがちなので、安易に使うと火に油を注ぐ。

正しい言葉の意味とセットで、上記を覚えて、使い分ける必要があります。

言葉の持つメッセージ性の重さで並べ替えると

上記の「メッセージ性」を重視した上で、軽い順に並べると、

  1. すみません
  2. 失礼しました(失礼致しました)
  3. ごめんなさい
  4. 申し訳ありません(申し訳ございません)

というように、「すみません」は1番軽い印象を与えてしまう可能性が高いということです。

実際のお詫びシーンでの用途例

では、どんな場面で、どの謝罪が良いのか。ホステスにありがちなことを前提に考えると、以下になります。名刺の名前を読み間違えたときは、

 

失礼しました

 

席移動の際に、お客様に軽くぶつかったときは、

 

すみません

 

待ち合わせ時間に10分ほど遅れてしまったときは、

 

ごめんなさい

 

そして今回のケース、手違いで予約が取れておらず、さらに満席でお帰りいただくことになったときは、

 

申し訳ありません

 

という感じになります。

【重要】失礼のレベルで言葉を使い分ける場合

上記に当てはまらないケースで悩んだら、自分が犯した失礼の度合いで、謝罪の言葉を考えます。こちらは、Twitterで投稿したものが参考になるかと。

これをしっかり覚えておくだけでも、かなり変わってくるかと。

売れないホステスがやりがちな失態

売れないホステスさんは、共通して同じ失態を犯します。たとえば、以下のように。

  • 何でもかんでも「すみません」と言う
  • 何でもかんでも「申し訳ありません」
  • とにかく謝り過ぎる(400文字程度の文章に謝罪の言葉が死ぬほど出てくる)
  • 謝罪のレベルが逆の意味でつり合ってない(大したことでもないのに重たい)
  • 「そこはちゃんと謝れよ!!」というタイミングで「すいませーん」と軽い詫びをする
  • 怒らせたことにすらまったく気付いてない
  • 逆ギレする
  • 「そのほうが丁寧かと思って」レベルで謝罪の言葉を選ぶので慇懃無礼甚だしい

心当たりのある人は、今すぐ改めたほうが得策です。

特に、最後の『「そのほうが丁寧かと思って」レベルで謝罪の言葉を選ぶので慇懃無礼甚だしい』に当てはまるホステスさん。

怒っていなかったお客様を怒らせることになります、ご注意ください。

『知っている=教養』ではありません

言葉を知っているだけで、『教養がある』と思い込んでいませんか?

教養とは、知識を使いこなせている状態を言います。言葉を知っていても、使えなかったら何の意味もありませんよね。

これが「メンタルをまず最優先に取り組まないと、スキルではどうにもならないよ」ということです。

自分の気持ちをまずしっかりと捉え、その気持ちに適した言葉を選ぶ。そこで初めて「伝わる」というスキルになります。

今回の質問者様は、申し訳ないという気持ちは持っているのだから、なおさらもったいない。

今回の失敗を生かして、ぜひ使い分けられるようになってくださいね!

 

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ホステス専門アドバイザー秋好玲那(管理人)

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