「1滴もお酒を飲めないホステス」だった私が考えていたこと
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
私はお酒が飲めません。口をつける程度なら・・・1杯なら・・・というレベルではなく、1滴も飲めません。
アルコールを分解できない体なので、リキュール入りスイーツでも拒否反応。気付かず体内に入れると、微量のアルコールで半月寝込みます。
病院に行くと二日酔いと診断されますが、実際には2週間酔いです(爆)
現役時代の私にとって唯一、「お酒が飲めない」という点においては、努力ではどうにもできないことでした。
そんな私が、当時どう思っていたか?についてお話しします。
この記事の目次
酒も飲めないならホステス辞めろ!俺の前にツラ出すな!
私の時代は業界の変動期でした。私より前の世代は『ホステスがお酒を飲めないなんてありえない!』という時代。
私より後の時代は、飲めなくてもいいというお店がたくさん現れて、自由度が上がりました。私は、まさに時代が変わるタイミング。
人は変化にとても抵抗を抱く生き物で、新しい価値観を受け入れるには、とても長い時間がかかります。
飲めないホステスに対する当時のお客様の反応
浸透するまでの間は、本当に罵詈雑言。面と向かって怒鳴られるのは日常でした。
ホステス辞めろ
俺に話しかけるな
俺の前にツラ出すな
お客様も今以上にオレサマが多かったので、『俺の酒が飲めないのか』というセリフは数え切れないほど言われました。
無視される、席を外されるはあたりまえ。中には、火のついた煙草を投げつける人や水割りグラスを投げつける人も
いました。
頭からビールをかけられたこともあります。これが、連日どこかの席で起こる。だから売れないころの私にとっては、本当に仕事が苦痛で仕方なかったです。
今考えればお店の客層も悪かったし、何より私自身の心持ちが悪かっただけ、なんですけどね(笑)
クソホステス以下だったころの私が思っていたこと
売れなかったころの私は、クソホステスどころかクソ人間だったので、この状況にこう思っていました。
しょーがなくね!?大体「オレの酒」ってナンだよ
ローマ法王の酒でも天皇陛下の酒でも飲めんへんわ!
でもきっとローマ法王や天皇陛下は許してくれるけどね!
そこが本物の紳士になれない所以だわ!
私の時代にTwitterがあったら、確実に『#クソ客のいる生活』というハッシュタグでガンガンツイートすると思います。
Twitterがなくてよかった・・・時代に救われた気がしてなりません。だから愚痴りたくなる気持ちは、本当ーーーーーに分かるのです。
師匠が教えてくれた「飲めないホステス」の社交心得
実は、私の師匠もあまりお酒を飲みません。毎夜飲みに出ていましたが、偏頭痛持ちで飲むと仕事に響く人です。
非常に「飲んでるフリ」がうまい人。そこで、以下のことを尋ねました。
- お酒を飲まずに同席することをどう考えているか
- お酒を飲む人たちのことをどう見ているか
巨人はこんな回答をくれました。
彼の言葉を聴いて、思い出しました。
昔付き合っていたクソ男のクソエピソード
20歳当時、付き合っていた彼氏が家に来たので、
と言ったら、彼はパチスロ雑誌から目を離すことなく、こう言いました。
「オレ腹減ってない。好きな店まで連れて行ってやるから1人で食べてきたら?オレ駐車場で寝て待ってるから」
人間じゃなかった私も、さすがに「えっ?」となりました。お腹空いてないのは構わないし、ごはん食べに行かないのも構わないけど、
などなど、いろいろ考えました。
と言ってみたところ、「だってオレ腹減ってないもん」。いやそうかも知らんけど・・・っていうw
人間以下のクソホステスなりに考える(。-`ω´-)ンー
昔のエピソードを思い出したと同時に、目の前の師匠のことを考えました。
考え込んでいる私の表情に反省を見たのか、師匠が言いました。
お酒が飲めない人間以下のクソホステスは改心した!(ドラクエ風)
私はどんなにがんばっても、お客様の「一緒に飲みたい」を満たせない。だからといって、それを満たすために自己犠牲を払う必要もない。
じゃあどうする?と考えた結果、飲めるホステスよりも、会話スキルを上げて気を配って頭使って、
と、安心してもらえるようになろう!と思いました。そして師匠のように、
という気持ちを忘れずに向き合おう、と。それでも引退するまでの間は何度も飲めない女はいらないと言われました。
でも、分かってくれる人は想像以上にいたし、本心では飲める子がいいと思っていても付き合ってくださるお客様も大勢いました。
酒が飲める女より、よっぽど楽しいと言って喜んでくださる方もたくさんいました。
「どうしたらお酒を飲まずに仕事ができるか」と悩むホステスさんに言いたいこと
「どうしたら飲まずに済むか」という相談をたくさん受けます。でも、そう言っている子は全員、
- ○○したら飲まずに済むよ
- ○○と言えばお酒飲まなくていいよ
といったノウハウ的なものを求めています。つまり、断る方法が知りたい。その上で、売上を上げる手段を知りたい。
でもその前に、お客様がどんな気持ちでいるか、考えたことがあるでしょうか。
単に、飲みたくないとか、しんどいとか、自分都合オンリーじゃないでしょうか。
そういう子にノウハウを渡したところで、お客様が少し無理を言ってきたら、
と、フラストレーション爆発させて愚痴ったりイライラ鬱々したりするだけ。じゃああなたは、理解してもらうために何をしたんでしょうか。
飲めなくても別に構わない。あなたとの付き合いを大事にしたい。そう思ってもらえるために、何をした?
これは、お店の面接でも同じです。お酒が飲めません、それはわかりました、ではあなたには何ができるんですか?と。
『【ママ直伝】お酒が飲めないホステスはココをアピール!』でも書いたように、飲めないなら飲める人以上に、自分をアピールするものが必要なのです。
よく考えて、我が身を振り返ってみてください。
まとめ
売上の9割はこうした「心のあり方」でできています。
「あり方」とは思考習慣のことです。あなたが普段どんな思考で動いているか、どんな価値観を持っているか。行動を見ていれば、あり方は全部バレる。
良客であればあるほど、見る目がある。口先で何を言っても小手先で何をしても、何かの拍子に全部露呈します。
本当に『飲まなくても売上を出せるホステス』になりたければ、エゴを捨てて、考え方の根底から変えることです。
「お酒が飲めないと仕事にならない」と思い込んでいる場合は、『お酒が飲めないと夜の仕事はできないのか』も合わせて読んでみてくださいね。
ホステスの心得