相手が沈黙したときの対処法
対面での会話や電話での会話などで、沈黙が生まれることがあります。この沈黙がネックで会話自体に苦手意識を抱いたり、電話をかけるということができないホステスさんも多いですね。
そこで本記事では、
- 沈黙する人の心理
- 相手が沈黙したときの心得
- 相手が沈黙したときの対処法
について解説します。
沈黙する人の心理
『沈黙する人』と一言でいっても、様々な要因があります。まずは性格や資質などの部分から、ざっくりと把握しておきましょう。
- そもそも人と話すことが苦手で内気
- そもそも沈黙を気にしない
- 様々な傷つき体験を持っていて、人を信用できず口数が少なくなる
- 発達障害などを持っていて、言語化に時間がかかる
- 独特な世界観を持っていて、会話途中でも自分の世界に入り込む
などなど、その人の性格や資質だけでも様々な要因があります。その上に、以下のような『その場の気分』が重なります。
- 何か話さなくちゃ・・・と焦って(考えて)いる
- ガンガン話さなくても居心地がいいなと感じている
- テンポや内容が合わず居心地が悪いなと感じている
- ノリよく話すよりも静かに語らいたい
- 定番の会話ネタに飽きている
- 相手の言っていることが分からず困っている
相手が沈黙するのは『相手の中に何かあるから』です。
まずは上記のような様々な可能性がある、と理解しておきましょう。それぞれに対処法は異なりますが、理由の目星がつけば突破口は開きやすくなります。
相手が沈黙しても一喜一憂しない
思考に歪みを持っていると、相手が沈黙したときに、現実を冷静に捉えることができません。たとえば、以下のように歪めてしまいます。
- この人は私と話したくないんだ
- この人は私のことが気に入らないんだ
- この人は私のことが好みじゃないんだ
- どうしよう、もっと盛り上げて楽しませなくちゃ
- 怒ってるのかな
まだまだありますが、よく聞くのはこの辺りですね。悲観フォーカス、過小評価、完璧主義、他責、自責、劣等感、諸々オンパレードです。もうこの時点で自分にしか意識が向いていませんよね。
先述したように、そもそもの性格として内気で口数が少ない人もいるし、そもそも沈黙を気にしない人もいるのです。その人に対して「この人は私と話したくないんだ」と決めつけたら、話しづらくなって当然ですよね。
また、普段はノリがよくても「今日は静かに飲みたい」という気分のときだってあるはずです。それなのに「もっと盛り上げなきゃ!」と決めつけたら、相手はゆっくりくつろぐこともできなくなってしまいます。
なので、まずは落ち着きましょう。相手に見つからないように、少し深呼吸でもして、一喜一憂しないよう切り替えてください。深呼吸は、自律神経を整えるためにはもっとも手軽で有効な手段です。ぜひ日常に取り入れましょう。
相手が沈黙したときの対処法
先述したように、相手が沈黙したら、まずはあなたが落ち着きましょう。不安や焦りが出たら、それを抑えようとするのではなく「私は沈黙が怖いんだな」と受け入れて、深呼吸してください。
その上で、3~5秒ほど間を置いて、以下のことを試してみましょう。
- 「緊張しますね」と笑顔で優しく言ってみる
- 「何を考えてるんですか?」と問いかけてみる
- 目の前にある食べ物やお酒、備品類の話題を振ってみる
- 「そういえば〇〇のお話、どうなったんですか?」と前回盛り上がった話題を振ってみる
- 今かわした会話と違うことを考えているようなら「何かあったんですか?」と尋ねてみる
- 盛り上がっていたのに変な間ができてしまったなら「あれ、もしかして私、変なこと言いました?」と言ってみる
- 今話していたことが少し重い話だったなら「〇〇ってつらいですよね」と同調を示してみる
- 今話していた内容が心温まるエピソードなら「素敵なお話ですね。ありがとうございます。聴けてよかったです」と言ってみる
ポイントは『今の気持ち』に着目する、『今までの話題』を掘り下げる、『目の前にあること』を話題にしてみる。この3つです。
間違っても、自分の焦りや不安を解消するための会話をしないようにしましょう。たとえば相手が落ち込んでいるなら、あなたが居心地が悪いからというだけで「励まして元気になってもらおう!」は余計なお世話です。
相手が何を考えているのか、相手がどんな気持ちでいるのか、そもそも相手はどんな人なのか。これを常に意識して、答え合わせをするつもりで会話を進めましょう。
まとめ
- 沈黙は相手の性格や資質、その場の気分などで起きる
- 相手が沈黙したら、まずは自分が落ち着く
- 相手が沈黙したら『相手』に意識を向ける
会話は、間と言葉による絶妙なバランスで成り立ちます。それが会話のテンポであり、ノリよくキャッチボールがどんどん進むこともあれば、ゆったりと語らうこともあるし、沈黙が心地よさを生み出すこともあります。
同じ人物でも、常にこのリズム!とは限りません。また、黙っていても一緒にいて心地いいと感じられる関係性は、とても素晴らしいものです。そういう深い関係性になるためにも、まずはあなたが沈黙を恐れないようにしましょう。
ホステスの心得