バレンタイン予算の基本・応用&売れっ子ホステスの営業事例
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
ここまでは、『バレンタイン準備の心得』と『バレンタインリストの作り方』について解説してきました。
ということは、現時点でリストはある程度できている、ということになりますね(・・・できてますよね?笑)。
そこで今回は、新人ホステスさんとベテランホステスさんの2通りで、バレンタイン予算の立て方について解説します。
この記事の目次
【新人ホステス向け】バレンタイン予算・基本編
ブログでは一般化したことしか言えないので、
という方は、ご自分に適した形に応用してください(応用力がない方は、こちらからお気軽にご相談くださいね)。
基本的なバレンタイン予算ベース
ほとんどのケースは限られた予算の中でイベントを行う(今回の場合はバレンタイン準備)ということになります。というわけで、
- 全体の予算(トータルでいくらの実費経費をかけられるか)
- 顧客ランクに応じた予算(こちらもトータル実費経費)
たとえば、全体の予算が50,000円、Aランクの予算が25,000円、Bランクの予算が12,500円・・・といったように、まずはざっくりとした予算枠を決めます。
「顧客ランクってなに?」となる方は、『【バレンタイン】リストの作り方&カスタマイズの仕方』を参考にリストを作成しましょう。
「予算」に含まれる「実費経費」とは
ここで言う実費経費とは、
- チョコレート(贈物)を購入する代金
- 自分で梱包する場合はラッピング紙などの経費
- カードやお手紙を添える場合はそれらの購入費
- 会社へ送る場合は送料
などを言い、自分が動く人件費や作業に使う光熱費などは含まれません。
手作りするホステスさんは材料費が含まれますが「1人だけ手作り」などであっても、まずは全体の予算を算出しましょう。
前回バレンタインを経験している方は、前回の実費経費を予算としてそのまま反映してもOKです。
バレンタイン予算であるあるの落とし穴
当然ですが、2の顧客ランク予算の総額が1の全体予算を上回る、という意味不明な事態にはなりえません。
もし上回るとしたら、それくらい今まで何も考えずにお金を使ってきたということです。
「1人にいくらかければいいのか」からスタートするホステスさんは、この落とし穴に陥りがちです。
1人あたりの単価から入ると品物代だけで結構な額になり、実際に出せる予算を軽く超えてしまいます。
これはある程度予算に余裕のあるホステスしかできないやり方なので、収入上限られた予算しか出せないホステスさんにはオススメしていません。
経費の考え方含め、お金に対する考え方や使い方をこの機会に改めましょう。
【予算に余裕のあるホステス向け】バレンタイン予算・応用編
予算に余裕のあるホステスさんや、営業方法にテコ入れをしたいホステスさんなどは、こちらを参考にしてみてください。
予算に余裕がない場合、消去法で「常連客のみ」などに絞り込まれることになります。
が、経済的に余裕のあるホステスさんはしっかり目的意識を持つことで、これまでとは違う営業活動を行えます。
バレンタイン営業の目的を決める
基本ベースとなる考え方は新人ホステス向けと同じです。
違いは「何を目的にバレンタインの営業活動をするのか」という目的を定めること。目的の例としては、
- 常連客に日ごろのお礼として&つかみたいお客様など
- 休眠客の掘り起こし(個人客)
- 休眠客の掘り起こし(接待客)
- お店や他の女性の担当客への繋ぎ
などがあります。これまで1はあたりまえにやってきていると思うので、2以下をざっと説明すると、
2.休眠客の掘り起こし(個人客)
過去に来店があり、現在疎遠になっているお客様へ、個々に贈物をし、連絡を取る機会を作る。
3.休眠客の掘り起こし(接待客)
過去に接待利用があり、現在疎遠になっているお客様へ、部署単位などで贈物をし、連絡を取る機会を作る。
4.お店や他の女性の担当客への繋ぎ
移籍を視野に入れている場合、次のお店で担当を取れるように営業をかけておく。
などの視点で目的を持ち、それに応じた予算を決めていきます。以下番号で解説するので、上記の内容を頭に入れて読み進めてくださいね。
バレンタイン予算の考え方
基本的には新人ホステス向けの基本ベースと同じで、そこに目的に応じた予算が上乗せされると思っていただければOKです。
たとえば2を目的とする場合、来店のないお客様を掘り起こす作業なので、まともに経費をかけると大変です。なので、コンサルでは以下のように伝えます。
- 普通郵便料金で送れるサイズの商品
- 1つあたりの単価は最大でも1,000円以下、100円以下でも見栄えが良ければOK
- 一口チョコで十分
- 名刺サイズのカード、または二つ折りのカード(封筒とセットのもの)に短文メッセージ
これをCMチョコと呼んでいますが、安値で概算すると100人に出して約20,000円ほどの予算が乗ります。
3の場合は部署単位や会社単位になるので、菓子折りなどになるため全体の予算がグッと上がりますが、個々にかける単価は低くなりますね。
4は、1同様に予算が乗ると思っていただければOKです。
売れっ子ホステスのバレンタイン営業事例
現役時代の私を例にすると、
- 前回のバレンタイン後から来店のあったお客様を抽出(担当者不問)
- 来店頻度を軸に顧客ランクABCに分け、DにCMチョコを出す人たちを振り分ける(郵送物NGや「二度と来るな」と思っている人以外、全員)
- ABCランクまでは二つ折りカード、CMチョコランクは名刺サイズカードにメッセージを書いて同封(手渡しの方には書かない)
- 会社へ贈る方には14日着、休日に当たる場合は前営業日着で配送手配
- その他、当日ご来店になった新規様など用に手渡し用チョコを余分に準備(担当者不問)
これを全部見積もると、軽く200万くらいはかかります(笑)
大量に品物が必要になるので、2週間前などに動き出すと作業が間に合わない以前に数が揃わないので、どうしても前倒しになるのですよねー。
もちろん効果があるからやっていたわけで、コンサル生さんでも同じことをしているホステスさんには効果があります。
もし同じことをやって効果がないとしたら、普段の接客や仕事への姿勢が悪く、こういう営業活動では挽回できない結果を生んできたということになりますね。
【余談】回収できるの?と思ったホステスさんへ
ちなみに、200万の経費を出せるということは、その経費を回収する見込みも確実にある状態ということです。
つまり、今の自分が「これだけなら出せる」という金額は、あなたが回収できる平均経費額ということになります。
たとえば、バレンタインで出せる経費の最高額が10万円だとしたら、あなたが1年かけて回収できるのは、30万円前後くらいです。そうすると、
という目安がパッと立つので、ここに本人の資質や経験値、コンサルで話した感触などを含めると、1年後にどうなるかが大体読めるわけです。
これらを踏まえて経費をかけるべきかどうかを検討し、回収見込みが立つホステスさんには、
などの営業方針が立てられます。
ホステスの経験値や実績と共に営業方法は変わる
最後に、少しおまけ。こういうことを話すと、
「ホステスである限り、ずっとこれだけの労力と経費をかけて営業しなければいけない」
みたいに思い込むホステスさんが多いのですが、違います。あくまで、
- 数字を上げる
- 来店組数を上げる
- 売上を安定させる
などを目的としている現時点、の話です。なので、当然私も、ここに記載した営業法を取っていたのは一時期だけです。
売上の最低ラインが1,000万円で安定した後からは、また営業方法が異なります。
売上金額に関係なく、オーナーママになったタイミングで営業法を切り替えるなどの場合もあります。
いずれにしても事業として安定すれば、次はターゲットの絞込みや作業の簡素化など、次の『利益率を上げる・お金を残す』などの段階へ進みます。
ホステスさんの行動力などにも寄りますが、こういうしんどさは平均して1~2年程度です。
回収できない無理な予算を立てる必要はありませんが、ある程度の先行投資は重要です。
まとめ
- 全体の予算を決める
- 顧客ランクに応じた予算を振り分ける
- 営業目的を決める
こういうことを考えたことのないホステスさんだと、少し難しく感じて頭が混乱することもあると思います。
でも慣れれば大したことではないので、がんばって取り組んでくださいね。分からないことはいつでもご質問ください♪
ホステスの心得