大半のホステスが「ターゲティング=理想のお客様」になる理由
こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
ターゲティングについて質問させてください。
ターゲットにしたいお客様像を考えると、「本当にこんな人いるの?」という人物が出来上がります。理想を並べた状態です。
実際は、色恋目当てでない、かまってちゃん(どうでもいいLINEや返事に困るLINEをよく送るなど)は嫌、義理堅い人なら年齢も職業も問わないです。
ターゲティングってどうやって考えていけば良いですか?自分ができること(大したことはできないけれど)を軸に考えていけば良いですか?
ご質問ありがとうございます。
ターゲティングは『自分と接している姿』で考えるのではなく、『その人自身がどういう人なのか』を軸に考えます。
質問者様の書いてることは『自分にとって都合のいい人』。
ターゲティングは、商品サービスにお金を払う人のことだけを考えて、1人のモデルを作り上げるように書き出していきます。
この記事の目次
ホステスがターゲティングできない具体的な要因とは
辛口で恐縮ですが、ホステスには『集客にお金を払って勉強する』という概念がありません。
自分がお金を稼ぐためなのに、その勉強は無料かつ片手間にお手軽に、手っ取り早くやりたい。
さらには、即効性があって、ラクに大金になるものじゃないとイヤ。それがホステス(というか、ビジネスで結果出せない人は全員これ)。
そのため、マーケティングをまったく理解できないので、ターゲティングさせると大体、以下になります。
- 理想のお客様
- 今は手に負えてないけど顧客にしたい人
もうこの時点で、不勉強が露呈してます。ここは、本当に自覚しないと稼げるようにはならないので、マーケティングに関しては厳しめです。
お金を払って膨大な時間を使っても、再現できない人が多い分野を、文字だけで自覚を持たせるには、優しくしてても無意味だから。
というわけで、早速ビシバシいきます。
ターゲティングが『理想のお客様』に仕上がる理由
『理想のお客様』になってしまうのは、『ターゲットとは何か』という根本を知らないからです。
『ターゲット=商品をほしがる人』のこと。理想を並べるのは自由ですが、そのターゲットはつかめません。
たとえば、年収1,000万円以上でイケメン、女性に優しくて無理を言わず、「来て」と言えば来てくれる人をターゲットにしたとします。
年収1,000万円を超えるのは、全体の5%以下です。年収2,000万円だと、0.5%。男性のみに絞ると1,000万円は4%程度、2,000万円は0.4%程度。
この人たちがほしがる商品なら売れますが、大抵はそうではないので売れません。
ここが理解できない限り、延々と理想を並べるだけになります。
ターゲティングでホステスの『理想』を並べ立ててしまう理由
『ターゲット=商品(自分)をほしがる人』であることは、わかったとして。すると、今度は答えられなくなるでしょう。
となる。なぜなら、自分を分かってない・見たくないから。質問者様も書いてます、「大したことはできないけれど」と。
大したことができないのであれば、だれも買わないと無意識に知っているので、ターゲティングができないのです。
この現実を無意識に避けるため、理想のお客様が仕上がってしまうのです。
また、質問者様が書かれている「自分にとってストレスじゃなければ、何でもいい」的な視点も、正しいターゲティングの妨げになります。
こうした感情論が『理想のお客様』というターゲットを作ります。
ターゲティングは「自分ができること」を軸にすればいいのか?
質問者様の、
自分ができること(大したことはできないけれど)を軸に考えていけば良いですか?
に答えると、確かに「Yes」という回答にはなります。が、厳密には「No」です。
いまの自分にできることを軸に考えると、ろくなターゲットにならないはずです。仮に、ありがちな売れないホステス例で3点挙げると、
- 愚痴を聞いてあげられる
- 寂しいときにごはんに付き合える
- 一緒に飲んで盛り上がれる
といったことを言いますが、これだと来店しない系か、色恋系のターゲット選定しかできません。
つまり、こんなレベルでは、良客はお金を払わない。価値を感じません。
なぜなら、そんなレベルの女は、腐るほどいるから。ビジネスはそんなに甘くなーーい!!
なぜホステスはターゲティングがうまくいかないのか
はい、これが今日の本題です。
『マーケティングを知らない』という一言に尽きるのですが、それでは通じないので、別の言い方をすると、『マーケティングの順番が違う』から。
- 商品=何を売るか?
- ニーズや競合の調査は?
ここが決まってない・分かってないのに、ターゲット選定をしようとするからです。
色を売るのか、枕を売るのか、知識や経験を売るのか、人柄を売るのか、見た目を売るのか、競合との差異、等々。
似たような商品が多くある中で、あなたは何をウリにしていくのですか?
ここが決まらない限り、ターゲット選定ができない。ターゲティングを先にやるから、お客様に合わせて売るものを変えないといけなくなるのです。
つまり、ブランディングが先。特に新人ホステスのマーケティングは、
- 商品ブランディング
- ターゲティング
- 販売戦略
の順でやっていかないと、失敗しやすいのです。
まとめ
- ターゲット=理想の人ではない
- ターゲット=その商品をほしがる人
- ブランディングが先
ちなみに、マーケティングとして『先にターゲティングをする方法』も、もちろんあります。
商品がない状態で「このターゲットに売れる商品を作れ!」ということですね。が、私がこれを推進しない理由は、ひとつ。売り切り型だからです。
キャバクラ系(指名制)で、2~3年でやめるのなら、この手法が向いてます。ただし、色恋になります。なぜなら、ニーズに合わせることになるからです。
クラブホステス系(担当制)、または3年以上続ける前提のホステスがこの手法を取ると、自転車操業になります。
良客ターゲティングを先にすることも、実質的には可能です。ただし、そのレベルに作り上げるまで時間がかかり、達成する前に心が病みます。
病まずに・自転車操業にならないように。そう思うなら、ブランディングが先です。
ホステスの心得