「微妙なお客様」に遭遇した場合の対処法

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
この記事は、『ホステスを地味に疲弊させる「微妙なお客様」の特徴』の続編です。

こういった『微妙なお客様』は、
- 面倒見のいい子
- 断れない子
- 人のネガティブまで背負ってしまう子
などに、つきまとう傾向があります。
この記事の目次
絶対にやってはいけないNG対応
むずかしいかもしれませんが、『絶対にやってはいけない行動を心得ておくこと』が重要です。
特徴だけを知っていても、対応の選択肢がないと意味ないですからね。
「テキトーなかわし」でその場しのぎを続ける
返答に困って、テキトーにかわしたりすると、都合よく解釈して、トラブルに発展します。
「そんなつもりじゃなかった」と、後でどれだけ言っても、自分の解釈が法律の人なので、一切通用しません。
ましてや、安易にウソをつくと、バレたときは執拗に迫られます。実際のストーカーには発展しないものの、短絡的に考えてはいけません。
『行動を監視されている前提』で考えて、対応することが重要になります。特に、SNSを使っているホステスさんは、発信日時で行動がバレないように。
求人や集客など、明確なビジネス用途で、発信内容を吟味していない限り、ネットで発言しないほうがいいですね。
少なくとも、オープンな状態で発信することはやめましょう。
身の丈に合わない金額を使わせる
「言えば使ってくれる」と調子に乗っていると、不満を爆発させる日が来ます。
性格的には、損得勘定で動くタイプなので、『使った金額×3倍以上』の不満を持っていると思ったほうがいいでしょう。
こういう人につきまとわれる子は大抵、
- 売上がない
- 罰金が発生するような確約同伴指定日に呼べる顧客がいない
- カマッテチャン状態で被害者意識が強く依存的
という状態が多いため、深く考えず、目先の優しさに頼りがち。相手も「NO」と言わないので、表面的な笑顔や優しさを真実と捉え、都合よく甘えるのです。
でも、最長で3年以内、最短で3ヶ月以内に必ずトラブルが起きるので、迂闊に頼ってはいけません。
特に、3に当てはまる人、あなたと同じ性質を持っている相手なので、引き合う可能性大です。
そして、あなたと同じように、何かあると全部相手のせいにしますので、すべてあなたが悪者になります。自覚がある方は、気を付けましょう。
自分でジャッジがむずかしい場合は、お金を払ってでも、人に相談したほうが確実です。でないと、本当に最悪の場合、あなたの生活や人生が破綻します。
マンツーマンの関係を維持する
最近は、マンツーマン接客や場内指名制の『キャバクラ式クラブ(ラウンジ)』も増えてきました。こういうお客様は、そういうタイプのお店に現れます。
あなたのお店が永久担当制の高級クラブや、複数接客が常のお店である場合、出没する可能性は低くなります(ゼロではありません)。
マンツーマンの関係しか築けない非社交性タイプなので、複数接客が主な社交場的店舗を嫌う傾向にあるからですね。
複数接客が苦手な子、担当制に責任の重さを感じる子は、マンツーマンにラクを覚えますが、
マンツーマン接客が軸だと、トラブルになったときには致命的に不利
です。ましてや、他の女性や黒服の悪口、裏話、愚痴などを言ったりすると、もうアウト。もめたときは全部バラされるし、お店にいられなくなります。
『微妙なお客様』につかまったときの対処法
色恋で引っ張っているホステスは、こういうお客様がつきやすいのはあたりまえですね。色恋で引っ張ってなくても、
- 売れないホステス
- 新人ホステス
- アルバイトで掛け持ち状態のホステス
- 気の弱いホステス、断れないホステス
- メンタルに難を抱えているホステス
- 面倒見がよくリーダーシップのあるホステス
- 常識や教養のないホステス
など、ターゲットにされやすい人たちを一言で表すと、『スキがある(支配しやすそうな)相手』ということ。
一旦ターゲットにされたらとことん追い込まれるので、日ごろから以下のことを意識して、実践してください。
とにかく情報収集&周りを巻き込む
先述したように、原則マンツーマン前提の関係性に引き込みたがるので、できるだけ大勢の人を巻き込んでいきましょう。
可能であれば、お客様の数少ない交友関係も巻き込めればベターですね。
会話の中から、可能な限りの情報を収集して、行動や生活、思考のパターンを早期に把握するよう心がけます。
人を混乱させることも得意なので、論理的思考と多面的分析力に長けた相談相手の保持を、強くお勧めします。
当たり障りのない範囲で、他のお客様に「こういうお客様がいる」と臭わせておくことも、ひとつの方法です。
「お店に言えば何とかしてくれるだろう」という甘い考えは、持たないように。
もちろん、良心的なお店もありますが、いざとなればあなたを切り捨てるお店もたくさんあります。
対処法を相談できる第三者を必ず持っておく
あらゆるケースを想定して、対策を複数持っておくことが重要です。あらゆる角度から、あらゆるシミュレーションをしておく。
「まさか、そんなことにはならないだろう」「そんなことはしないだろう」とか根拠のない思い込みは一切捨てること。
劇場型タイプなので、逆鱗に触れたときは、想像を超える行動に出ます。
家庭内暴力をしていた、あるいは現在もしている可能性も高く、スイッチが入ると危険です。一定のラインを超えると、一気に刑事事件に発展します。
そうならないための対策を、可能な限り持っておいてください。いざというときに相談できる人、協力してくれる人を確保しておくことも、必須です。
関係性のラインを明確にしておく
コンサルでは、こういう人に対して「どうしたら相手が変わるか」という相談をされますが、相手を変えることはあきらめてください。
変えようとすればするほど、相手はあなたをコントロール下におさめようとするので、自ら地雷を踏むようなものです。それよりも、
- ここまでは付き合う、これ以上は断る
- こういうことを言い出したら関係を切る
というラインを、明確にすることです。その場面になるまで言わず、マイルールとして決めておくこと。我慢の限界でラインを決めたらアウト。
そこまで追い詰めるのが常なので、冷静な判断ができる範囲でラインを設定することが重要です。
来店頻度や使う金額にも上限を設定して、上手にコントロールして、深入りしない距離を保ちましょう。いざとなったらバッサリ切る覚悟を。
まとめ
- 頭を使って付き合い方を計算する
- 人をできるだけ巻き込む
- 限界まで我慢しない
最大の問題は、目先の売上ほしさに、ホステスが切る決断をできないこと。そこを分かっているからつけこんでくる、という自覚が足りないのです。
目先の数万・数十万のせいで仕事を失い、人生が変わったりするようなことが普通に起きる、それが水商売。
『自分の身は自分で守る』と腹を括れない子が、ビジネスで成功することはありえません。
たかが1人のお客様に振り回されて、疲弊する状況を作ったのも、自分の責任。
そんな人が寄り付かないくらい、人として女性として、ホステスとして、しっかり足元を見て、賢く毅然と立ち振舞えるようになりましょう。
ホステスの心得