ナンバーワン証言「思わず話したくなる会話」の極意

こんにちは。ホステス専門コンサルタントの秋好玲那です。→目次はこちら^^
あなたは『お客様が話したい話』を引き出せていますか?話を引き出すのがうまいホステスさんって、売れっ子さんにはとても多いですよね。
売れっ子ホステスにとっては当たり前のことも、売れないホステスさんや新人ホステスさんにとっては、驚きの連続でしょう。
売れるホステスは『聞き上手』なのです。話し上手よりも聞き上手なホステスのほうが売れる、という記事や書籍も多く、あなたも見たことがあるでしょう。
確かに、その通りです。が、厳密に言えば、違います。『聞き上手』だけでは売れません。『引き出し上手』にならないと。
売れるホステスは、聞くのがうまいだけでなく、お客様の話を引き出すのもうまいのです。
たとえば、私の元には話し下手なホステスや、「話せるけど聞くほうが得意(好き)」というホステスが大勢相談にやってきます。
実際に話してみると、確かにその通りです。話すよりも、私の話を聞いています。そのホステスが口を開くのは1割程度、9割くらいはずっと聞いています。
聞き上手が売れるのなら、この子たちは売れていないとおかしいですよね。でも実際には、売れていない。それだけ相手の話を聞けても、売れていない。
なぜなら『聞いているだけ』だから。何か話題をひとつ振れば、『相手が話してくれる前提=受身』だからです。巷でよくこんなことが言われます。
- 聞く・・・音が耳に入る
- 聴く・・・全身全霊で相手の話に耳を傾ける
- 訊く・・・質問する
この3つを使い分けることが、とても重要。・・・なんですが。
実は、話を引き出すのがうまいホステスは、これと同時進行で、無意識にやっていることがあるのです。
今日は、私の体験談を軸に、3つのポイントをお話しします。
この記事の目次
話を引き出すのがうまいホステスがやっている3つのこと
私はよくいろんな方と『通常ではあり得ない会話』をします。初対面でも、お客様でなくても。
偶然乗り合わせたタクシードライバーのおじさん、たまたま入ったお店の店員さん、といったレベルの関係性でも、です。
- 仕事の愚痴
- 失敗談や成功談
- 親子や家庭の問題
- 人生観
- 思想
- 恋人やパートナーとの関係
- その仕事を始めるまでの経緯やきっかけ
など、さまざまな話をします。時には、だれにも言えずにいたことも。
実はこれ、子どものときからなんです。一番古い記憶だと、小学5年生のとき。担任から放課後に呼び出され、なぜか、
「妊娠した」
「来年は担任を引き継げないかも」
「担任でいたいのに、つらい」
という話を、泣きながらされました。ホステスになってからも、数々のお客様が心の内を話してくださいました。
デビュー当時は、まだ16歳。そんな小娘に、40代以上の管理職や経営者のお客様が、大人同士でも滅多に話さないことを本気で話してくれるんです。
16歳の私には、何かできるスキルも、器もありません。それなのに、「私の役に立てば」とさまざまな話をしてくださる。

と尋ねると、お客様方は口々に、

と言っていました。そこで、『真剣に仕事をしよう!』と決めたとき、振り返って考えました。『私は他の人と何が違うんだろう?』と。
話を引き出すのがうまいホステスは相手に対する興味が強い
ひとつは、相手に対する興味が強かったこと。
子どものころから人に対する興味が強く、『目の前の人のことをもっと知りたい!』と思っていたんです。知りたくてついつい、質問をしてしまうわけです。
いわゆる『訊く』です。
しかも、変な探りも意図もなく、ただただ純粋に質問をぶつけるわけですよ。「なぜ?」「どうして?」と。素直に、疑問なのです。たとえばこんな感じ。












こういった会話が、あらゆるところで出るんです。
ここ数ヶ月の事でいうと、とある飲食店で若い店員さんがお水を持ってきてくれました。
普通はお水を置いたらすぐ去って行くのに、その店員さんは立ち止まったんですね。
そこで「ん?どうした?」と尋ねると、「いやもう今日めちゃくちゃ忙しくて。マジしんどいです」と始まる。
このように、見知らぬ人や初めて会った人が心の内を話してくださることが、私だけでなく、他の売れっ子ホステスにも日常的に起こります。
いずれにしても、『話を引き出すのがうまいホステスは、相手に対する興味が強い』。これは、紛れもない事実です。
話を引き出すのがうまいホステスは真剣に聴く
もうひとつは、真剣に聴いていること。
だれでも真剣に話を聴いてくれる人がいたり、何かしら反応してくれる人がいたりすると、それだけで話しやすくなるのですよね。
たとえば数年前、担当美容師と初めて食事に行ったんです。
現役時代からずっとお世話になっていて、かれこれ20年ほどのお付き合いですが、翌日にお礼の連絡をしたときに、こんなことを言われました。
今さらながら「ああ、さすが売れっ子さんだな」と思いました。私が話を始めると、必ず箸を止めて、私の顔を見て聴いてくれる。
ちゃんと顔が見えるように、髪が邪魔にならないように除ける仕草もごくごく自然で、普段から当たり前にそうしてるんだなと分かります。
どんな話でも真剣に聴いてくれるので、口下手な私でもとても楽しく会話できました。やっぱり上手ですね。
「へえ!」と驚きました。
自分では全然意識してなかったし、誰にも言われたことがなかったので、「私、そんなことしてるんだー!」と、我ながら新しい発見でした。
そして他の人からも、まったく同じことを言われました。
- 必ず手を止めて話を聴いてくれる
- どんな話でも真剣に聴いてくれる
と。私としては、相手の表情や仕草を見ていたり、相手そのものに興味があったりするだけでした。
でも、話し手にとって聴く側の姿勢って本当に大切なことなんだなあ、と痛感しました。
自分を振り返っても、真剣に聴いてくれるクライアントのほうが話しやすいし、好意を抱きます。
「もっともっと教えたい!」と思うし、話していて疲れを感じることもないです。人間ってそういうもの、ですよね。
『話を引き出すのがうまいホステスは、相手の話を真剣に聴く』。あなたの周りにいる売れっ子ホステスも、そういう人のはずです。